4人家族であれば3LDK以上の間取りは必要

 

まずは、部屋を探すにあたり、4人家族にはどのような物件が適しているのかを検討してみましょう。

間取りから考えれば3LDK以上が理想

 

居住空間について考えるうえでは、「間取り（部屋数）から考える」のと「広さ（平米数）から考える」という2つの観点が必要になります。

 

間取りからいうと、夫婦＋子ども2人の4人家族で暮らす物件を探すなら、3LDK以上が理想といえるでしょう。

 

3LDKとは3つの居室とLDKを組み合わせた間取りのことであり、4人家族で住むのであれば、夫婦の寝室とそれぞれの子ども部屋を確保できます。

 

ただし、子どもの年齢や性別などによっても、適した間取りは異なります。子どもが小さいうちであれば親と過ごす時間が長いため、2LDK以下でも十分快適に過ごせます。

 

また、「子どもの性別が同じ」「子ども同士の年齢が離れている」といった場合、子ども部屋が1つで十分なケースもあるでしょう。

広さから考えれば50平米以上は必要

 

国土交通省の「住生活基本計画」では、4人世帯に適した住居の広さが次のように示されています。

 

4人家族の居住面積水準

「最低居住面積水準」とは、健康的で文化的な生活を送るために必要不可欠な面積の水準です。

 

それに対して、「誘導居住面積水準」とは、多様なライフスタイルに合わせてゆったりと過ごせる広さを示しています。

 

そのうち、都市型は都市部でのアパートやマンションといった共同住宅での生活、一般型は郊外での一戸建て生活を想定した広さです。

 

■家賃を抑えたい・立地を重視したい場合は最低50平米以上を目指す

 

最低限必要とされる広さ（最低居住面積水準）は50平米です。大阪市内に住むとなると、どうしても地価が高くなるため、広い部屋を借りるのは現実的に難しいというケースもあるでしょう。

 

そのため、まずは最低居住面積水準の50平米以上を基準にして、そこから誘導居住面積水準と比較しながら間取りを選んでいくといいでしょう。

 

■広さを重視したい場合は95平米を目指す

 

一方、「家賃はやや高めでも問題がない」「立地より広さを重視したい」という方は、誘導居住面積水準を目指すのが理想です。

 

集合住宅の賃貸を考える場合は、都市型である95平米を目指してみるとよいでしょう。ただし、アパートやマンションで95平米となると、現実的にはかなり物件数が限られるのが実情です。

 

そのため、立地条件や家賃とのバランスを考慮しながら、適切な広さの物件を見つけていくようにしましょう。

〈大阪〉ファミリー世帯に人気エリアの家賃相場

 

一般的に、家賃は世帯における「手取りの3割程度」に抑えるのがよいとされています。

 

エリアによって家賃水準は大きく変わってしまうため、広さや間取りだけで物件を選ぶのではなく、家賃を支払っても日々の生活に無理がないかを十分に検討することが大切です。

 

エリアごとの家賃水準を調べるには、LIFULL HOME’Sの「家賃相場」というサイトが便利です。ここでは、大阪府内のファミリー世帯に人気が高いエリアをいくつかピックアップし、間取り別の家賃相場を紹介します。

箕面市：手厚い子育て支援と豊かな自然が魅力

 

北西部に位置する箕面市は、国定公園である箕面公園をはじめ、豊かな緑に囲まれたエリアです。

 

新大阪や梅田へのアクセスに優れ、行政による子育て支援も充実していることから、住みたい街ランキングでは常に上位にランクインしています。

間取りタイプ	家賃相場
1LDK	10.65万円
2LDK	17.03万円
3LDK	19.47万円

※ 2025年4月時点、LIFULL HOME’S「家賃相場」で駅徒歩10分以内にある物件の平均賃料を軸に算出(以下同)

 

住みやすさや人気度に対し、家賃水準が大阪市内と比べてやや低めである点も大きな魅力といえるでしょう。

吹田市：車・電車ともにアクセス性抜群の立地

 

万博記念公園で有名な吹田市は、豊かな自然と閑静な住宅地が広がるファミリー世帯に人気のエリアです。

 

新大阪や梅田までは電車で約10～15分でアクセス可能であり、さらに名神高速や中国自動車道、近畿自動車道のジャンクションも近いため、自動車での移動にも便利な立地です。

間取りタイプ	家賃相場
1LDK	10.05万円
2LDK	14.48万円
3LDK	14.80万円

豊中市：空の玄関口を有する大阪屈指のベッドタウン

 

大阪国際（伊丹）空港を有する豊中市は、国内のさまざまなエリアへのアクセスがしやすく、大阪屈指のベッドタウンとして人気を集めています。

 

大阪中心部へのアクセスにも優れており、市内のどこでも2km圏内には駅があるとされるほど、均等に配置された交通網が便利です。閑静で落ち着いた街並みが魅力であり、治安のよさも特徴です。

間取りタイプ	家賃相場
1LDK	9.10万円
2LDK	12.69万円
3LDK	15.56万円

大阪市福島区：再開発により利便性が急速に向上中

 

大阪市内でも、比較的住宅地が多いのが福島区です。近年では再開発が行われ、大規模商業施設や飲食店、高層マンションなどが立ち並び、それに合わせてファミリー世帯も増加しています。

 

防犯や子育ての分野においては、地域と行政が一体となった取組みも盛んであり、治安や暮らしやすさの向上につながっています。

間取りタイプ	家賃相場
1LDK	12.51万円
2LDK	18.29万円
3LDK	23.30万円

堺市北区：家賃と交通アクセスのバランスが魅力

 

大阪市内や北部の人気エリアは家賃が高くて検討しにくいという方は、大阪第二の都市である堺市にも目を向けてみるとよいでしょう。

 

堺市北区の中百舌鳥（なかもず）駅は、大阪メトロ御堂筋線の始発駅として広く知られており、座ったまま難波や心斎橋、梅田、新大阪までアクセスできるのが魅力です。

 

さらに、南海高野線・泉北線も乗り入れているため、電車での交通アクセスは抜群です。

間取りタイプ	家賃相場
1LDK	9.00万円
2LDK	11.47万円
3LDK	11.35万円

3LDKの物件 ファミリー向け物件

家賃がオーバーしてしまうときの対策

 

部屋探しをするときには、無理のない家賃上限を設定してからスタートするのが基本です。ここでは、部屋探しを始めたうえで、どうしても想定していた家賃をオーバーしてしまうときの対処法を紹介します。

候補のエリアを広げる

 

家賃水準は地域によって大きく異なるため、まずは対象エリアを広げてみましょう。

 

LIFULL HOME’Sの「通勤・通学時間から探す」機能を使えば、目的駅までの所要時間や乗り換え回数を指定して、条件に合うエリアや物件を絞り込めます。

 

住みたいエリアの範囲を広げたいときに、活用してみるとよいでしょう。

広さや間取りの条件を見直す

 

同じ条件であれば、基本的には面積が広いほど家賃も高くなります。子ども部屋の数、収納スペースの広さ、書斎や仕事部屋の有無などを考慮し、本当に必要なスペースだけに絞り込んでみましょう。

引越し時期をずらす

 

部屋探しをするときには、引越し時期も念頭に置いて計画を立てる必要があります。

 

オフシーズンは物件の需要が落ち着く時期で、特に5月～7月や11月～12月が該当します。この時期は競争相手が少なく、物件をじっくり比較検討できるのが大きなメリットです。

 

さらに、需要の低下に伴い、家賃が下がることもあります。加えて、フリーレント（一定期間の賃料無料）や初期費用の減額といった特典がつく物件が増えるため、費用面での恩恵を受けやすい時期です。

 

また、引越しの繁忙期を避けられることで、引越し会社の料金が安く抑えられる点も見逃せません。近年では、人件費や燃料費の高騰により、繁忙期の引越し費用が大幅に上昇する傾向にあります。

 

そのため、オフシーズンを選ぶことで物件費用だけでなく引越し関連費用も削減できます。

4人家族向きの物件を選ぶときのポイント

 

最後に、4人家族向きの物件を選ぶ際に、特に意識したいポイントを紹介します。

子どもの成長を見据えて部屋探しをする

 

賃貸の場合は、子どもの成長に合わせて引越しを検討しやすいのがメリットでもあります。

 

子どもが小さなうちは家賃を抑えるために2LDKに住み、成長に応じてより広い部屋へ引越しを計画するなど、柔軟にプランを考えていくことが大切です。

 

将来的に持ち家の購入を検討している方は、多少狭くても安い部屋を借りて貯蓄を進めるというのも有力な判断といえます。

生活リズムを踏まえて間取りを決める

 

家族のライフスタイルによっても、必要な部屋数は変わってきます。たとえば、夫婦のどちらかが夜勤をしているなら、生活する時間帯が変わるため、独立性の高い寝室の重要性が高まります。

防音性をチェックする

 

子育て世帯にとっては、騒音トラブルのリスクも気になるものです。

 

子どもの夜泣きや足音などによるトラブルを避けるためにも、防音性の高い鉄筋コンクリートマンションや、隣室が一方にしかない角部屋、下の階がない1階などの部屋を選ぶのもひとつの方法です。

 

また、1階は防犯性が気になるという方は、階下が店舗や集会所になっている2階以上の部屋を選ぶのもよいでしょう。なお、一般的にはファミリー世帯向けの住宅の方が、子どもの生活音には寛容な傾向があります。

 

生活音が気になる方は、借りる物件の建物に、単身者向けの間取りが混在していないかどうかもチェックしておくとよいでしょう。

内見時には周辺環境もチェックする

 

内見時には、室内だけでなく周辺環境も確認することが大切です。

ファミリー世帯が多いエリアは、周辺環境も子育てに適していることが多いため、居住者層を意識して部屋探しを進めるのもポイントです。

LIFULL HOME’Sで理想の部屋探しを

 

LIFULL HOME’Sでは、間取りやエリア、家賃、設備、管理システムといった多様な条件を組み合わせて部屋探しが行えます。

 

また、今回紹介した「家賃相場」や「通勤・通学時間から探す」のように、部屋探しを効率化するさまざまな機能も便利です。

 

部屋探しでは、先入観にとらわれずに、とにかくリサーチすることが重要になるので、ぜひLIFULL HOME’Sをご活用ください。

 

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記事のおさらい

4人家族が住むのに必要な広さは？

国土交通省が示す水準によれば、4人家族に最低限必要な広さは50平米、ゆとりのある広さは95平米（郊外の一戸建てなら125平米）とされています。また、間取りでいえば、3LDKの部屋数があれば、子どもそれぞれに独立した部屋を持たせやすくなります。

大阪府内でファミリー世帯に人気のエリアは？

子育て支援や環境のよさ、アクセス性に優れるエリアは、箕面市や吹田市、豊中市などの北部に多いです。一方、家賃を抑えつつアクセス性や環境のよさを求めるなら、堺市北区などもおすすめです。

 

3LDKの物件 ファミリー向け物件