新しい素材を使いながら雰囲気のある住まいに
もともと画家が暮らしていたという京都府南丹市美山町の古民家をトータルリノベーション。
新しく屋根裏部屋をつくり、蒔ストーブ・おくどさん(竈:かまど)・囲炉裏(いろり)を活かしたオール電化とし、古さと新しさが共存する美しく快適な住まいに変身しました。リビングスペースは、元の大きな囲炉裏を残し、無垢フロアーや障子などを新しくつくり直し。
新しい材料も物をわざわざキズを付け、塗装も古民家の雰囲気が出るような仕上げをしています。床はナラの無垢フロアー、障子は無垢の杉材を使用。
屋根裏に上がる階段が急勾配だったため、階段も新しくナラ材でつくり直しました。また屋根のかや葺はまったく手を入れずに、外面の木製建具を古い雰囲気に再生。
外回りの木製建具は、かや葺の屋根、外壁の柱との調和を考え、古く見せるために細心の配慮で仕上げました。

屋根裏に上がる階段のナラ材もキズを付けて、塗装も古く見える工夫しています

大きな囲炉裏を残したリビング。つくり直した建具や床も古民家風の仕上げに

(写真左)藁葺き屋根の外観。外部はすべて造り直しましたが、レトロ仕上げで築不詳に見えるようこだわりました
(写真右)外部はほとんど建具。外面の木製建具はすべて新しいものですが、古い雰囲気に再生しました
キッチン&書斎
キッチンは、無垢扉のウッドワンシステムキャビネットと大理石天板とを組み合わせたさくらハウスのオリジナル。
おくどさんも使えるように手直して、古く味のある雰囲気に塗装仕上げしています。お客様の使い勝手を考え、設備はIHクッキングヒーターを採用したりとオール電化に。
お客さまが将来も安全に使っていただけるように、配慮しました。また、もともと狭かった屋根裏を広げ、書斎として使えるように改装。
かやや蒔ストーブ、暖炉の煙突も見えたままで古民家らしい雰囲気を残すようにしています。

IHクッキングヒーターを採用し最新設備を備えつつ、古く味のある雰囲気に仕上げたオリジナルキッチン

(写真左)古い薪ストーブやおくどさんが味のある表情を感じさせるキッチン&ダイニング
(写真右)書斎に上がる階段の手摺ももちろん古民家仕上げ
玄関&洗面所・バス
玄関は引戸も新しく創っていますが、外部木製建具と同じ雰囲気に仕上げ。
新しい素材を使いながらも、藁葺き屋根、木製建具の外回りと合わせて見事に古民家を再生しています。洗面所は、信楽焼手洗器が映えるように、元々の壁材も利用し雰囲気を第一優先に仕上げ。
天板はけやきの無垢板を、タオル掛けは鍛冶屋さんに叩いてもらったもので、天然素材の壁のポイントとしてひと役買っています。さらに浴室は、お客さまのご要望で、庭が見える温泉風の仕上げに。
浴槽は安全対策を施した「スピリチュアルモード」の浴槽を採用し、床は割石、壁・天井はヒバ材を貼って雰囲気のある空間に仕上げました。

(写真左)玄関の引戸もレトロ塗装で周囲の雰囲気と調和させました
(写真右)天然素材をたっぷり使った明るくナチュラルな洗面所

温泉風の雰囲気に仕上げたシックな浴室。湯船につかりながら庭の木々を眺めることができます

