吹き抜けとトップライトから明るい光


ご実家が所有するビルの4階・5階で暮らすことになったSさん。既存はデザイン性の高い建物でしたが、邸内の中央には階段が鎮座。吹き抜けのトップライトから注ぐ光と視界を遮り、暗く狭い印象をつくっていました。既存のポテンシャルを活かしながら、過ごしやすい住まいへリノベーションしています。階段の位置を大きく移動し、さらにスチールのスケルトン階段に変更。階段によって隠れていた吹き抜けが上部にあらわれ、明るさと開放感が生まれています。また、壁に使用したFIXガラスによって視界がタテヨコに通り抜けるように。視覚効果を意識したプランで、実際の面積以上の広がりを感じさせています。床・壁・天井は白で統一。トップライトや窓から注ぐ光を拡散させ、より明るい印象をもたらしたこともポイントです。一方で、ドアの框や階段にダークブラウンを使って白い空間を引き締め、濃淡のあるモダンな住まいに仕上げました。
(写真左)階段の位置とデザインを変え、既存の吹き抜けとトップライトを活かしている (写真中)軽やかに生まれ変わったスチールのスケルトン階段。すっきりとした佇まいが美しい (写真右)正面にはFIXガラスを入れ、冷暖房効果をアップ。リビングの窓まで見通せるように

(写真左)階段の位置とデザインを変え、既存の吹き抜けとトップライトを活かしている
(写真中)軽やかに生まれ変わったスチールのスケルトン階段。すっきりとした佇まいが美しい
(写真右)正面にはFIXガラスを入れ、冷暖房効果をアップ。リビングの窓まで見通せるように


大らかなつながりをつくる、間取りと視覚


ダイニングの隣のひと部屋をリビングルームにしてLDKを拡大。また独立していたキッチンをLDと一体にするなど、間取りを大きく変えることなく、広々としたLDKを設けました。リビングとダイニングの間の壁と引き戸には、半透明のガラスを使用。引き戸を閉めれば来客からの視線を遮ったり、冷暖房効果を高めることができます。普段は引き戸をオープンにし、大きなLDKとしてゆったりと過ごしているそうです。床にはリビング・ダイニング・キッチンともに白いアッシュを長手方向に張るなど、間取りと視覚の工夫でLDK全体に大らかなつながりをつくりました。オープンとなった空間には、フルフラットのキッチンをセレクト。ダイニングから見たときに視線を遮るものがないため、空間のつながりが強調されます。キッチンをすっきりと見せるため、壁面収納を鏡面の引き戸で覆いました。窓の景色や光、人影を映し込むつややかな扉が、キッチンに上質感と奥行きを感じさせています。
(写真左)吹き抜けのないリビングは、ダイニングとはひと味違ってこもったようなくつろぎをもたらす (写真右)背面収納に引き戸を設け、冷蔵庫も壁で囲って生活感をなくした。すっきりと美しいキッチンに

(写真左)吹き抜けのないリビングは、ダイニングとはひと味違ってこもったようなくつろぎをもたらす
(写真右)背面収納に引き戸を設け、冷蔵庫も壁で囲って生活感をなくした。すっきりと美しいキッチンに


吹き抜けでLDKとつながる廊下


階段の位置を変えるために5階の廊下を増床しています。ぐるりと回りながら部屋に向かう、回廊のような廊下。壁の下地補強により、季節や気分でお好きな絵画を飾ることができるギャラリースペースとしての役割も備えています。LDKから見上げると、シンプルな空間に絵画が引き立ち、華やかなアイポイントに。既存の腰壁はスチールのフラットバーに変更。視線を通して異なるフロアにつながりをつくり、伸びやかな雰囲気に仕上げました。お子さまの部屋は、既存のトップライトと小窓を活かしています。成長するごとに好みが変わることを想定し、どのような家具やファブリックも調和するシンプルモダンの空間に。小窓を開けると、下にLDKが広がり「おやすみなさい」「ごはんまだ?」など、ご主人さまたちとの何気ない会話をたのしめるようになったそうです。
(写真左)吹き抜けによってLDKと廊下につながりが生まれた。明るいLDKを隅々まで見通すことができる (写真右)トップライトが心地よい子供部屋。廊下に大きな納戸を設け、そのぶん収納を減らしてスペースを拡大

(写真左)吹き抜けによってLDKと廊下につながりが生まれた。明るいLDKを隅々まで見通すことができる
(写真右)トップライトが心地よい子供部屋。廊下に大きな納戸を設け、そのぶん収納を減らしてスペースを拡大


Before&After


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