段差を活かした空間構成で、どこでも遊べるたのしい住まいに
ご両親から譲り受けた木造の一戸建て。お悩みは、LDKが暗く、地下の浴室に湿気が溜りやすいことでいした。さらに、いくつかの段差が、全体的に窮屈な印象をもたらしていました。今回のリノベーションで、暗かったLDKを陽当たりのよい2階に移動。また、段差を活かしたスッキップフロアのような空間構成で、お子さまたちもたのしく遊べるようにしました。フローリングは明るい色合いとリズミカルな節が特徴のパイン材。LDKの一角には、お子さまたちのデスクカウンターを造作しています。「子どもたちが机で勉強したり、段差に座って本を読んだりする様子がいつも見えて安心です」と奥さま。ダイニングのTVカウンターの一部はご主人さまのPCスペース。床暖房対応で、冬でも床座でゆっくり調べ物ができます。また地下の浴室を1階に移動し、階段をスケルトンに替えることで、湿気問題も解消することができました。

(写真左)構造上、移動できなかった柱が数カ所に点在。それらを床と同じ色合いの木材で化粧し、アクセントに
(写真右)天板の片側を階段に掛けてL字型のデスクを造作。正面には既存の窓を囲んで棚を設け、手もとを明るく
既存の柱や天井高のデメリットを感じさせない伸びやかなデザイン
キッチンを新設した場所はもともと和室。そのため、天井が下がっている状態でした。そこで、下がり天井をダイニング側まで伸ばし、間接照明を入れ、デザインのように見せることに。またキッチンの対面側は、既存の移動できない2本の柱の幅に合わせて構成しています。正面の飾り棚の一部にTVボードを組み込み、ダイニングとキッチンの一体感をつくったこともポイントです。既存のデメリットを解消しながら、デザイン性を高めています。ダイニングに設けた収納は、マグネットペイントと黒板塗装を施し、お子さまたちが奥さまのそばでお絵描きしながら過ごすことができるように。奥さまが外出する際には、“お菓子は冷蔵庫だよ”とメッセージを残したり、学校からの手紙を貼ったりと、ここからさまざまなコミュニケーションが生まれているそうです。

お気に入りのモザイクタイルを貼ったり、根菜収納を設けたりと、奥さまのこだわりを散りばめたキッチン。収納に施した黒板塗装は、木を多用した空間を引き締める役割も
見通しを高め、伸びやかさと家族の笑顔を見せる
キッチンで料理をする奥さまからは、デスクスペースのお子さまの様子がよくわかります。難しい顔で宿題をしたり、笑いながら本を読んだり、おしゃべりしたり。宿題でわからない問題が出てきた時は、奥さまに声をかけることも。また奥さまも、ゴハンができたらすぐに呼べるようになったそうです。階段とLDKの間の壁は、FIXガラスに変更しました。階段を上がるごとに徐々に視界が開け、伸びやかさと家族の笑顔を同時に感じさせる仕掛けです。正面には、ダイニングのTVカウンターがガラスを貫いたような飾り棚を造作しました。カウンターがキッチンまで伸びていく様子は、伸びやかで整然とした印象。右手の柱も黒板塗装を施し、木に包まれたやさしい空間をクールに引き締めています。

(写真左)個室前のホールからキッチンを眺める。キッチンの奥さまからは、勉強するお子さまたちの様子が一目瞭然
(写真中)正面はFIXガラスを入れ、階段室とLDKにつながりを。右手の引き戸を閉めれば、完全に独立した空間に
(写真右)玄関からは、ルーバー越しに2階LDKの気配が伝わってくる。パイン材やステンレスなどでLDKとテイストを統一
Before&After
before
after

