ヴィジュアル系やサブカルチャー関係を中心にライターとして活動する藤谷千明さんが、38歳にして同性の友人3人との同居をスタートするまでの過程を描きます。

東京都心の1Kで一人暮らしをしていたものの、仕事や趣味の物で部屋はいっぱい。そんな生活に限界を感じ、同じような趣味嗜好の友人たちに声をかけ、ルームシェアを目指しました。

古いものの、理想的な一軒家を探しあて、審査も無事通過しました。さて、今回は契約や、初期費用としてかかったお金のお話です。


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藤谷:この記事を書いているフリーランスのライター。趣味と仕事の物が多いため、1K暮らしに限界を感じて、広い家でオタク同士のルームシェアを目指す。全員元々趣味を通じた知り合いである。

 

丸山さん(仮名):アナログゲームオタク。フリーランスの服飾作家をしているため、物が多いのでルームシェアに参加。

 

角田さん(仮名):都内の企業で働く会社員。観劇オタク。最近は趣味で和装を始めたため、着物でクローゼットが大変なことになっており、ルームシェアに参加。

 

星野さん(仮名):都内の企業で働く会社員。ソシャゲや二次元のオタク。通勤に2時間かかる実家住まいに不便を感じており、ルームシェアに参加。

 

無事、審査完了ということで契約へ。契約者である私ひとりが不動産会社へ行けば済むならよかったのですが、同居人もいくつかの書類に署名捺印が必要だったので、予定を合わせて4人で不動産会社に行き、契約しました。

 

契約時にかかったお金ですが、「入居時精算書」の内容をサラッとまとめますと……。

1月分家賃(日割り)47,419円
2月分家賃210,000円
敷金/礼金(どちらも1ヶ月分)420,000円
保険料25,000円
仲介料(家賃1ヶ月分+消費税)226,800円
家賃保証会社料金105,000円
合計1,034,219円

以上。1人あたり約258,554円になります。

 

賃貸借契約で100万円超えるのは初体験なので、さすがに緊張しましたね。一緒に住む4人で4等分したので、一人あたりの金額で見ると、これまで払ってきた初期費用より安いのですが。

 

ちなみに、最近はカード決済できる会社もあるようです。今回は銀行振込のみ受け付けていたので、カードが使えていたら、すごい量のポイントがついてたんじゃないかと、ちょっと残念でした。

 

支払いですが、私の口座に皆から4等分した金額を振り込んでもらって、契約当日にその場でネット銀行アプリから振込みをしました。人に大金を預けるのは怖いし、逆に預かるのも怖い!

 

この段階でさすがに「ごっめーん♪ ルームシェア、無理になっちゃった☆」はないとは思いたいものの、世の中、万が一ということもある。ここはもうこれまでの信頼関係しか頼るものがありませんでした。

 

これまで金銭的なやりとりというと、「チケットやグッズに関するお金」くらいなので、もう桁が2つくらい違うじゃないですか。他人が信用できないというより、まず自分が信用できないので、この段階で個人間で契約書を作っていてもよかったかもしれませんね。お金のやりとりは怖いので。

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無事入居日も確定し、共有部の家具や家電を揃えることになりました。

各自の個室は各々で用意するとして、共有部については入居前にすり合わせを行いました。

リビングの一角は、服飾作家である丸山さんの作業スペースに加えて、私もリビングでも作業ができるようにしたいと考えており、リビングというより、ご飯を食べることのできるワーキングスペースをイメージしていました。

 

そうなるとダイニングテーブルは、ご飯を食べるだけなら4人の場合、幅130センチ程度の大きさでも事足りますが、作業もしたいとなると、もう少し大きいほうがいい。というわけで、幅150センチのテーブル(55,000円)と椅子(7,000円×4)を有名量販店で、床に敷くカーペット(12,000円)はネット通販で購入しました。

 

角田さんから「リビングにソファは?」という提案がありましたが、「どう考えても荷物置きになる」という意見が(主に私から)出て、見送ることに。大人4人が移動するので、余白は大きめにとっておいたほうがいいという判断もあります。

 

この物件は、もともと家主さんが使っていた一軒家で、リビングのエアコンと照明は現在お住まいの家に持っていった様子。そこで、14畳用のエアコン(240,000円)と、照明(16,000円)をそれぞれ家電量販店で購入しました。

 

テレビなどを置くキャビネットは、丸山さんのゲーム仲間から「ルームシェアするって聞いたんだけど、就職して寮に入るから必要なくなったキャビネットいらない?」と、譲ってもらえることに。やったー!

オーブンレンジと炊飯器は、私が使っていたものをそのまま使うことにしました。もともと料理が好きなので、3、4人向けの家電を持っていたのです。が、冷蔵庫だけは、かなり大きなものに買い換えないとなりません。

 

冷蔵庫、高いんですよね…。と、ここでタイミングよく、私のバンギャル仲間から「ルームシェアするって聞いたよ! ウチの子も春から小学校にあがるし、冷蔵庫を買い換えようと思ってるんだけど…」と、300リットル収容の冷蔵庫を、送料のみ(16,800円)で譲ってもらえることに。やったー! 

 

レンジ台(14,000円)は組み立て式のものを量販店で購入。

洗面所に置く洗濯機は、こちらも私の使っていたもので大きさ的に十分そうだったので、これを持っていくことに。

 

脱衣用カゴは、丸山さんが「自分が使っていたカゴが連結できて便利」というので、洗うものごとに分けるために同じサイズのものをあと2つ購入(1,500円)。

 

浴室に関しては、角田さんのこだわりがあるそうで、「とにかく水滴を発生させたくない」と、人数分のシャンプー類を置くための棚(3,800円)、フックで吊るせる洗面器と浴槽に引っ掛けられる4本脚の椅子をネット通販で購入しました(合計2,400円)。

最後に玄関には来客も考えて10本用の傘立て(3,500円)を導入し、そしてドアにはネット通販で注文したマグネットの表札(1,500円×4)を貼り付けました。

 

これでざっと約40万円。 ひとりあたり10万円くらいです。他にも細かいものを100円均一ショップなどで購入しましたが、ここでは割愛します。

 

ちなみに物件探し同様に、各自購入した品をスプレッドシートに入れて共有し、後からまとめて精算しました。ちなみにこの原稿を書くときも、このシートが大変役に立ちました。

 

※参考 「オタク女子ルームシェア」第2回 マンガみたいにいかない?

 

リビングのエアコンがかなりの出費になったものの、値の張る大きな家具家電を友人たちから譲ってもらえたのはラッキーでした。4人いると、友達の輪が広がるという利点はありましたね。

 

引越し後、バンギャル仲間の友人も、子連れで我が家に遊びにきたりして、お子さんは丸山さんのアナログゲームコレクションを楽しんだりしています。

 

ライフステージが変わっても、趣味で繋がっている人がいるというのは、人生が豊かになるのではないかなあと思いました。まあ推しが変わって疎遠になる人もいますけどね(それもまた人生…)。

 

引越しの前に部屋割りをすることに。この一軒家は、1階にリビングと8畳の部屋、2階には南側に収納付きの7畳、収納なしの7.5畳と6畳、そして北側に6畳と4部屋あります。

 

リビングの一角を作業スペースにしたい丸山さんが自動的に1階8畳へ。私は壁に本棚が置きたかったので2階の7.5畳へ。あとは角田さんと星野さんのジャンケンで決まりました。

 

そして残りの北の6畳は共同倉庫となりました。また、部屋の広さや在宅時間を考えて、家賃はフリーランス組がちょっと多めに出すことになり、私の負担は60,000円に。

 

家の前の道路が狭く、万が一、引越し会社がかち合うと大変なことになることが予想されるので、引越し日はずらすことに。フリーランス組が平日に、会社員組が休日に入居することになりました。

 

地元の引越し会社の平日フリー便で料金は約7万円。スタッフの方からは「一人暮らしの量じゃない」とコメントいただきました…。

 

一軒家への引越しは初めてのことだったので、階段や廊下の狭さにちょっと戸惑ってしまいましたが、なんとか無事終了。

 

と、いうわけで、初期費用は契約〜家具購入〜引越し含め、約42万円かかりました。

 

そして、前述したとおり、今の家賃は60,000円。以前の家賃は85,000円。25,000円ほど家賃が下がりました。つまりだいたい1年半くらいで元がとれることになります。

 

やったー! ここで貯金に向かえばいいものの、残念ながら「趣味の支出を増やす」に偏りがちな現状なので、下半期の目標は「貯金」にしようと思います…。

ルームシェア可の物件 引越し料金の見積もりをする

更新日: / 公開日:2019.08.08