5畳ってどのくらいの広さ？

 

「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によれば、「1畳＝1.62平米以上」と決められています。

 

この基準によると、5畳は少なくとも「8.1平米以上」と計算することができます。ただし、以下のように、地域によっては畳の寸法に違いが見られることもあります。

 

実際の広さには若干の差が生まれる場合もあるので、エリアごとの特徴も併せて押さえておきましょう。

種類	5畳の平米数	主な地域
江戸間	約7.7平米	東日本
中京間	約8.3平米	東京・中部地方・北陸地方
京間	約9.1平米	関西地方・中国地方
団地間	約7.2平米	全国の公団住宅・集合住宅

なお、同じ5畳であっても、「収納の有無・広さ」によって実際に利用できるスペースは異なります。

 

また、「ロフト」や「バルコニー」は専有面積に含まれないため、これらが付属しているほうが部屋をより広く使うことができます。

 

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5畳って一人暮らしには狭い？

 

国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」では、単身世帯に必要な広さ（最低居住面積水準）は25平米以上とされています。

 

また、生活シーンごとの具体的な内訳は以下のとおりです。

生活シーン	必要な広さ
就寝・学習等	5.0平米
食事	2.5平米
調理	2.7平米
排泄	1.8平米
入浴	2.3平米
洗濯	0.9平米
出入り等	1.3平米
収納	2.0平米
動線空間	3.3～4.3平米

5畳の賃貸マンションでは、居住スペースが約8.1平米、玄関や廊下、水回りを含めた部屋全体でも15平米程度となるのが一般的です。

 

一人暮らしに必要な水準よりはやや狭いと考えられます。そのため、部屋の選び方やレイアウトに工夫を凝らすことが大切です。

 

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シングルベッドは置ける？ 5畳のレイアウト事例

 

先ほどもご紹介したとおり、5畳は一人暮らしに必要とされる面積の水準よりもやや狭いといえます。しかし、部屋の配置やタイプによっては、十分に住みやすい生活空間を確保することもできるのです。

 

ここでは、5畳の部屋のレイアウト事例を見ていきましょう。

5畳の部屋の特徴

 

生活空間とキッチンがセットになったワンルームの場合、5畳の部屋の使い方には特に工夫が必要となります。

 

シングルベッドを置くことは可能であるものの、それに加えてテレビボードやテーブルを設置すると、スペースのゆとりはなくなってしまいます。

 

収納スペースがあるなら、ベッドではなく布団を利用するのも1つの方法だといえます。収納もあまり幅をとるものは設置できず、カラーボックス1～2つや小さめの本棚などで済ませるように心がけましょう。

 

一方、キッチンと生活空間が分かれている1Kタイプであれば、5畳をまるごと生活スペースとして利用できます。

 

そのため、シングルベッドとテレビボード、小さめのローテーブルまでなら設置することが可能です。ソファも置くとなると、窮屈になります。

長方形の部屋のレイアウト例

 

長方形の部屋の場合、動線の確保を意識して基本的な家具は壁側にまとめるのがコツです。

 

キッチン側に収納やデスクをそろえて配置すれば、通路は狭くなってしまうものの、反対側にベッドを置くこともできます。

 

また、ベッドを設置しないのであれば、反対側には割と広いスペースが生まれます。

 

正方形の部屋のレイアウト例

 

部屋の形状が真四角の場合は、家具を利用して部屋の一部を仕切るのも1つの方法です。

 

下の事例では、テレビボードの設置場所を工夫することで、ワンルームであってもキッチンと生活空間を上手に分けられているのが特徴です。

 

ロフト付きの部屋のレイアウト例

 

ロフト付きの部屋の場合は、ロフト部分を寝室として利用できるため、居住空間にはゆとりが生まれます。

 

ソファを置いたり、小さな観葉植物を置いたりと、レイアウトにバリエーションが生まれるのがメリットです。

 

 

1Kの物件 広めのワンルーム物件 ロフト付きの物件

限られたスペースを上手に使うレイアウトのコツ

 

5畳のスペースを有効活用するためには、いくつか押さえておきたいコツがあります。ここでは、「収納」と「見た目の広さ」の2つのテーマに沿って、具体的なポイントを見ていきましょう。

収納に関するコツ

 

5畳の部屋ではじめに解消しておきたい課題は収納スペースの確保です。部屋に十分な収納スペースがない場合は、以下のような方法を検討してみましょう。

突っ張り棒やワイヤーネットなどを利用すれば、壁に穴をあけることなく、軽いものを吊るせる収納場所が生まれます。また、収納付きベッドなどを利用すれば、家具を買い足さずに収納場所を増やすことが可能です。

 

部屋に十分な高さがあるなら、ロフトベッドを利用して、縦の空間を有効活用してみるのも1つの方法です。

狭い部屋を広く見せるコツ

 

選ぶ家具やレイアウト次第では、5畳の空間を実際よりも広く見せることができます。具体的には以下のような方法があります。

背の低い家具を中心にそろえれば、見た目の圧迫感がなくなり、スペースにゆとりを感じられるようになります。日当たりを遮る心配もないため、部屋全体が明るく見える効果もあります。

 

また、インテリアを白やアイボリーなどの明るい色合いに統一するのもコツです。暗い系統の色よりも部屋全体がスッキリとした印象になり、実際よりも広く見せることができます。

 

部屋を広く見せるという点では、ガラスやアクリルなどの透明な素材の家具を取り入れるのも有効です。

 

たとえば、テーブルをガラス天板のローテーブルにすると、上からの視線が抜けやすくなり、実際よりも床面積が広く見えるようになります。

部屋の広さで家賃はどのくらい変わる？ 同じ条件で5畳～10畳までをシミュレーション

 

これまでご紹介したように、工夫次第では5畳の部屋でも快適に生活することは可能です。しかし、荷物が多いなどの理由で窮屈さを感じてしまうときには、より広い部屋を検討するのも1つです。

 

ただ、部屋を広くすれば家賃が高くなってしまうため、コストとのバランスは慎重に考える必要があります。

 

ここでは、LIFULL HOME’Sの「家賃相場」を利用して、広さによって家賃がどのくらい変化するのかを見ていきましょう。

 

広さと家賃の関係性

 

今回は専有面積に応じて、「10～15平米未満＝居室5畳」「15～20平米未満＝居室6畳」「20～25平米未満＝居室7～8畳」「25～30平米未満＝居室9～10畳」と想定して、それぞれ東京都の代表的なエリアの家賃相場をシミュレーションしました。

エリア	家賃相場
	5畳	6畳	7～8畳	9～10畳
新宿区	5.27万円	7.14万円	8.94万円	10.69万円
渋谷区	5.60万円	7.83万円	10.08万円	12.33万円
世田谷区	5.40万円	6.82万円	8.15万円	9.40万円
立川市	4.47万円	5.23万円	5.91万円	6.52万円
八王子市	3.61万円	4.30万円	4.91万円	5.48万円

参照：LIFULL HOME’S家賃相場2021年10月時点のデータ

 

エリアによって基本的な家賃設定に差はあるものの、今回のシミュレーション結果から、畳数が増えるほどその差が大きくなっていくことが分かります。

 

特に23区エリアで9～10畳程度の物件を借りようとすると、10万円程度の家賃がかかってしまうのが一般的です。都心部に部屋を借りるのであれば、できるだけ広さを制限するのが家賃を抑える近道といえるでしょう。

 

このように、LIFULL HOME’Sの家賃相場では、全国の市区町村、駅・路線の賃料相場を広さ別に調べることができます。

 

また、築年数やこだわり条件を設定しながらチェックすることもできるので、住みたいエリアの相場を調べるのに活用してみましょう。

初期費用にも目を向けてみよう

 

賃貸物件の入居コストを抑えるうえでは、家賃とともに初期費用にも目を向けておくことが大切です。

 

以下の特集では、「敷金・礼金ゼロの物件」「フリーレント（入居後の一定期間にわたって家賃がかからない）物件」を簡単に調べることができます。

 

初期費用を抑えれば、総額で10万円以上の節約につながるケースもあるため、より広い部屋を探しやすくなるのも魅力です。

 

敷金礼金0（ゼロ・なし）物件 フリーレント物件

まとめ

 

• 5畳は8.1平米以上の広さを示すものの、収納・ロフトの有無や部屋の形状・レイアウトによって実際の広さは異なる
• 居室が5畳なら、玄関や水回りを含めると15平米程度と想定できる
• 一人暮らしにはやや狭い広さなので、使い方やレイアウトには工夫が必要
• レイアウトのコツは部屋の形状やロフトの有無によっても異なる
• 5畳の部屋をうまく使うには、収納の確保と広く見せる工夫を意識するのがポイント

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