自炊するうえで欠かせないガスコンロですが、一人暮らしの人にとって、何を重視してガスコンロを選ぶべきなのでしょうか。

IHクッキングヒーターとの違いについても触れながら、詳しく説明していきます。
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一人暮らしの自炊

 

ガスコンロのメリットは、何といっても強力な火力を用いて料理ができることです。ダイナミックに火を操れるので、炒めものなど火力が出来栄えを左右する料理にも向いています。

 

また、ガスコンロはこれまで当たり前のように全国の家庭で使われていた機器です。実家でガスコンロを使っていた人は、これまでと同じ感覚で火を扱えるので、新居でもストレスなく調理ができます。

 

設備としてあらかじめビルトインコンロが設置されている場合や、前の住人がガスコンロを置いて引越しした場合など、ガスコンロが最初から備わっている物件もあります。しかし、設置されていないことも多いため、場合によっては自ら用意しなければなりません。

 

LIFULL HOME’Sの賃貸物件検索で、主な都道府県別にガスコンロ設置済の割合を調べたところ、以下のような結果となりました。

 

 

ガスコンロ設置済の割合

設置済みの物件数

全物件数

東京都

46.7%

5万1,058件

10万9,321件

愛知県

41.3%

1万5,241件

3万6,865件

大阪府

40.6%

3万4,711件

8万5,598件

福岡県

32.9%

6,110件

1万8,574件

宮城県

33.4%

3,149件

9,430件

北海道

25.7%

3,085件

1万1,998件

(条件:マンション・アパート、ワンルーム・1K。2020年7月15日時点)

 

引越し後、すぐにガスコンロを利用したいと考えている場合は、物件探しの段階で必ずガスコンロは備え付けなのか、設置されていない場合はガス栓がキッチンに備わっているか、ガスコンロを置けるスペースがあるのかを確認してください。

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ガスコンロの選び方

 

一人暮らしが初めてという場合には、どのような基準でガスコンロを選ぶべきなのでしょうか。一度購入するとなかなか買い替えられないものだからこそ、失敗しないためのコツを知っておきましょう。

 

まずはガスコンロに何を求めるのかを整理します。住宅におけるリスクでは火事に警戒すべきであり、火元に直結する設備がガスコンロでもあります。製品によって機能はさまざまなので、どのレベルの安全機能を必要とするのかも整理しておきましょう。

 

最新のガスコンロには、新しく便利な機能も多数取りそろえられています。

 

調理中に油が自然発火することを防ぐ機能や、鍋底の焦げ付きを感知して火を消す機能、地震発生時に消火する感震センサーなど、安全性能に関する機能が中心です。スマートフォンとの連携など利便性を高めた製品も登場しています。

 

家庭で使用されるガスは都市ガスとプロパンガスの2種類があり、自身のアパートやマンションではどちらが使われているのかを確認しましょう。

 

それぞれに対応する専門のガスコンロが販売されており、タイプを間違えて使用してしまうと火災が起きたり、一酸化炭素中毒を引き起こしたりするリスクがあります。どちらも人命に関わる問題なので、忘れずにチェックしましょう。

2口タイプのガスコンロ

 

一人暮らし用のガスコンロとしては、1口タイプか2口タイプが主流です。同時に複数の料理をつくりたい場合などには2口タイプが適していますが、実は1口タイプにも独自のメリットが備わっています。

 

双方の注意点についても確認しながら、自身のライフスタイルに合わせてどちらを選ぶべきか検討しましょう。

 

外食やお弁当、総菜を購入することが多いという、普段あまり料理をしない人ならば1口タイプを選んでも問題ないでしょう。

 

1口タイプを選ぶメリットは、第一に販売価格が2口タイプよりも安く経済的なことと、キッチンが狭くても設置しやすいコンパクト性を備えていることです。2口あったとしても同時に使うことがまずないのであれば、1口タイプを選ぶとよいでしょう。

 

ただし、デメリットとして覚えておくべきなのは、1口タイプの製品には簡素なガスコンロが多く、機能や性能が制限される場合が多いことです。

 

また、普段から同時進行で料理をする機会が多かったという人にとっては、今まで当然のようにあった2口以上のコンロが1口になり、不便に感じられるかもしれません。

 

1口タイプのガスコンロは、お湯を沸かすときにだけ使う人や、実家でも1口で事足りていた人に向いています。

 

2口タイプのガスコンロを選ぶメリットは、複数のコンロを使って同時に調理ができる利便性の高さです。

 

たとえば、パスタの場合は、麺をゆでながらソースを同時につくり、麺がゆで上がった直後にソースと絡めることが可能です。また、コトコトと煮物をつくりながら炒めものも同時につくれるなど、より手早く、そしてタイミングを合わせて調理することができます。

 

さらに、2口タイプ以上のガスコンロになると機能も増え、魚焼きグリルがデフォルトで付いている場合もあります。

 

一方で、デメリットとして考えなければならないのは初期費用の高さです。1口タイプと比較して高額で販売されていることが多く、予算重視でガスコンロを選びたいという人にとっては悩ましい問題となります。

 

また、1口タイプのガスコンロと比べて倍の設置スペースが必要になることにも注意。一人暮らし向けの物件はキッチンが狭いことも多いため、2口タイプでは物理的にキッチンに収まらない可能性もあります。購入前に必ずサイズを測り、自宅に置けるのかを確認しましょう。

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IHクッキングヒーター

 

近年では火を使わないIHクッキングヒーターも家庭向けに広まっています。ガスコンロと比較した場合に何が違うのかを紹介し、どちらに決めようか悩んでいる人に向けてヒントとなるポイントを説明します。

 

IHクッキングヒーターの場合は、対応する調理器具は主にステンレスや鉄、ホーロー製のものに限られます。また、加熱範囲はガスコンロのように広くないため、チャーハンや炒めものをつくる際にフライパンや鍋を大きく動かすと、火の通りが悪い部分が出てくる可能性があります。

 

ガスコンロであれば、一般的な調理器具であれば制約なく使用でき、目視で火加減を確認しながら調理できます。

 

また、暗闇での調理は大変危険であるためおすすめすることはできませんが、停電などで電気の供給がストップした場合にも、ガスコンロは使用できる場合があります。そのため、料理のしやすさを重視して探す場合には、ガスコンロのほうが向いているでしょう。

 

IHクッキングヒーターを選ぶうえで最大のメリットは安全性の高さです。火を使わずに調理できるので、洋服やタオルに火が燃え移って火事になる心配がなく、さらにガス漏れも起こらないので、震災が起きた場合も慌てずに対応できます。

 

また、デザインがシンプルで平らな構造になっているので安定感があり、さっと拭くだけで掃除を済ませることもでき、より簡単に取り扱うことができる点が魅力といえます。

 

一人暮らし向けの物件にガスコンロを設置する場合には、料理の頻度や使い方によって1口タイプにするか、それとも2口タイプにするかを決め、キッチンとガスコンロのサイズを測ってから購入しましょう。

 

近年ではIHクッキングヒーターも一般家庭に普及していますので、こちらのメリットも併せて確認したうえで、生活に適した調理器具を選びましょう。

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