部屋探しをするときに、まず気になるのは「広さ」という人もいるでしょう。快適な生活を送るためには、居住人数やライフスタイルに適した広さの部屋を選ぶことが大切です。

今回は「40平米」の広さをテーマに、家賃相場から適した居住人数、主な間取りタイプまで詳しく解説します。

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40平米の家賃相場

40平米の家賃相場は、いくらくらいなのでしょうか。参考までに、国土交通省の2020年度「住宅市場動向調査報告書」によると、家賃の全国平均は7万6,059円とされています。

 

平均と比べてどのくらいの水準になるのか、LIFULL HOM’ES「家賃相場」を基に見ていきましょう。なお、今回は「専有面積40~45平米」「1LDK、2K、2DK」「駅徒歩10分以内」という条件で調べています。

 

東京都心部の家賃相場は以下のとおりです。

市区町村

家賃相場(※)

千代田区

21.33万円

中央区

18.96万円

港区

23.75万円

新宿区

18.48万円

文京区

17.26万円

渋谷区

22.67万円

※ 2022年10月時点、以下同

 

地価の高い東京都心部では、20万円前後が家賃相場となりました。

 

一般的に無理のない家賃設定の目安は「手取りの3分の1以下」とされているので、手取り月収は60万円程度必要になりそうです。

 

都心部を除く、東京23区の家賃相場は以下のとおりです。

市区町村

家賃相場

世田谷区

15.22万円

杉並区

13.95万円

品川区

17.74万円

中野区

14.83万円

練馬区

12.09万円

足立区

10.71万円

葛飾区

9.68万円

豊島区

14.56万円

北区

13.60万円

板橋区

11.85万円

目黒区

18.41万円

大田区

13.13万円

台東区

15.81万円

墨田区

15.03万円

江東区

14.66万円

荒川区

12.74万円

江戸川区

10.83万円

東京23区のうち、中野区や杉並区といった比較的都心部に近いエリアでは15万円前後が家賃相場となります。

 

一方、葛飾区や足立区など一部のエリアでは10万円程度でも十分に部屋探しができる水準といえます。

 

東京都の市部における代表的なエリアの家賃相場は以下のとおりです。

市区町村

家賃相場

武蔵野市

15.43万円

三鷹市

15.42万円

国立市

10.68万円

町田市

9.59万円

立川市

10.98万円

八王子市

10.54万円

国分寺市

11.23万円

調布市

11.55万円

府中市

10.16万円

小平市

9.19万円

西東京市

9.50万円

東村山市

7.88万円

日野市

8.54万円

狛江市

10.72万円

多摩市

9.56万円

稲城市

8.55万円

市部では、人気エリアの吉祥寺がある武蔵野市や23区に近い三鷹市が15万円程度の家賃相場となりました。

 

一方、国立市や町田市、立川市、八王子市などでは10万円程度でも部屋探しがしやすいことが分かります。

 

東京都以外の家賃相場についても、いくつか代表的な全国のエリアをピックアップして見ていきましょう。

市区町村

家賃相場

札幌市

4.8万~5.9万円

仙台市

6.6万~8.1万円

横浜市

8.2万~15.2万円

名古屋市

6.4万~10.1万円

大阪市

6.7万~12.0万円

福岡市

6.7万~8.5万円

横浜市や名古屋市、大阪市は行政区ごとの価格差が大きいので、住みたいエリアの相場をピックアップして調べることが大切です。

 

家賃相場の安いエリアに限定すれば、平均的な家賃水準の「7万~8万円程度」でも、40平米の部屋を見つけることは十分にできます。

 

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二人暮らし

 

40平米は、畳数に換算すると約24畳となります。そのうち、玄関や水回りなどを除くと、居住スペースは16畳程度になるのが一般的です。

 

それでは、具体的に何人くらいの世帯に適した広さなのでしょうか。ここでは、国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」を参考にしながら、適した居住人数を見ていきましょう。

 

同資料では、生活に最低限必要な広さを「最低居住面積水準」、ゆったり過ごせる広さを「誘導居住面積水準」として、世帯人数ごとに目安が示されています。

 

なお、誘導居住面積水準のうち、「都市型」は都心部の集合住宅、「一般型」は郊外の一戸建てを想定した広さとなっています。

 

必要な面積(平米)

1人世帯

2人世帯

3人世帯

4人世帯

最低居住面積水準

25

30

40(35)

50(45)

誘導居住面積水準(都市型)

40

55

75(65)

95(85)

誘導居住面積水準(一般型)

55

75

100(87.5)

125(112.5)

( )は3~5歳児が1名いる場合

 

このデータを参考にすると、40平米の広さの特徴は以下のようにまとめることができます。

特徴

  • 一人暮らしには十分な広さ
  • 二人暮らしでもある程度快適に過ごせる広さ
  • 三人暮らしに最低限必要な広さ

40平米に多い間取りタイプ

 

LIFULL HOME’Sで全国にある40平米の物件を調べたところ、間取りタイプ別の割合は以下のような結果になりました。

間取りタイプ

件数

割合

ワンルーム

136件

1.4%

1K

87件

0.9%

1DK

264件

2.8%

1LDK

2,535件

26.5%

2K

507件

5.3%

2DK

5,326件

55.7%

2LDK

456件

4.8%

3K以上

243件

2.5%

※2022年10月時点

 

2DKの割合がもっとも高く、全体の半数以上を占めます。次いで多いのが1LDKであり、それ以外の間取りタイプは多くても5%程度と低い割合であることが分かります。

 

1LDKは「8畳以上のリビングダイニングキッチン+1つの居室」を組み合わせた間取りです。

 

広めのリビングを確保できるのが大きなメリットであり、比較的築年数が浅い物件に多い間取りでもあります。

 

一人暮らしでも二人暮らしでも、メインの生活スペースとしてはリビングを使い、居室は寝室にするのが一般的です。

 

2DKは「6畳以上10畳未満のダイニングキッチン+2つの居室」を組み合わせた間取りです。

 

1LDKと比べて、リビングがない代わりに居室を2つ確保できるのがメリットです。

 

そのため、一人暮らしなら仕事部屋と寝室を分ける、二人暮らしならそれぞれの個室を用意するといったさまざまな使い方が考えられます。

 

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40平米の物件例

 

40平米の広さについて、ここではさまざまなパターンの間取り図を見ていきましょう。

間取り図

リビングダイニングキッチンに居室が隣接しているのが特徴であり、必要に応じて部屋同士をつなげられるものも多いです。

 

40平米では10畳程度のリビングダイニングキッチンと6畳の居室といった組み合わせになるのが一般的です。

間取り図

廊下を挟んで水回りと居室が分かれており、その奥にリビングが設けられているタイプです。居室の独立性が高いので、静かな環境を保ちやすいのが魅力です。

間取り図

リビングと居室が縦につながっているタイプであり、中廊下タイプと同じように居室の独立性が高いのが特徴です。

 

日当たりの良い南側にリビングダイニングキッチン、涼しい北側に居室が配置されるのが一般的です。

間取り図

2DKのなかではもっともオーソドックスなタイプであり、廊下を省略している分だけ、居室を広くとれるのが特徴です。

 

洋室はどちらも個室として使うか、一方をダイニングキッチンとつなげて、リビングダイニングキッチンのように使うか選択肢が多いのも魅力といえます。

間取り図

居室が真っすぐに配列されたタイプであり、完全に空間が仕切られているものだけでなく、この例のように蛇腹カーテンなどで簡易的な仕切りが設けられているものもあります。

 

こうした物件では、居室を1つにつなげて広く使うこともできるので、ライフスタイルや居住人数に応じてレイアウトを考えるのがコツです。

間取り図

ダイニングキッチンを挟んで2つの居室が完全に独立しているのが特徴です。

 

プライバシーを確保しやすいので、友人同士のルームシェアなどではこのタイプの部屋が住みやすいと感じられるでしょう。

 

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40平米の部屋がおすすめな人

 

最後に40平米の部屋が向いている人の特徴を詳しく見ていきましょう。

 

一人暮らしの場合、40平米はゆとりがあるので、以下のようなタイプの人に適しているといえます。

  • 荷物が多い人
  • 友人や恋人を家に招きたい人
  • 室内の趣味やインテリアにこだわりたい人

反対に「家賃を抑えたい」「室内よりも立地にこだわりたい」「家で過ごす時間が少ない」といった場合には、広さを抑えて部屋探しをするのもひとつの方法です。

 

二人暮らしをする場合には、以下のようなケースに適しているといえます。

  • お互いに荷物が少ない人
  • 貯蓄を進めたい人
  • 二人の距離が近くても問題がないカップル

反対に「プライベート空間をきちんと確保したい」「荷物が多い」「結婚や子育ても見据えて部屋探しをしたい」といった場合には、より広い部屋にも目を向けてみましょう。

一人暮らし

 

  • 40平米の家賃は東京の場合、都心部では20万円前後、市部なら10万円以下に抑えることも可能
  • 40平米は一人暮らしにはゆったりとした広さで、二人でもある程度はゆったり過ごせる
  • 40平米は世帯人数3人の最低居住面積水準と一致している
  • 40平米は1LDKや2DKの間取りが多い
  • 同じ40平米でもつくりによって使い勝手は異なるので、適したタイプを選ぶことが大切

 

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