吹き抜けに設けたデッキで、リビングと屋外につながり
賃貸に出していた一戸建てに、家族4人で暮らすことになったEさん。しかし、築25年になるお住まいのため、「デザインは好みじゃないし、LDKも少し窮屈かな」と思っていたそうです。既存は建物を壁にすっぽりと囲まれ、プライバシーを守りやすい住まい。”外の視線を気にせず暮らすことができる”というメリットを最大限に活かし、リノベーションを行いました。リビングに面した屋外の吹き抜けにデッキを設け、腰窓を大きな全面窓に変更。奥さまがこちらで本を読んでいると、別のフロアで過ごす子どもたちの気配が伝わってくるそうです。ホームパーティーのときは、セカンドリビングとしても大活躍。屋外とのつながりを感じながら、これまでよりもずっと開放感に過ごせるようになりました。リビング・ダイニングの壁には大理石のトラバーチン。自然の風合いを残すため、通常は埋めてしまう穴や窪みをそのまま残すことにしました。壁と天井は、塗りムラを残した珪藻土。テレビ台の背面には黒の珪藻土を塗り、アクセントに。床の光沢のある白い大判タイルに、窓から注ぐ自然光が拡散します。隅々まで光が行き渡るLDKに、自自然と家族が集まるようになりました。

(写真左)壁の大理石がラグジュアリーな印象。天井高を上げ、折り上げ部分に間接照明を入れて奥行きを演出した
(写真右)壁一面に、TVボードと一体のオープン棚と収納を造作。たくさんの家族写真を飾ることができる。収納は隣のピアノを囲むように設け、スペースを視覚的にゾーニングしたこともポイント
見通しのよい玄関から家族の笑顔
リビング・ダイニングから玄関ホールの壁には大理石を、床には白い大判タイルを連続するように張りました。こうすることで、別々の空間がつながりと伸びやかさが生まれています。ドアの横にはFIXガラスを。ドアを閉めて完全に遮断するのではなく、少しだけ視線の通り道をつくることで、開放感を演出しました。既存は玄関横の大きな窓から玄関ホールしか見えず、”周囲の視線を気にせず過ごせる”という住まいのメリットを活かしきれていませんでした。そこで、玄関ホールの収納を撤去し、ポーチから玄関ホールやその先のリビング・ダイニングまで見通せるように。帰宅したご主人さまがポーチに立つと、夕食の準備をする奥さまやお子さまの様子が見え、ほっとした気分になるそうです。

(写真左)ゆったりと流れる波のような模様を描く大理石の壁。自然に穿った凹凸をあえて残している
(写真右)玄関のドアも新たに造作。大理石の壁の存在感に負けないよう、幅広の板で重厚に仕上げた
トイレと洗面室も素材にこだわり、リビングのようなくつろぎを
洗面室も、LDKのような上質感を意識しました。床にはマーブル状の模様がやさしいベージュのタイル、壁にはモダンな磁器タイルを貼っています。ワイドなミラー収納は間接照明を入れて奥行きを。光があたると壁のテクスチャーが浮かび上がり、おだやかな雰囲気が広がります。入り口のドアとドア枠、カウンター収納の扉、浴室のドア枠は、同じ色合いの木で上品にまとめました。また、時々開催するホームパーティーでは、ゲストもトイレを使います。「ゆったりとした気分で使ってもらいたい」と、ホテルライクなテイストをご希望でした。こちらもLDKと同様に、壁と天井に珪藻土を塗り、素材感で豊かな表情を演出。ミラーまわりにシックなモザイクタイルを貼って、ライトでゴージャスにきらめくようにしています。洗面台の天板は黒い人造大理、扉はLDKの家具と色調を合わせた木を使い、リビングと同じくらい落ち着ける空間になりました。

(写真左)タイルや木でシンプルモダンにまとめた洗面室。毎日ゆったりとした気分で使うことができる
(写真右)ホテルライクなトイレにリノベーション。「ついつい長居したくなる」と、ゲストからも好評

