リノベーションを行うと、国や自治体から補助金が出たり、所得税や固定資産税が控除されるなど税金も優遇されます。 どのような制度があるのかを知って、賢くリノベーションしましょう。

国や自治体から補助金が出る制度

補助金には国からのものと自治体からのものがあります。 自治体の場合は、実施している自治体とそうでない自治体があるので、お住まいの地域の役所に問い合わせてみましょう。

<国の制度>要支援・要介護者には介護改修を助成

要支援・要介護の認定を受けている人が、手すり設置や床段差解消などの特定の改修を行うときに、改修費を助成してくれる介護保険による制度です。

支給額は工事費20万円(支給限度基準額)の9割(18万円)までが上限で、所得が一定以上ある場合は8割または7割の支給となります。

国の制度ではありますが、申請先は保険者である市町村および特別区(東京23区)です。利用する場合はまずは、市役所など役所に手続き・書類について確認しましょう。

対象となる改修工事

①手すりの取付け
②段差の解消(スロープ設置など)
③滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
④引き戸等への扉の取替え
⑤洋式便器等への便器の取替え
⑥その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

<参照>厚生労働省「介護保険における住宅改修」

<国の制度>売主が不動産会社の場合、中古住宅に「すまい給付金」

不動産会社(宅地建物取引業者)が売りに出した中古住宅を購入すると「すまい給付金」が支給されます。

消費税率8%時と10%時で給付金が次のように変わります。

消費税率8%時→買主の収入額の目安が510万円以下で最大30万円
消費税率10%時→買主の収入額の目安が775万円以下の場合に最大50万円

消費税が非課税の個人が売主の中古住宅は、「すまい給付金」の対象となりません。

<参照>国土交通省「すまい給付金」

<自治体の制度>耐震診断、耐震改修に自治体から補助金

耐震診断や耐震改修に対して、補助制度を実施している自治体は多いです。 お住まいの地域の制度を知るためには役所の担当部署に問い合わせてみましょう。 自治体による耐震改修は多くの場合、1981年5月の新耐震基準制定以前に建てられた木造住宅を対象に、補強をして現行基準レベルの性能にする工事が対象です。 自治体によっては耐震診断を無料で行ってくれたり、診断費を一部補助してくれるケースもあります。

耐震補助金の例

自治体補助金額
東京都足立区 耐震診断上限10万円、耐震改修上限80万円(特定地域は最大150万円)
東京都杉並区 耐震診断上限10万円、 耐震改修費用の2分の1上限100万円
神奈川県横浜市 上限105万円(一般世帯)

<参照> 一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「 地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」

「補助」と「助成」って違うの?

例えば耐震改修に対して、「補助制度」という言い方をする自治体もあれば、「助成制度」と言っている自治体もあります。

言葉は違っても内容は同じで、要はかかる費用の一部を国や自治体が支給してくれるというものです。

リノベーションで使えるおトクな税金優遇制度

リノベーションに適用される、所得税や固定資産税が控除されて戻ってくるおトクな制度があります。どんなときにいくらまで戻るのか、制度をまとめておきます。

リノベーションの税制優遇制度

所得税の控除固定資産税の減額住宅ローン減税
所得税・住民税の控除
5年以上のローンを利用(ローン型減税) 現金またはローンを利用/【投資型減税】 10年以上のローンを利用
耐震 最大控除額25万円/1年 固定資産税額の2分の1が減額
(120m²相当分まで)
最大控除額:400万円 /10年間(※1)
内容問わず、すべてのリノベーションに適用(※3)
バリアフリー 最大控除額62.5万円/5年間 最大控除額20万円
/1年
固定資産税額の3分の1が減額
(100m²相当分まで)
省エネ 最大控除額62.5万円/5年間 最大控除額25万円(※2)
/1年
固定資産税額の3分の1が減額
(120m²相当分まで)
同居対応 最大控除額62.5万円/5年間 最大控除額25万円/1年
長期優良住宅化 最大控除額62.5万円/5年間 最大控除額50万円/1年 固定資産税額の3分の2が減額
(120m²相当分まで)

「住宅ローン減税」は、実は住宅購入費用だけでなく、リノベーション費用にも適用できます。10年以上のローンを利用して行うどんな内容リノベーションでも控除の対象。(※3)

「ローン型減税」や「投資型減税」が適用される条件には、性能基準などがあります。リノベーション会社に相談して制度が利用できるプランを提案してもらいましょう。

また、中古住宅購入に関しても住宅ローン控除がありますが、適用される中古住宅は、築20年以内(マンションは築25年以内)または耐震基準に適合していることが証明されたものなどの要件があります。

(※1)消費税率10%適用の場合3年間延長。
(※2) 太陽光発電設備等を設置した場合は35万円。
(※3)工事費100万円超のもの、所得が3,000万円以下であることなど、その他にも要件があります。

<参照>一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「リフォームの減税制度」

親など直系尊属からの住宅取得資金は一定額まで非課税

年間110万円を超える贈与については贈与税がかかります。
しかし住宅取得資金(中古住宅購入資金や工事費100万円以上のリノベーション資金)の場合は、次のように非課税限度額が設定されています。

住宅取得資金の贈与の非課税限度額

売買契約や工事契約の締結日限度額(一般住宅)省エネ住宅等
~2020年3月31日 700万円 1,200万円
2019年4月1日~2020年3月31日
(消費税率が10%の場合)
2,500万円 3,000万円

※「省エネ等住宅」とは、省エネ・耐震・バリアフリー基準のいずれかに適合することが証明されたもの

上記の限度額に110万円を加えたものが限度額となります。
例えば、一般住宅で消費税率が10%に増税後の場合、限度額は2,610万円になります。

この場合も中古住宅に多い売主が個人の場合は、そもそも消費税が非課税なので、消費税が10%になっても限度額は700万円(一般住宅)で変わりません。
リノベーションは引き渡しが2019年10月以降になる場合、消費税10%が適用されるので、2019年4月からの限度額アップも適用されます。

なお、制度が適用される中古住宅は、築20年以内(マンションは築25年以内)または耐震基準に適合していることが証明されたもの、などの要件があります。

親などからの贈与が期待できる場合は、早めに相談しておくとよいでしょう。

<参照>国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」

補助金も税制優遇も受けるにはリノベーション会社の協力が必要

補助金も税制優遇も住宅の質の向上を目指して、国や自治体が実施しているものです。それぞれの制度を活用するには、制度の要件に沿ったリノベーションのプランや書類の作成が必要です。

リノベーション会社に協力してもらって、制度を上手に活用しましょう。