実際の物件問合せ数からユーザーの住みたい街をランキングした『中部圏版LIFULL HOME'S コロナ第7波下での住みたい街ランキング』(2023年版中間結果)を発表します。

中部圏の借りて住みたい街、借りて住みたい街のランキング中間結果をご紹介します。

ポイント

  • 4年連続トップの「岐阜」が暫定1位

  • 「西岐阜」「名鉄岐阜」もベスト30以内で岐阜人気沸騰

※「前回比」は2022年2月に発表した2022年LIFULL HOME’S借りて住みたい街ランキングとの比較

順位

前回比

駅名(代表的な沿線名)

1

キープ→

岐阜(JR東海道本線ほか)

2

1アップ↑

岡崎(JR東海道本線ほか)

3

1ダウン↓

豊橋(JR東海道本線ほか)

4

キープ→

新栄町(名古屋市営地下鉄東山線)

5

6アップ↑

鶴舞(JR中央本線ほか)

6

キープ→

藤が丘(名古屋市営地下鉄東山線ほか)

7

5アップ↑

豊田市(名鉄三河線ほか)

8

7アップ↑

今池(名古屋市営地下鉄東山線ほか)

8

キープ→

一社(名古屋市営地下鉄東山線)

10

キープ→

中村公園(名古屋市営地下鉄東山線)

11

3アップ↑

高岳(名古屋市営桜通線)

12

6アップ↑

尾張一宮(JR東海道本線)

13

4ダウン↓

東岡崎(名鉄名古屋本線)

14

9アップ↑

金山(JR東海道本線ほか)

15

10ダウン↓

春日井(JR中央本線ほか)

16

10アップ↑

名古屋(JR東海道本線ほか)

17

10ダウン↓

塩釜口(名古屋市営鶴舞線)

18

6アップ↑

星ヶ丘(名古屋市営東山線)

19

6ダウン↓

勝川(JR中央本線ほか)

20

3ダウン↓

中村区役所(名古屋市営桜通線)

4年連続トップの「岐阜」が首位を守る

中部圏「借りて住みたい街」ランキング中間結果は4年連続の「岐阜」が暫定1位を守り、不動の人気をさらに高めている状況です。暫定2位および3位も前回の「豊橋」と「岡崎」が順位を入れ替えただけでベスト3を維持しました。中部圏では中心部の名古屋市内の街がベスト3に及ばず、名古屋市以外の“衛星都市”が上位を独占しています。

 

暫定1位の「岐阜」は「名古屋」まで快速で約20分とアクセス良好な割に名古屋市内よりも賃料水準や物価が共に低く“コスパの良さ”が注目されて続けている要因の1つです。特に2022年に入って円安による物価高騰が岐阜人気に拍車をかけているようです。岐阜駅周辺には生活利便施設や飲食店などが集積しており、生活しやすい環境が整っています。また、名古屋市中心部のような大規模開発が行われていないため落ち着いた街並みが残っており、若年層だけでなくファミリー層からの支持も集めています。

 

暫定2位の「岡崎」および3位の「豊橋」も「岐阜」とほぼ同様に名古屋市内から一定の距離があって賃料水準が安価な割に生活環境が整っている“高コスパの街”であり、ベスト3の人気の高さは揺るぎのないものがあります。

 

前提4位以下は、4位「新栄町」(前回4位)、5位「鶴舞」(同11位)、6位「藤が丘」(同6位)、7位「豊田市」(同12位)、同率8位に「一社」(同8位)と「今池」(同15位)、10位「中村公園」(同10位)という前回とほぼ同様の顔ぶれとなりました。前回12位だった「豊田市」と前回15位の「今池」がベスト10内に上昇しましたが、他の圏域と比較してもランキングの変動はわずかで、名古屋市内の人気のある街も徐々に固定化が進んでいます。いずれも名古屋市内および周辺エリアで以前から人気の高い住宅地として知られており、コスパよりも職住近接をイメージするユーザーからの支持が高いところばかりです。

 

具体的には、上位にランクされた駅周辺ではいずれも賃貸物件が単身者向けからファミリータイプまで豊富にそろっており、名古屋市最大の事業集積地に発展した「名古屋」周辺、および依然として事業集積性の高い「栄」「久屋大通」などへのアクセスが良好であること、駅周辺に生活利便施設がそろっていて暮らしやすいことなど、住み心地や住環境の良さがユーザーニーズと合致した街ばかりです。

 

中部圏は首都圏および近畿圏と比べると圏域がコンパクトであり、そのために“職住近接”が実現しやすいという利点があります。またテレワークの実施率にはかかわりなく自家用車で通勤する人も多く、コロナ禍でも移動に時間や乗り換えなどの負荷が大きくないため、郊外方面に転居するというモチベーションは顕在化していません。それでも「岐阜」「豊橋」「岡崎」など名古屋市の“衛星都市”を支持している賃貸ユーザーが多いのは、円安で顕在化した物価上昇による生活コスト全般を意識したことの反映と考えられます。

岐阜人気が本格化。今後も高まりが期待される

なお、今回の中間結果では「西岐阜」が暫定21位(前回32位)、「名鉄岐阜」が暫定26位(同46位)と前回からいずれも大きく順位を上げています。これは“岐阜人気”が本格化し、近隣エリアでの賃貸住宅の開発が進んでいること、また名古屋市内に居住している賃貸ユーザーに岐阜エリアの賃料水準の安さと名古屋駅周辺へのアクセスの良さが浸透してきていること、加えてテレワークによる労働環境の変化と円安による物価高騰も影響しているものと考えられます。暫定25位の「近鉄四日市」も前回41位から大きく順位を上げており、名古屋の“衛星都市”人気はさまざまな要因から今後も高まっていくことが予想されます。

ポイント

  • 暫定順位も2年連続1位の「名古屋」がトップ堅持

  • 「名古屋」「岐阜」の“2強”が上位争う

※「前回比」は2022年2月に発表した2022年LIFULL HOME’S買って住みたい街ランキングとの比較

順位

前回比

駅名(代表的な沿線名)

1

キープ→

名古屋(JR東海道本線ほか)

2

キープ→

岐阜(JR東海道本線ほか)

3

2アップ↑

久屋大通(名古屋市営名城線ほか)

4

1ダウン↓

名鉄岐阜(名鉄名古屋本線ほか)

5

14アップ↑

江南(名鉄犬山線)

6

2ダウン↓

伏見(名古屋市営東山線ほか)

7

4アップ↑

高蔵寺(JR中央本線ほか)

7

8アップ↑

藤が丘(名古屋市営東山線ほか)

9

16アップ↑

茶屋ヶ坂(名古屋市営名城線)

10

12アップ↑

星ヶ丘(名古屋市営東山線)

11

23アップ↑

岡崎(JR東海道本線ほか)

12

4ダウン↓

尾張一宮(JR東海道本線)

13

7ダウン↓

上前津(名古屋市営名城線ほか)

14

4アップ↑

大垣(JR東海道本線ほか)

15

2ダウン↓

西岐阜(JR東海道本線)

16

10アップ↑

金山(JR東海道本線ほか)

17

12アップ↑

徳重(名古屋市営桜通線)

18

6ダウン↓

高岳(名古屋市営桜通線)

19

10ダウン↓

新栄町(名古屋市営東山線)

20

23アップ↑

覚王山(名古屋市営東山線)

2年連続1位の「名古屋」が中間結果でもトップを維持

中部圏「買って住みたい街」ランキング中間結果は、2020年には49 位だった「名古屋」が2年連続して1位を獲得し、その勢いそのままに中間結果も暫定トップを維持しました。

 

「名古屋」周辺エリアはここ数年で中部圏でも「栄」や「久屋大通」を上回る事業集積地に発展しており、東京・大阪からのアクセスも至便で一気に買って住みたい街の上位を占めるようになっています。数年前までは「名古屋」を最寄りとする住宅は想定できませんでしたが、2020年にマンション分譲が開始されたことで、それ以降もコンスタントに「名古屋」最寄りの物件が分譲され続けていますから、当面は「名古屋」人気は衰えない可能性が高いと考えてよいでしょう。

 

また暫定3位にはかつての名古屋最大の事業集積地であった「久屋大通」がランクインしており、「名古屋」と「久屋大通」は名古屋中心部を広域的に見た場合極めて近いエリアですから、資産価値を意識した名古屋中心部に住宅が欲しいという購入ニーズをそのまま反映したものと見ることができます。

“名古屋中心部”と“岐阜中心部”の2強が上位争う

暫定2位にはこれも前回同様「岐阜」が入りました。暫定4位の「名鉄岐阜」とは徒歩5分程度の至近距離ですから、事実上1つの街(駅)と考えても差し支えなく、購入ユーザーの岐阜市中心部への関心の高さがうかがわれる結果となっています。「岐阜」は近年10位→6位→4位→2位と順調に順位を上げ、今回の中間結果も2位ですからユーザーからの支持はすでに確立していると見ることができます。特に、「名古屋」まで快速で20分とアクセス良好なベッドタウンであるうえに、名古屋市内よりも物価や物件価格が安価であるというコスパ重視派からの支持が高いと考えられます。なお、JR線で隣駅の「西岐阜」も暫定15位となっており、“名古屋中心部”と“岐阜中心部”の2強対決の様相が際立っています。

 

以下、暫定5位には「江南」(前回19位)、6位「伏見」(同4位)、同率7位には「高蔵寺」(同11 位)と「藤が丘」(同15位)、9位「茶屋ヶ坂」(同25位)、10位「星ヶ丘」(同22位)がそれぞれランクインしています。前回から若干の入れ替わりはあるものの、5位以下は名古屋市中心部および名古屋市内の人気住宅地が名を連ねており、名古屋と岐阜の上位対決以外ではやはり生活と交通の利便性に優れた名古屋市の街に人気があることが分かります。

 

今回の中間結果では、上位に「伏見」「高蔵寺」「藤が丘」「茶屋ヶ坂」「星ヶ丘」など、これまで人気を維持し続けてきた住宅地がランクされています。名古屋でもコロナ禍の拡大によって3世代同居が減少し、核家族化が進行するにつれてこれら一戸建て住宅が中心の旧来の住宅地は人気にやや陰りが出てきたのですが、中間結果ではそれぞれ上位に復帰しています。このことから、住宅地の選定にあたってコロナの影響が相対的に薄れてきたと見ることができます。「茶屋ヶ坂」を始めとして「本山」、「八事」、「覚王山」などが歴史ある高台の住宅地、「名古屋」周辺は専ら商業地として活用されてきましたが、「名古屋」周辺での開発が集中したことで、これらの住宅地が再評価され始めたようです。

 

さらに、10位以下には暫定11位に「岡崎」(前回34位)、14位に「大垣」(同18位)、15位「西岐阜」(同13位)など名古屋市以外で住宅を購入したいというニーズも顕在化しており、状況としては名古屋・岐阜の2強対決の様相を呈していますが、“衛星都市”の人気も確実に高まっており、利便性を求めるのか、それとも住環境の良さやコスパを重視するのかで購入ユーザーの意向は二極化していく可能性があります。

 

調査概要

対象期間

2022年1月1日 ~ 2022年6月30日

 

 

LIFULL HOME’S  ユーザー

┗中部圏版 愛知県、岐阜県、三重県

 

集計方法

 LIFULL HOME’S  に掲載された賃貸物件・購入物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計

 

分析

LIFULL HOME’S 総研

 

本件に関するお問合せ先

株式会社LIFULL(ライフル)

メール:sumai-homes@lifull.com

 

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