初めての一人暮らしでは「好きな家具やアイテムを選べる」「自分好みの部屋を実現できる」といった楽しみがあります。せっかく思いどおりの空間をつくれるのであれば、部屋のコーディネートイメージをしっかりと持ちながら部屋探しを進めるのがおすすめです。

今回は、物件を契約する前に部屋のコーディネートを考えるメリットや、押さえておきたいポイントについて紹介します。

一人暮らしにぴったりな物件ワンルームの物件1Kの物件

 

一人暮らしの部屋をどのようにコーディネートするかは、部屋のサイズや形によっても変わります。縦長なのか正方形なのか、ロフトタイプなのか、窓はどこにあるのかなどによって、同じ広さの部屋でも家具の配置は大きく異なります。

 

そのため、部屋を契約してからコーディネートを考えると、希望の家具をうまくレイアウトできない場合があります。

 

好きな家具に囲まれた理想の一人暮らしを実現するには、事前に置きたい家具をピックアップし、どのようにレイアウトできるかを内見時に確認するのが失敗を防ぐコツです。

 

コーディネートの方法は、Web上で一人暮らし向けの部屋の実例集などが多く紹介されているので、参考にしてみるといいでしょう。

 

一人暮らしにぴったりな物件 ロフト付きの物件

 

ワンルームや1Kなど一人暮らし向けの物件は、基本的に部屋数が少なく、ファミリー向け物件と比べるとバリエーションはさほど多くありません。

 

しかし、それでも部屋のサイズや形状によってコーディネートの方法に大きな違いが出てきます。ここでは、代表的な部屋のタイプの特徴を見ていきましょう。

 

一人暮らし向けの物件で、多く採用されている間取りです。玄関を入ると手前にキッチンやバス・トイレがまとめて配置されており、奥に進むと居室があるのが一般的です。

 

居室部分の形はシンプルな長方形や正方形が多いため、コーディネートしやすいといえるでしょう。玄関や水回りは北側に、居室は日当たりのいい南側に配置されているタイプであれば快適に過ごせます。

 

また、間取り図では同じように見える物件でも、洗濯機置き場の位置や水回りの微妙なサイズの違い、トイレが個室かどうかなどでも暮らしやすさは大きく変わります。

 

内見時には実際に生活している様子をイメージしながら、使い勝手や広さをチェックしましょう。

 

ロフトタイプの物件は、通常の居室の上に屋根裏のようなスペースが設けられているのが特徴です。

 

ロフトは収納スペースとして使えるので、荷物が多い人は重宝するでしょう。就寝スペースにすれば、居室スペースに家具をレイアウトしやすくなります。

 

ただし、ロフトへは簡易的なはしごで上り下りする物件が多いので、頻繁にロフトを使用する場合や、重い荷物の収納場所にしたい場合は不便に感じることがあるかもしれません。

 

内見時には、ロフトの階段の種類や大きさ、上り下りのしやすさもチェックしておきましょう。

 

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居室にキッチンが横付けされている間取りは、キッチンが広めに確保されていることが多く、半個室感があります。料理が好きな人に向いている間取りといえるでしょう。

 

食器棚や冷蔵庫をキッチンスペースに配置できれば、居室のコーディネートの自由度が格段に広がります。

 

南向きの物件 ロフト付きの物件 カウンターキッチン付き物件

 

一人暮らしの部屋をコーディネートする際は、いくつかレイアウトの基本を押さえておくとスムーズに進められます。ここでは、レイアウトのコツを4つに分けて見ていきましょう。

 

一人暮らし向けの間取りには、主にワンルームと1Kの2種類あります。両者の大きな違いは「居室とキッチンの間に仕切りがあるかないか」という点ですが、見た目だけでなく使い勝手も変わります。

 

部屋とキッチンの間に仕切りがないワンルームはもっともシンプルな間取りで、家賃の安さが魅力です。ただ、玄関から部屋全体を見渡せてしまう、キッチンのニオイが居室にダイレクトに流れる、といったデメリットもあります。

 

また、こまごまとしたものが多いキッチン回りがごちゃつきやすいため、インテリアの選び方や配置に工夫が必要です。

 

ドアで仕切られている1Kは落ち着き感があり、居室と水回りをしっかり分けられるのがメリットです。

 

ただし、専有面積が同じであれば、キッチンスペースを確保する分、1Kの居室部分はワンルームよりも狭くなるため、家具・インテリアの配置にある程度制限が生まれてしまうことがあります。

 

どちらの間取りを選ぶかによってコーディネートの仕方が変わり、部屋の雰囲気や住み心地が変わります。間取り選びで迷ったら、それぞれの間取りの部屋を内見してみるのがおすすめです。

 

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具体的に家具の配置を決める前に、まずは部屋の形状(縦長、横長、正方形、変形)に合わせて、おおまかにゾーニングしましょう。ゾーニングとは、目的に応じて空間を視覚的に区切ることをいいます。

 

特にワンルームや1Kの場合は「部屋を前後で分けるか、左右で分けるか」によって部屋の見え方や使い勝手が変わります。どこで食事をしてどこでくつろぐのか、生活をイメージすると、家具のおおまかな配置も固まっていきます。

 

あまり広さがない部屋の場合、背の高い家具を多く配置すると、圧迫感が出て空間が狭く感じられます。家具はできるだけ背の低いタイプを選ぶと、視線が抜けて開放感が生まれます。

 

洋服ダンスなどの背の高い家具を置きたい場合には、部屋の入り口側に配置しましょう。遠近法で奥行き感を演出できます。

 

広いワンルームは自由にコーディネートできますが、スペースがある分、空間が間延びしやすく、レイアウトに苦戦する場合があります。

 

その場合、ワンルームの空間をあえて仕切ってみるのもひとつの手です。背の高すぎない収納棚や本棚、パーテーションなどを間仕切りに使えば、開放感をキープしたまま食事スペースと就寝スペースを分けられます。

 

間仕切りの位置を変えれば簡単に模様替えができるため、季節や気分に合わせて変えてみるのもいいでしょう。

 

ワンルームの物件 1Kの物件

 

最後に、居室の畳数別にオシャレなコーディネートの例をいくつか紹介します。

 

6畳の物件は比較的多く、スタンダードな広さといえます。ただ、広い部屋ではないため、空間を有効活用するテクニックが求められます。

床座中心のミニマルスタイル

6畳の場合、ベッドを設置すると、それだけで1/4~1/3程度のスペースが埋まってしまいます。

 

そのため、置く家具の数は厳選しましょう。「ベッド」「ローテーブル」「テレビボード」の3アイテムに抑えるのが王道スタイルです。

 

ローテーブルを使うと床に座って生活することになるので、肌触りがよくクッション性の高いラグを敷くと過ごしやすくなります。

 

また、全体的に家具の高さを低く抑えると、省スペースでありながらスッキリとした印象の部屋になります。

奥行き感を演出しやすい左右配置のスタイル

ベッドを左右どちらかの壁につけて配置し、反対側の壁に小さなデスクを置き、左右で生活空間を分ける方法です。

 

ベッドで窓をふさがないので、入り口から見たときに窓に向かって視線が抜け、広く見えやすいのがメリットです。

 

8畳も一人暮らし向け物件には多い広さです。「ベッド」「デスク」「ソファ」「一人テーブル」「テレビ台」といったひと通りの家具を設置できます。

部屋の奥にベッドを配置するスタイル

ベッドを部屋の奥に寄せることで、手前にスペースを広くとれます。二人掛けソファやテレビ台などを置いても圧迫感が出にくく、くつろぐスペースと寝るスペースをしっかり分けられます。

間仕切りで空間を緩やかに分けるレイアウト

8畳の広さがあれば、間仕切りなどで空間を分けて使うことも可能です。就寝スペースと食事・デスクスペースを分けることで、生活のオンオフを切り替えやすくなるのがメリットです。

 

10畳は一人暮らし向けとしては広く、ゆとりを持って家具を配置できます。

 

レイアウトの基本パターンは6畳や8畳とそれほど大きく変わりませんが、次のように家具や部屋のグレードアップを図ることができます。

  • 2~2.5人掛けのソファがゆったり置ける
  • セミダブルサイズのベッドが置ける
  • 趣味のアイテムを飾るなど、よりインテリアにこだわれる
  • 開放的な空間をつくりやすい

棚を使った間仕切りで収納力をアップ

8畳と比べると空間にゆとりがあるので、奥行きのある収納家具や棚を使って間仕切ることも可能です。

 

収納スペースを広くとれるので、趣味のアイテムやコレクションを並べたり、書庫スペースをつくったりと、暮らしの楽しみが広がるでしょう。

 

一人暮らしにぴったりな物件 ワンルームの物件 1Kの物件

部屋のコーディネートはどの段階で考えるといい?

 

部屋のコーディネートは広さや形状によって変わるため、物件を契約する前に考えておくのがおすすめです。置きたい家具を事前にピックアップし、内見時に部屋に合うかを確認すれば、住みはじめてから後悔することを防げます。

一人暮らしの部屋、コーディネートのコツは?

 

まずは、一人暮らしの部屋で多いワンルームと1Kの使い勝手の違いを把握することが大切です。そのうえで、「家具の配置を決める前におおまかなゾーニングを考える」「間仕切りを活用する」「低い家具を中心に選ぶ」といった基本的なコツを押さえてコーディネートしましょう。

 

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