コロナ禍の影響や働き方改革などによって、自宅で仕事を行う機会が増えています。人によってはテレワークを行うことを前提として、住まいを探すこともあるでしょう。
家族と一緒に暮らす場合には、部屋割りやスペースなどをよく考えておく必要があります。この記事では、テレワークに適した賃貸物件を探すときのポイントを解説します。
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テレワークを考えた部屋探しの条件

テレワークに適した部屋探しを行うときには、広さや部屋数だけでなく、立地などの条件についても考えておく必要があります。部屋探しを行うときのポイントについて解説します。
広さと部屋数
どのような間取りや広さが必要であるかは、家族構成や荷物の量などによって異なります。テレワークを行うことを前提とするならば、Web会議のために必要なスペースを考えて、余裕を持った広さを確保できるといいでしょう。
普段の生活と切り離した形で作業スペースを設けるのであれば、居住に必要な部屋数に加えて、1部屋多い間取りを選んでみてください。それが難しいときは、リビングが広めの部屋を選ぶなどして、作業環境として問題がない間取りを選択しましょう。
立地
テレワークをメインで考えるのであれば、駅近物件や都心の好立地の物件を選ぶ必要はありません。
広さを重視して物件を選ぶとすれば、その分だけ家賃が高くなってしまうので、交通アクセスの良さや建物の築年数などは妥協して検討することも必要です。
むしろ、テレワークに適した環境を選ぶときには、静かなエリアを選んだほうがいいでしょう。繁華街や大型の商業施設などが近くになく、大通りや線路に面していないなど、周辺環境についてよくチェックしてみましょう。
その他の条件
テレワークの場合、おのずと部屋にいる時間が長くなるので、日当たりや眺望が気になりやすいものです。そのため、マンションであれば、低層階よりも高層階のほうがテレワークには向いている環境だといえるでしょう。
また、入居してからすぐにインターネットを使える環境のほうが便利です。賃貸物件のなかには、インターネットの利用を無料としている物件もあるので、毎月の利用料金を節約できます。
ただし、通信速度が遅かったりプロバイダーを自分で選べなかったりするので、必要に応じてモバイルルーターなども活用してみましょう。
快適な仕事部屋を持つならどのくらいの広さが必要? 世帯人数別に解説

国土交通省が公表している「住生活基本計画における居住面積水準」では、世帯人数ごとに必要な居住スペースの基準を示しています。
生活に必要なスペースを表す「最低居住面積水準」と、ゆとりのある暮らしを送るためのスペースである「誘導居住面積水準」が決められています。
それぞれ推奨されている居住面積を世帯人数別にまとめると、以下のとおりです。
| 最低居住面積水準 | 誘導居住面積水準 (都市型) |
|---|---|---|
単身 | 25 m2 | 40 m2 |
2人 | 30 m2 | 55 m2 |
3人 | 40 m2 | 75 m2 |
4人 | 50 m2 | 95 m2 |
快適にテレワークを行うのであれば、誘導居住面積水準を意識して物件選びを行うといいでしょう。
誘導居住面積水準(都市型)の場合、具体的な間取りとしては40平米だと1LDKや2DK、55平米だと2LDK、75平米だと3LDKなどが該当します。
どのように居住スペースを使いたいかによって必要な部屋数や間取りは異なってくるので、暮らしのイメージに合わせて適した間取りを探ってみましょう。
賃貸物件を探す 快適インターネット可能な物件家族と住む場合は部屋割りにもこだわろう

家族と一緒に住む場合には、おのずと複数の部屋がある物件を借りることになるでしょう。そのため、家族で暮らすのに十分な居住スペースを確保しながら、どの部屋をテレワーク用にするのかを検討していく必要があります。
天井の高さ
テレワーク向きの部屋を考えるときのポイントとしては、まず天井が高いほうがよいでしょう。天井が低い部屋だと長時間過ごすことで圧迫感を抱いてしまい、ストレスを感じやすくなります。
部屋の配置
また、部屋の配置も重要で、隣が子ども部屋やリビングだと生活音が気になって仕事に集中できない場合もあります。家族が過ごす部屋とできるだけ離れていて、部屋としての独立性があるほうが、テレワークを行うスペースとしては向いているでしょう。
部屋の方角
そして、部屋の方角も重要です。日当たりが適度にあり、集合住宅の場合は共用廊下寄りではないほうが快適な空間となりやすいでしょう。すべての条件を満たすことは難しくても、特に気になる部分については優先して考えることも大切です。
快適なワークスペースをつくるためのポイント

テレワークを快適に進めるためには、仕事を行ううえで使いやすい空間になっているかを考える必要があります。たとえば、テレワークではリモート会議を行うことも多いですが、生活音が入り交じってしまうと、会議に集中できなくなります。
ヘッドセットを使うなどして、家族の会話や外からの雑音などが入らないように工夫をすることが大事です。また、仕事で使う資料は鍵付きの収納に保管して、子どもにいたずらをされないようにしておきましょう。
机の位置については、窓側に向けて配置すると、日中は自然光が入ってくるので手元が明るくなります。外の様子が気になる場合は、ブラインドで視界と明るさを調整してみてください。
そして、自宅で仕事を行うようになると、何かと物が増えがちになります。机を置く位置を決めたら、手の届きやすい範囲に収納スペースを確保してみましょう。
普段からよく使うものは椅子から立ち上がらなくても取り出せるようにすれば、作業効率を高めることにつながります。
賃貸物件を探す 快適インターネット可能な物件部屋数を増やせないときのワークスペース確保術

テレワーク用の部屋を確保したいと思っても、予算の都合などから難しい場合もあるでしょう。広い部屋を借りようとすれば、どうしても家賃が高くなるため、ある程度の妥協は必要になります。
必要な部屋数を確保できないときは、ワークスペースをほかの場所に持っていくのもひとつの方法です。具体的なアイデアとしては、寝室やリビングの一角を区切って、ワークスペースにする方法です。
寝室であれば比較的静かな空間で作業を行え、リビングであれば家族の様子を見ながら仕事を進められるでしょう。また、納戸やパントリーを活用してワークスペースを確保する方法もあります。
最低限のスペースとしては、パソコンと資料などを置くスペースがあればよいので、居住空間の中で余っているスペースがないか確認してみましょう。
まとめ
- テレワークを前提として間取りを選ぶのであれば居住スペース+1部屋が望ましい
- 快適にテレワークを行うには、国が定める誘導居住面積水準に近い物件を選ぶとよい
- テレワークに向いている部屋としては、天井が高くて居住スペースから独立しており、日当たりが適度にある空間がよいといえる
- リモート会議などの対策や机の位置、収納スペースなどを工夫してみよう
- 独立した部屋を確保できないときは、生活スペースの中にワークスペースをつくってみよう
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