前章でご説明したように、リノベーションにかかるおおよその費用がわかったところで、具体的に資金計画の立て方を考えてみましょう。
まず自己資金をチェックする
ローンを利用する人が大半だと思いますが、ローンは無理なく返せる範囲が理想。そのためには自己資金から頭金をいくら支払うべきなのか計算しましょう。また、諸費用の支払いにも自己資金が必要になります。
自己資金は、貯蓄額をチェックしその中から当面の生活費や教育費など出費予定を引いて、使えるお金を計算します。
自己資金の計算
貯蓄額-出費予定(生活費+教育費など)=中古物件購入+リノベーションに使える自己資金
生活費は病気になったりしたときなどのためで、半年分くらいは用意を。教育費は1年分くらいを現金で用意しておくのがよいでしょう。教育費は小学生の公立で年間約32万円、私立で約153万円(文科省調査2016年)が目安です。
ローンの毎月返済額から借入可能額を計算する
借入可能額は金融機関のサイトなどでもシミュレーションすることができます。注意したいのは、「借りられる額=返済できる額」ではないということです。年収の何%までOKとして計算するのではなく、自分が毎月どれくらいなら返済できそうかで計算しましょう。
毎月可能な返済額は、今払っている家賃をベースに、住宅のための積み立てをしているのであれば、その額を足してもよいでしょう。そうして毎月返済額を設定したら、返済期間も設定して、無理のない範囲に抑えます。 以下は毎月返済額と返済期間から借入可能額の目安を計算したもの。参考にしてください。
借入可能額の目安
| 返済期間/ 毎月返済額 | 20年 | 25年 | 35年 |
|---|---|---|---|
| 6万円 | 1,243万円 | 1,500万円 | 1,959万円 |
| 7万円 | 1,450万円 | 1,750万円 | 2,286万円 |
| 8万円 | 1,657万円 | 2,000万円 | 2,612万円 |
| 9万円 | 1,865万円 | 2,250万円 | 2,939万円 |
| 10万円 | 2,072万円 | 2,500万円 | 3,266万円 |
試算条件:元利均等返済、金利1.5%固定、1,000円以下切り捨て
上記の「自己資金」と「借入可能額」を合わせて、諸費用分のお金を引いたものが、中古物件の購入とリノベーションに使えるお金ということになります。
「自己資金」+「借入可能額」-「諸費用」=中古物件購入+リノベーションに使えるお金
物件購入費用とリノベーション費用の決め方
おおよその総予算がわかったところで、物件購入費用とリノベーション費用について考えてみましょう。仮に、総予算を4,000万円、買いたい物件を「70m²のマンション」として考えてみます。
リノベーション費用のm²単価で多いのは、10万~15万円。ここでは15万円とします。
リノベーション費用は以下になります。
m²単価15万円×施工面積70m²=リノベーション費用1,050万円
リノベーション費用をざっくり1000万円と仮定すると、物件購入にかけられる予算は、4000万円(総予算)-1000万円(リノベーション費用)=3000万円となります。ただし、この3000万には諸経費(約7%)が含まれますので、正味の物件価格は2804万円、諸経費が196万円という内訳になります。この2804万円が物件探しをするときの目安になります。
※参考「リノベーションの相場を知ろう」
工事にかかる雑費を含め、リノベーション費用をざっくり1000万円と仮定すると、物件購入にかけられる予算は、4000万円(総予算)-1000万円(リノベーション費用)=3000万円となります。ただし、この3000万には諸経費(約7%)が含まれますので、正味の物件価格は2804万円、諸経費が196万円という内訳になります。この2804万円が物件探しをするときの目安になります。

上記が物件購入費用とリノベーション費用のバランスとなります。ただし、ここでは諸費用に、家具・カーテン・照明器具購入費や引っ越し費用を含めていません。それらは別途用意する必要があることを覚えておきましょう。
入居後にかかるお金も考えておこう
家を所有するとかかってくる管理費や税金のことも忘れず、家計に繰り込みましょう。
| 管理費・修繕積立金(マンション) | マンションでは、全体の維持・管理を長期的に行うために、 「管理費」だけでなく「修繕積立金」を支払うことになります。 管理組合全体の積立金が不足しているときは、臨時で修繕費を 支払わなければならないこともあります。 金額は物件によって多少異なりますが、建物を良好に維持するという観点からは、安いからいいとは言えません。 |
|---|---|
| メンテナンス費用(一戸建て) | 一戸建では、不具合の都度自分で修繕費を支払うことになります。 毎月一定額(1万円程度)を積み立てておくとよいでしょう。 |
| 固定資産税 | 土地建物に対して、毎年支払うことになる税金。都市部では都市計画税も合わせて支払います。 |
早めにリノベーション会社に相談しよう
上記のように自分の総予算の中で、物件費用とリノベーション費用をまかなわなければならないので、どうバランスをとるかが大切。 どちらかに偏ってしまわないためには、早めにリノベーション会社を決めて、相談しながら進めるのがベスト。リノベーション会社が決まったら、希望するリノベーションや総予算を伝えておくのがよいでしょう。 多くの費用をかけて取り組むリノベーションですから、長期的な生活設計に基づき、慎重に計画しましょう。

