賃貸住宅でペットと一緒に暮らしたいと考えている人も多いかと思います。また、すでに賃貸の部屋でペットと暮らしているという人もいるでしょう。

実はペットと暮らしはじめる際には、部屋の床の素材についても考える必要があります。

今回は、ペットとフローリングの賃貸物件に暮らす際の注意点と、入居者・ペットの両方にとって負担のかからない暮らしにするためのポイントを紹介します。

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賃貸物件でペットと一緒に暮らしたい場合、まず守りたい条件があります。それは「ペット可物件」を探して選ぶことです。

 

ただし、「ペット可」の物件とはいえ、どんな動物でも、何匹でも飼っていいというわけではありません。ペットの種類や何匹までならOKなのかは、大家さんや管理会社に確認するようにしてください。

 

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フローリングの賃貸物件

 

お気に入りの「ペット可物件」を見つけ、その部屋の床がフローリングだった場合は、以下の2つの点に注意しましょう。

 

特に入居したてのフローリング材には、ワックスがかけられていることが多いです。そのため、ペットが走った際に、つるつると滑ることがあります。

 

長毛の犬や猫の場合は、肉球周りの毛も伸びやすく、フローリングではさらに滑りやすくなります。また、高いところからジャンプするのが好きな猫は、着地の際に滑って足腰を痛めてしまう可能性も。

 

土やカーペットなどと違い、フローリングは足の爪で踏みしめることが難しい素材なので、少しずつペットの足に負担がかかっていくようになります。若いうちは問題がなくても、年齢を重ねるにつれて負担が蓄積されて、ヘルニアなどの原因になることもあるのです。

 

フローリングの物件でペットと暮らす場合は、ペットの爪や肉球周りの無駄な毛を定期的にカットし、滑りにくくするなどの手入れが必要です。

 

ペットと暮らしていると、ペットの爪でフローリングにキズがつくことは避けられないでしょう。また、猫の場合は、クロス(壁紙)で爪とぎをしたがることも。

 

国土交通省住宅局の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、入居者の負担となるものとして「飼育ペットによる柱等のキズ・臭い(ペットによる柱、クロス等にキズが付いたり、臭いが付着している場合)」と記載されています。

 

物件にもよりますが、ペットがつけてしまったフローリングのキズや汚れの修繕費は、入居者の負担となる可能性が高いのです。

 

参考:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン|国土交通省

カーペットを敷く

 

紹介した注意点を踏まえ、ペットと入居者の両者に負担が少なく、フローリングの部屋で暮らす際の工夫を3つ紹介します。

 

フローリングの上にカーペットを敷きましょう。これで下のフローリングはキズつかず、ペットも滑りにくくなります。フローリングに比べて、ペットの足腰への負担も軽減されるので一石二鳥です。

 

大きなカーペットでも大丈夫ですが、タイルカーペットであれば、汚れた際にその部分だけ取り外して掃除したり、交換したりもできます。

 

ペットによる粗相や吐き戻しなどは、体調不良による場合もあり、しつけだけで防げるものではありません。そんなときは、タイルカーペットが大活躍します。

 

ビニール素材でつくられたクッションフロアは、クッション性に優れているだけでなく、保温性・遮音性が高い、水をはじくといった特徴があります。

 

こちらも下のフローリングはキズつかず、滑りにくいため、ペットの足腰への負担が軽減されるのです。

 

また、ペットの足音が階下へ響きにくくなるというメリットもあります。柄はタイルや木目、テラコッタなどいろいろなものが用意されているので、インテリアをあきらめることなく、ペットも安心な生活を送ることが可能です。

 

これは、キズがついてしまう前に、専用のワックスでフローリングを保護するという方法です。

 

フローリング用のワックスの中にはペット対応の商品もあり、ひっかきキズにも強さを発揮し、滑りにくく、おしっこによるワックスの白化やはがれが発生しにくいという特徴があります。

 

ただし、ペット対応のワックスを塗る前には、念のため、大家さんや管理会社の許可を取っておきましょう。

 

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ペット共生賃貸住宅

 

「ペット可物件」とはいえ、入居者全員がペットを飼っているわけではなく、または動物好きではない可能性も考えられます。そのため、トラブルが発生することもあります。

 

このような事態に不安を感じる人には、「ペット共生賃貸住宅」が向いています。「ペット共生賃貸住宅」とは、まさにペットと暮らすために建てられた賃貸物件です。

 

入居者はペットを飼っているか、動物好きな人がほとんどで、建物自体もペットと暮らしやすいように工夫が施されています。

 

代表的な特徴としては、エントランス近くにペットの足洗い場やリードフックが設置されていたり、部屋の中はペット対応床材やクロスになっていたり、キャットウォークや脱臭機能付き換気扇が整備されているなどが挙げられます。

 

ただし、ペット共生賃貸住宅であっても、退去時の状態があまりにひどい場合は、高額な修繕費を請求されることもあるので注意しましょう。

 

せっかく出会ったペットは、家族の一員ともいえる存在です。そんなペットとフローリングの賃貸住宅に一緒に暮らす場合、紹介したような工夫をすることで、快適に生活を送ることが可能となります。

 

少し家賃は割高にはなりますが、ペットとの生活をより豊かなものにしたいという人は、ペット共生賃貸住宅に住むことも検討してみるのもいいでしょう。

 

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更新日: / 公開日:2020.08.04