日々の生活を快適に送っていくためには、毎日利用する場所を使いやすい状態にしておきたいものです。特にキッチンは使用頻度が高い場所であり、高齢になったり障がいがあったりといった理由から、そのままの状態では使いづらいケースもあるでしょう。キッチンのバリアフリー化を進めることは、毎日の生活を豊かにするきっかけにもなります。今回はキッチンをリフォームするときにかかる費用も含めて解説します。
バリアフリーな中古マンションを探すバリアフリーな新築マンションを探すバリアフリー住宅の住宅カタログを探す

キッチンに立つ夫婦

キッチンのリフォームを行うときには、バリアフリー化してみるのもひとつの方法です。同じ家で長く暮らしていれば、高齢になって立ったままの作業がつらくなってしまったり、車いすで生活をしたりする可能性も出てきます。

 

バリアフリーを意識して設計されたキッチンは、シンクや調理台の高さが、座った人の目線に合わせてつくられているのが特徴です。

 

座ったままでも調理作業を行えるように、ボタン操作で吊り戸棚の昇降が行えるなど、収納もスムーズです。また、キッチン内での往来を工夫したり、立ち上がるときに不便がないように手すりを付けたりすることもできます。

 

キャスター付きのワゴンがあれば、つくった料理をテーブルに持ち運ぶのにも便利であり、移動する回数を少なくできるでしょう。普段の生活で抱えている悩みをうまく解消できるようにリフォームを進めていくことが大切です。

キッチンのバリアフリー化で意識をしておきたいポイントとしては、実際にキッチンを使う人の安全性や使いやすさを重視して、必要な設備や収納を考えていくことです。レイアウトについては家族でよく話し合って進めていきましょう。

 

調理台や流し場の位置や高さなどは、必要最低限の動作で使えるように動線を意識して配置していくことが大切です。収納棚が高ければ物を取り出しにくくなってしまうので、使いやすい位置に収納できる設計を取り入れてみましょう。

 

また、転倒を防止するために滑りにくい床材を選んだり、もしものときに備えて防火性に優れた壁紙を選んだりしておくと安心です。ガスコンロは、火を消し忘れることを防ぐためにも安全装置の付いたものを採用してみてください。2008年10月以降に販売されているものであれば、安全センサーの設置が義務化されています。水回りについてはレバータイプの水栓を選んでおくと、水道を使うときの負担を軽減できます。

 

バリアフリー化を考えたキッチンでは、段差の解消も重要なポイントになります。わずかな段差であっても、高齢になると転倒しやすくなってしまうので、キッチン全体で気になるポイントがないかを細かくチェックしてみましょう。

システムキッチンのある中古マンションを探す カウンターキッチン付き中古マンションを探す 無料でリフォームについてオンライン相談する

キッチンのバリアフリー化にかかる費用は、大きく分けてキッチン本体の費用と工事費があります。キッチンを取り付けるためには壁クロス貼りや床材張り、電気配線工事や給排水工事も必要になる場合もあるので、それらの費用も含めて考えておくことが大切です。

 

転倒防止のためにキッチンに手すりを付ける費用や、昇降機付きの収納などを取り付けるための費用もかかるので、最適な形でリフォームを行うためにも、リフォーム会社と緊密にやりとりを進めていくことが重要です。

 

すべての箇所を一気にリフォームするのではなく、必要に応じて小出しでリフォームを進めたほうが、無駄な費用を節約できる場合もあるでしょう。いずれにしても、同様の内容であってもリフォーム会社によって費用が違ってくるので、複数の会社に見積もりをとることが大事です。

キッチンのバリアフリー化を考えるときには、介護保険制度をうまく活用するのもポイントです。介護保険を利用すれば介護の度合いにかかわらず、20万円までのリフォームを1割の負担で行えます。

 

支給条件としては、要支援もしくは要介護の認定が行われており、リフォームをする家に本人が居住していることが条件となります。要介護の区分が3段階上がって重くなってしまった場合や、転居をしたときには再び申請をすることが可能です。

 

給付を受けられる対象は、段差の解消・手すりの設置・転倒防止のための床材への変更・洋式便器への取り替え・扉の変更などです。すべてのリフォーム工事が支給対象となるわけではないので、工事を行う前に事前に確認をしておきましょう。

 

そして、介護保険のほかにも自治体が独自で行っている住宅改修制度などもあります。申請方法や助成額などは異なってくるので、自治体に問合せをして制度をうまく活用してみましょう。

バリアフリーな中古マンションを探す バリアフリーな新築マンションを探す バリアフリー住宅の住宅カタログを探す

キッチンリフォームの相談

マンションに住んでいてリフォームを行うときには、管理規約を確認しておく必要があります。規約に問題がないかをチェックしたり、管理会社に相談したりしておきましょう。

 

リフォームを行うときには資材の搬入や騒音などで近隣住民に不便をかけてしまうところもあるので、あらかじめ挨拶をしておきましょう。また、電気設備や給排水設備に手を加える場合にも、問題がないかを管理会社に確認しておくことも重要です。

 

大がかりなリフォームを行うときには、しばらくの間は生活をすることができなくなってしまう場合もあるので、仮住まいを用意する必要があるかも検討しておきましょう。工事期間中の生活に支障が出ないかを事前にチェックしておくことが大切です。

 

さらに、工事を済ませた後にもアフターフォローをしっかりと行ってくれるリフォーム会社を選んでおくことも大事だといえます。設備のトラブルが生じてしまったときにも、すぐに対応してもらえるところに工事を依頼しておけば、長く住み続けるうえでも安心できます。

設備の保証期間が長く、細かな部分も丁寧に対応してもらえる会社であれば、リフォーム後にも相談をしやすいでしょう。

 

キッチンのバリアフリー化は家族構成やライフスタイルによって、家庭ごとに異なってくるものです。家族間できちんと話すことはもちろん、リフォーム会社とも綿密なやりとりを重ねてリフォームを成功させましょう。

  • キッチンのバリアフリー化することで、立ったままの作業がつらい年配の人や車いすで生活する人も快適に暮らせるようになる
  • 安全性や使いやすさを重視して、設備や収納を配置するレイアウトを考えることが大切
  • リフォーム費用は大きく分けて、キッチン本体の費用と工事費がある
  • 介護保険や住宅改修費制度を活用すれば、介護保険で決められた範囲内で一定額が支給される
  • 電気設備や給排水設備にも手を加える場合には、問題がないかを管理組合に確認しておこう
システムキッチンのある中古マンションを探す カウンターキッチン付き中古マンションを探す 無料でリフォームについてオンライン相談する

公開日: