ガラスとスケルトン階段で明るい自然光
二世帯住宅にリフォームし、その後も改築を繰り返してきたお住まい。そのためか使い勝手が悪く、全体のテイストに統一感がありませんでした。そこで今回、一世帯でゆったりと使えるようフルリノベーションすることになりました。1階から3階にかけて美しい内階段を設け、3つのフロアをつなげつつ、スチールのストリップ階段を通じて3階の光が2階・1階へ届くように計画。LDKと階段室の間の壁をFIXガラスにしたことで、明るく開放感なLDKに生まれ変わりました。白い空間に直線が映えるシンプルモダンなLDK。階段の稲妻ササラのシルエットが、ガラスケースに飾ったオブジェのように見え、LDKのアクセントとなっています。また築40年の木造住宅で耐震性と耐久性に心配があったことから、解体後のスケルトンの状態で構造をチェックし、基礎と柱を補強しました。

(写真左)白を基調としたシンプルモダンがご希望。既存のトップライトがLDKへたくさんの光を届ける
(写真右)3階からは光が美しく流れ込む。黒い化粧柱でLDKを引き締めつつ、階段室の存在を強調した
明るく見通しのよいベッドルーム
南側の既存の浴室と和室は、周囲が2階建ての住宅ばかりで見通しが抜群です。窓からは自然光がたっぷりと注ぎ、このお住まいの中でも特に好条件のスペース。そこで、こちらにベッドルームを設けることにしました。LDKのテイストに合わせて白を基調とし、シンプルモダンにまとめています。白い床・壁・天井、それぞれが光を拡散する、明るく開放的な空間です。普段は引き戸を開け放し、十分な通風を確保。また床まで届く既存の掃き出し窓は、美しい空だけを眺めることができるよう、腰壁に替えています。ただ夜寝るだけにしておくのはもったないほど心地のよいベッドルーム。本を読んだり、ちょっとお昼寝したりと、昼夜問わずくつろげるようになりました。

床・壁・天井は全て白でまとめてLDKとテイストを統一。バルコ二ーに張ったウッドデッキがやさしい印象をもたらしてる
ゆったりとした使い心地の洗面室
洗面室~トイレ~浴室を一カ所にまとめ、ホテルライクな水回りにリノベーションしました。窓の位置を高くすることで、たくさんの光が取り込めるように工夫。全体を白で統一しつつ、タイルの目地にライトグレーを使用するなどモダンな雰囲気を演出しています。また、洗面室でメイクをするという奥さまのために、ワイドなカウンターを造作。椅子をどこにでも移動できるよう、下部にはあえて収納を設けずオープンにしました。奥さまが椅子に座ってメイクする隣で、ご主人さまも身支度ができるほどのゆとりの広さです。浴室の間仕切り壁とドアにはガラスを使用し、視覚的な伸びやかさをつくりました。スチールのフレームがスタイリッシュな印象をもたらします。また南側には新たに洗濯室を設けました。奥さまの家事動線に配慮しながらレイアウトを検討。キッチンの隣に位置しているため、料理の合間にさっと洗濯をしたり、洗濯物を取り込んだりととても便利になったそうです。

(写真左)ゆとりのある洗面室。やさしい朝の光に包まれて、心地よく身支度ができる
(写真中)間仕切り壁とドアをガラスに変えたことで、伸びやかさと開放感が高まった
(写真右)陽当たりのよい南側に洗濯室を新設。雨の日も気にせず洗濯できるように

