二人暮らしで住宅を選ぶ際、「オール電化だと電気代はどのくらいかかるの?」と気になる人は多いでしょう。
オール電化では調理や給湯、暖房などをすべて電気でまかなうため効率的ですが、その分季節によって電気代が大きく変動しやすい特徴があります。特に冬場は暖房や給湯の電力消費が増えやすく、電気代が気になるところです。
この記事では、二人暮らしのオール電化住宅における電気代の平均や、節約のコツについて詳しく解説します。
二人暮らし物件オール電化に対応した物件
二人暮らしの場合、オール電化の電気代は高い?

オール電化住宅はガスを使わず、電気だけで生活するため、電気代が高くなるイメージを持つ方が多いでしょう。
実際、オール電化住宅の電気代は一般住宅と比べてどのように違うのか、ここではオール電化住宅における電気代について詳しく解説します。
一般住宅よりも月々4,223円高い
関西電力の調査によると、二人暮らしの場合、オール電化住宅の平均的な電気代は月々1万3,406円です。
一方、一般住宅では9,183円となっており、オール電化住宅の方が平均で月々4,223円高くなっています。
住宅の種類 | 平均月額電気代 |
|---|---|
一般住宅 | 9,183円 |
オール電化住宅 | 1万3,406円 |
オール電化住宅では調理や給湯、暖房など生活のあらゆる場面で電気を使うため、その分使用量が増えることが電気代の高くなる要因です。
特に、日常生活で頻繁に使う給湯器や調理機器は、電力消費が大きい傾向にあります。
ただし、オール電化の場合はガス代が発生しません。一般住宅の場合、ガス代が別途かかるため、全体的な光熱費として比較した場合は、それほど大きな負担増にならない場合もあります。
冬の時期がもっとも電気代が高くなる
電気代は、ほかの季節と比べて冬の時期にもっとも高くなる傾向があります。これは、暖房機器や給湯器の使用頻度が増加するためです。
以下の表は、2024年における3ヶ月ごとの平均電気代を示したものです。
季節 | 平均月額電気代(円) |
|---|---|
1~3月 | 1万3,265円 |
4~6月 | 1万1,125円 |
7~9月 | 1万1,984円 |
10~12月 | 1万1,657円 |
冬場の1~3月の平均電気代は1万3,265円と、ほかの季節と比べて高くなっています。特にエアコンや床暖房、電気ヒーターなどの暖房設備を長時間稼働することが電力消費の増加につながります。
また、冬場はお湯を使う頻度も高くなり、電気給湯器(エコキュート等)の稼働時間が増えることも、電気代の負担が大きくなる一因です。
これらの設備は快適な生活を送るうえで欠かせないものですが、効率的な機器の使用や省エネ対策を実施することで、電気代の節約が期待できます。
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二人暮らしの電気使用量の目安は?

二人暮らしの場合、一般的には30アンペアの契約で十分とされています。
ただし、家電の使用状況によっては30アンペアを超えてしまい、ブレーカーが落ちる可能性があるため、家電ごとのアンペア数を把握しておくことが大切です。
たとえば、以下のように複数の家電を同時に使用する場合、必要なアンペア数は大きく異なります。
照明・テレビ・冷蔵庫・エアコンを同時に使用する場合 | 15~20A |
照明・冷蔵庫・電子レンジ・エアコンを同時に使用する場合 | 25~30A |
ブレーカーを落とさないためには、家電ごとのアンペア数を把握し、「同時に使用する家電の合計アンペア数」が契約アンペア数を超えないように注意する必要があります。
特にオール電化住宅では、給湯器やIHクッキングヒーターなど電力消費量の多い機器も使用するため、適切な契約容量を選択することが大切です。
二人暮らしの電気代が高くなる理由

二人暮らしでは、一人暮らしと比べて電気代が高くなってしまうことがあります。その理由として、以下の3点が挙げられます。
お互いの生活スタイルが異なるから
お互いの生活スタイルが異なる場合、電気の使用時間が長くなり、電気代が高くなる傾向があります。
たとえば、片方が朝早くシャワーを浴びてから仕事に出掛け、もう片方が夜遅くまでリビングで過ごす場合、給湯器や照明の使用時間が長くなります。
このような生活リズムの違いから、電気代が増加しやすいため、お互いの生活スケジュールを共有し、可能な限り家電の使用状況を調整することが重要です。
住まいの面積や部屋数が多くなるから
二人暮らしになると、一人暮らしと比べて住まいの面積や部屋数が増える傾向があります。
たとえば、リビングに加えて寝室や仕事部屋を設ける場合、それぞれの部屋で暖房や照明を使う機会が増え、電気代が高くなります。
特に冬場はエネルギー消費が大幅に増加するため、家計の負担が大きくなるでしょう。
このような住環境の変化が電気代の増加につながるため、部屋の断熱性を高めるなどして、エネルギー消費を抑えるための工夫が必要です。
家電の利用に無駄が発生しやすくなるから
二人暮らしにおいて、それぞれが別の部屋で過ごす時間が多いと、照明や家電を個別に使用する頻度が増え、電力消費が多くなりがちです。
たとえば、片方が電子レンジを使用した直後にもう片方が再び使う場合や、エアコンやテレビを別々の部屋で同時に使用する場合、無駄なエネルギー消費が発生します。
無駄なエネルギー消費を減らすためには、可能な限り家電を使うタイミングを合わせる、別々の部屋で過ごす場合でも使用していない部屋の照明やエアコンはこまめにオフにするといった心がけが必要です。
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オール電化の二人暮らしで電気代を抑える方法

日々の生活習慣や家電の使い方を少し見直すことで、無駄な電力消費を抑えられ、電気代の大幅な節約につながります。ここでは、具体的な節約方法を詳しく解説します。
家電製品の使い方を工夫する
家電製品の使い方を少し見直すだけでも、節約効果が期待できます。具体的には、以下の方法が挙げられます。
家電別 | 使い方の工夫 |
|---|---|
冷蔵庫 | ドアの開け閉めを必要最低限に抑えるため、冷蔵庫の中を整理整頓し、目的のものをすぐ取り出せるようにする |
炊飯器 | 保温時間を短縮するため、炊いたご飯は冷凍保存する |
洗濯機 | 洗濯機の容量の7~8割を目安にまとめ洗いをする |
冷蔵庫はドアの開閉によって庫内の温度が上がり、冷やすために多くの電力を使います。開閉の回数を減らすだけでなく、庫内を整理して冷気を逃がさないようにすることも効果的です。
炊飯器の保温機能も多くの電力を消費するため、保温時間は短く設定し、残ったご飯は冷凍保存しましょう。洗濯機や食洗機はまとめて使うことで、稼働回数を減らすことが可能です。
このように二人で協力することで、年間を通じて電気代の節約につながるでしょう。
家電製品は省エネモードに設定する
家電製品の「省エネモード」を活用することで、消費電力を大幅に抑えられます。具体的な機能として、以下の例が挙げられます。
家電別 | 省エネモードの例 |
|---|---|
テレビ | 明るさを自動で調整する |
冷蔵庫 | 温度を季節に合わせて調節する |
エアコン | 風量を効率的にコントロールする |
これらの省エネ設定は、普段と変わらない使い勝手を維持しながら、電気代を節約する効果が期待できます。特に冷蔵庫やエアコンの設定を見直すことで、年間を通じて大きな節約につながるでしょう。
一度設定を変更すれば手間がかからないため、日常生活に簡単に取り入れられる点も魅力です。すでに省エネモードを搭載した家電を使用している場合は、積極的に活用していきましょう。
夜間電力プランに切り替える
エコキュートや電気温水器など、夜間に稼働させることが多い設備がある場合は、夜間電力プランに切り替えることで電気代を大幅に削減できます。
まずは契約中の電力会社が夜間電力プランを提供しているかどうかを確認し、利用可能であれば切り替えを検討するといいでしょう。エコキュートや電気温水器を使う家庭向けのプランを用意している場合もあります。
まとめ

二人暮らしのオール電化住宅では、一般住宅に比べ電気代が高くなる傾向がありますが、生活スタイルや家電の使い方を工夫することで節約が可能です。
省エネモードや夜間電力プランを上手に活用すれば、無駄な出費を抑えながら、効率的にエネルギーを使用できます。特に冬場は電力消費が増えるため、日々の使い方を見直すことが重要です。
この記事で解説した節約方法を実践して、快適なオール電化生活を送りましょう。
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