理想は”海の家”。子どもたちと過ごすセカンドハウス


海のほど近くのマンションを購入したIさん。「3人の子供たちが海で遊んで帰ってきたら、リビングでご飯を食べてそのままゴロ寝ができる。そんな海の家のような空間にしたい」というご主人の想いから、今回のプランが誕生しました。窓の外には木々が広がり、開放するとさわやかな潮風が舞い込んできます。海の家の醍醐味と言えば、ゴハンを食べたらそのまま畳にゴロリ。ちょっとの行儀のわるさも許されてしまうような特別感です。そこでリビングの床を一段上げ、床に直に座ったり、横になったりできる床座に。床には、やわらかで重厚なヨーロピアンオーク、壁には塗りムラを残した珪藻土を使用し、シンプルながらも素材の質感が伝わる空間に仕上げました。奇をてらうことなく、懐かしい心地よさを感じる住まいに生まれ変わりました。
床にやさしい木漏れ日が落ちる。テーブルはオリジナルで造作。黒いスチールが無垢材の3.6mの長さの天板を支えている。13人ものゲストを悠々と迎えることができるように

床にやさしい木漏れ日が落ちる。テーブルはオリジナルで造作。黒いスチールが無垢材の3.6mの長さの天板を支えている。13人ものゲストを悠々と迎えることができるように


友人家族と一緒に、夏のたのしい思い出づくりを


ワンルームの空間に友人家族が泊まることができるよう、玄関からLDKへ向かう廊下の両サイドに2段ベッドを新設。8組の布団を敷けるようになりました。右側の下段はフローリングを一段上げて、リビングの床座とつながるように計画。また、段差の下部には間接照明を入れて軽やかさを演出しました。左右の二段ベッドの高さをずらし、2組の友人家族が宿泊しても、それぞれの視線が気にならないようにしています。また、海から帰ってきた子供たちが浴室までたどり着く頃には、いつも廊下が砂だらけ。そこで、玄関の横にシャワースペースを設けました。海水と砂にまみれた身体は、玄関横の足洗い場でざっと洗い流すことができるように。土間は、夏の間は毎日使う浮き輪やビーチサンダルもラフに置いておけるほど、ゆとりのある広さです。さらに、上がり框を斜めに設けて広めのスペースを確保。友人の子供たちがみんな一緒に帰ってきても、混雑しません。
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(写真左)開口部の右側にひと工夫。ふつうなら壁に遮られてしまう空間をあえて見せ、開放感を感じられるように
(写真右)床の砂岩調のタイルのざらざらした感じや、壁に貼った白いタイルの歪んだ様子が、幼い頃に感じたような懐かしさを誘う


夜は静寂なラウンジ。大人のくつろぎ空間に


昼間は自然光に満ちた明るいLDKは、夜になるとぐっと落ち着いた表情に変わります。LDKの一角にラウンジスペースを設けたことで、静かにお酒をたのしめるようになりました。ラウンジのカウンターと、キッチンのカウンターには、6㎝の厚さのナラの無垢材の天板を採用。一度ダークブラウンで塗装した後、拭き取ることで木目を残し、朴訥とした美しさをつくり出しました。天然木のため、時間が経つごとに反り返ったり割れたりしますが、それがかえって魅力になるはずです。お子さまたちが寝た後は、大人だけのしっとりとしたひとときを過ごせるようになったLDK。ワンルームの住まいは、昼と夜で趣を変えて大人と子どもをたのしませてくれます。
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(写真左)夜はラウンジのような雰囲気。手づくりの陶器のペンダントライトが、素朴でぬくもりのある光を放っている
(写真右)テーブルやラウンジのカウンター、床の段差により長手方向が強調され、より伸びやかな印象が生まれた


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