賃貸の一戸建てと聞くと、家賃が高そうなイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実は意外と家賃が安いケースが多いようです。今回の記事では、賃貸一戸建ての家賃が安い理由と、住む場合のメリット・デメリット、物件選びの注意点などをご紹介します。
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賃貸一戸建ての家賃が意外と安い理由

賃貸物件を探していると、一戸建ての物件を目にすることがあります。賃貸マンションと比べて面積が広く部屋数も多いのに、思いのほか家賃が安いことにおどろいたことはありませんか。ここでは、その家賃の安さの理由を見ていきます。

住宅構造の主な種類は、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造(RC造)の3つに分かれます。多くの一戸建て住宅では木造が採用されており、鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べて低コストで建築できるのが特徴です。

 

また一戸建て住宅は、マンションのように壁や天井、床が隣家と接していないため、基本的に音が響かないような施工をする必要がありません。この点においても建築コストを抑えられ、家賃が安くなっているのです。

一戸建ての賃貸住宅は、家主が住んでいた家を貸し出しているケースが多いため、築年数がそれなりに経っている物件が多いです。一戸建てに限らず、原則として築年数が古いほど家賃は安くなります。

 

ただ、木造の場合は築年数が古いと耐震性能に不安を感じるかもしれません。しかし、1981年の建築基準法改正によって、これ以降に建築確認申請をクリアした建物は「新耐震」と呼ばれ、震度6程度の地震が起きても倒壊の可能性は低いとされています。物件選びの際には、1981年6月1日以降に建築確認を受けて建てられたものかどうかをひとつの目安にするとよいでしょう。

 

また、内装については、築年数が古くてもリフォームされた物件を選べば、家賃を抑えつつ快適に住むことができます。

一戸建ては、「建売住宅」と「注文住宅」の2種類に分かれます。建売住宅とは、土地と建物がセットで販売されている住宅のこと。広いまとまった土地を複数の区画に分け、同じような工法・仕様の建物をつくるため、コストパフォーマンスが良いのが特徴です。

 

賃貸の場合も、その一戸建てがもともと建売住宅であれば、注文住宅で建てられた一戸建てよりも安く貸し出すことができます。

賃貸一戸建てを契約する場合、「普通借家契約」ではなく、「定期借家契約」となっているケースがあります。「定期借家契約」とは、家主によって賃貸期間があらかじめ決められている契約のことで、その期間以降の契約更新は原則としてできません。

 

転勤などで家主が一時的に家を空ける期間だけ賃貸に出していることが多く、賃貸期間が限られているため家賃が相場より低い傾向にあります。

一戸建ての価値に対して家賃が安いと感じる理由には、一戸建ての購入時・購入後にかかる費用がかからないことも影響しています。

 

一戸建て住宅を購入すると、購入代金のほかに諸費用がかかり、さらに購入後は固定資産税や都市計画税といった税金が発生します。また、経年劣化による修繕費用も家主の負担です。しかし、賃貸であればこれらの費用を払わずに、一戸建て物件の快適な住み心地を得られるお得感があります。

 

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ここからは、賃貸一戸建てと賃貸アパート・マンションを比較した場合のメリットとデメリットを解説します。

賃貸一戸建てのメリット

賃貸一戸建ての大きなメリットは、生活音を気にせずのびのびと暮らせることです。集合住宅のように、上下階や隣室へ音が響くのを気にしなくて済みますし、逆に他の住人による騒音からも解放されます。

 

また、広い空間で暮らせることも大きな魅力のひとつ。一戸建ては集合住宅に比べて居室や収納が多く、水回りも広々としていることが多いです。物件によっては、駐車場や庭がついていることもあり、まるで購入したマイホームのように過ごすことができます。

賃貸一戸建てのデメリット

すべての物件に当てはまるわけではありませんが、築年数が古い物件は設備も古く、使いにくいことがあります。また、メリットでもある居室の多さや広さ、庭などが、掃除やお手入れといった観点においてはデメリットになることも。きれいな状態を保つために、時間や手間がかかってしまうことが多いものです。

 

賃貸物件に住むときに意識しておきたいのが、退去時の原状回復です。国土交通省が定めるガイドラインによると、借主が庭の整備を怠って植樹を枯らしてしまったケースでは「善管注意義務違反」に当たるとして、借主に整備費用負担を認める判決を出しています。思いがけない出費を防ぐためにも、家の外構もきちんと手入れする必要があることも認識しておきましょう。

 

そのほか、集合住宅ではあまり気にすることのない自治会活動などのご近所付き合いも発生します。また、玄関や窓などの防犯面にも気を配らなければなりません。さらに、地区によってはゴミ集積場まで遠いこともあり、マンション敷地内でのゴミ出しに慣れている人には負担に感じることもあるでしょう。

賃貸一戸建てに向いている人の特徴は?

近年、都内を中心にマンション価格が高騰していることから、郊外でもある程度の広さが確保できる賃貸一戸建てが注目されています。ここからは、賃貸一戸建てに向いている人の特徴を見てみましょう。

結婚、出産などによって家族が増えた場合です。賃貸アパート・マンションでは手狭に感じるものの、今すぐに住宅を購入したり建てたりすることができないとき、賃貸一戸建ては有力な選択肢となります。

小さな子どもと騒音は切り離せません。一戸建てなら、アパートやマンションなどの集合住宅よりも騒音を気にしなくて済み、心理的な負担が減ります。

手頃な家賃の賃貸一戸建て物件は、駅近や都心部にはあまり多くありません。リモートワークが多いなど、オフィスに出社する機会が少ない人におすすめです。

物件によりますが、賃貸一戸建ては集合住宅に比べるとペット可の割合が高い傾向があります。気に入った物件が見つかったら、ペット可かどうかを確認してみましょう。

 

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賃貸一戸建ての物件を探す際の注意点

ここからは、賃貸一戸建ての物件を探す際にチェックしておきたい具体的な注意点を紹介します。

同じような立地・広さ・築年数の周辺物件と比べて家賃が安すぎる場合は、「事故物件である」「近所にゴミ屋敷がある」など、マイナスの理由がある可能性も。なぜ家賃が安いのか、物件検索ページを細かくチェックしたり、不動産会社に直接尋ねたりして、納得できる理由を見つけてから契約するようにしましょう。

賃貸一戸建ての場合は、マンションのように定期的な設備交換が行われていないことが多いのが実情です。湯沸かし器やガスなどは古い設備だと不安もあるので、契約前に交渉してみてもよいでしょう。入居前提であれば、交渉次第で交換してくれる可能性もあります。

一戸建てと謳いながら、実は「テラスハウス」や「タウンハウス」と呼ばれる連棟式の建物になっていることがあります。連棟式とは、隣の住居と壁でつながっているタイプのこと。間取りや広さは一戸建てと同程度ですが、隣家の騒音や、日当たり・風通しなどの面で集合住宅と似たような環境であることが少なくありません。事前にしっかりと確認することが大切です。

「賃貸一戸建ての家賃が意外と安い理由」でも触れましたが、「定期借家契約」だと賃貸期間が限られているため、家賃が相場より安く設定されている傾向にあります。その物件に長く住む予定であれば、物件検索の段階で必ず確認をしましょう。

賃貸一戸建ての家賃は安い?

一戸建てはマンションに比べ建築コストが低く、貸し出される物件は築年数が経っていることが多いなどの理由から、思っていたより家賃が安いと感じることがあります。詳しくは「賃貸一戸建ての家賃が意外と安い理由」をご覧ください。

賃貸一戸建てにはどんなメリットがある?

賃貸一戸建てには、「生活音を気にせず、のびのび暮らせる」、「一戸建ての住みやすさがありながら、持ち家ではないため気軽に引越せる」などのメリットがあります。詳しくは「賃貸一戸建てのメリット」をご覧ください。

賃貸一戸建てにはどんなデメリットがある?

築年数が経っている物件は、設備が古く使いにくいことがあります。また、集合住宅に比べて居室や空間が多く手入れをする箇所が増える、ご近所付き合いが多いなど、集合住宅にはない特徴があります。詳しくは「賃貸一戸建てのデメリット」をご覧ください。

賃貸一戸建てはどんな人におすすめ?

賃貸一戸建ては、家族が増えた、小さな子どもがいる、リモートワークの人などに向いています。詳しくは「賃貸一戸建てに向いている人の特徴は?」をご覧ください。

賃貸一戸建てを探す際に気をつけたいことは?

賃貸一戸建て物件は漠然と物件検索をしても、詳細が分からないことがあります。「家賃が極端に安く、実は事故物件だった」というトラブルを防ぐためにも、借りる前に物件をよく確認する必要があります。詳しくは「賃貸一戸建ての物件を探す際の注意点」をご覧ください。

 

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