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マンション管理が円滑に進んでいないケースが<br>見受けられる

マンション管理が円滑に進んでいないケースが
見受けられる

 

「マンション管理への関心が低い」「管理組合役員のなり手がいない」「防災への取り組みが不足している」「耐震化が進まない・建て替えできない」「マンション管理に関する情報が不足している」

 

建物を長持ちさせるためには、状況に応じた修繕を行うなど経年劣化に適切に対応する必要があります。また、マンションが高齢化すると同時に、居住者(所有者)も高齢化していることが多く、適切な管理運営はもちろん孤独死の発生なども増加する可能性があります。

 

ところが多くのマンションでは「管理への関心の低さ」「管理に関する情報不足」「合意形成の難しさ」などから、マンション管理が円滑に進んでいないケースが見受けられます。

 

「マンションは管理が命」とは以前から言われながらも、なかなかその意味は理解されていません。中古マンションを買ってリフォーム・リノベーションを行う場合、管理状態を把握・理解しておくことは決定的に重要です。

 

1960年代から本格的に普及し始めたマンション。築30年を超えるものが全国で106万戸(2011年)存在します。それが20年後の2031年には406万戸、中でも築40年を超えるものが235万戸となります。

 

こうした状況を受けて東京都は平成17年に「マンション管理ガイドライン」を制定したり、東京都中央区では「マンションの適正な管理の推進に関する条例」を平成21年に制定するなどの動きが始まっています。

 

※マンションの適正な管理の推進に関する条例等を制定しました(東京都中央区)

 

※マンション管理ガイドライン(東京都)

 

また東京都豊島区が今年、マンション管理推進条例を制定します。この条例は、やがて確実に到来するであろう「マンションの高齢化問題」に対応するものです。「管理規約や総会・理事会議事録の作成・保管・閲覧」「設計図書や修繕履歴の適正保管」「長期修繕計画の作成」「町内会加入」を義務付けるほか、努力義務として「適時適切な修繕の実施」「旧耐震マンションの耐震化」「防災・防犯対応」「暴力団排除」「居住者感のコミュニティ形成」などが掲げられています。

 

※「豊島区マンションの適正な管理の推進に関する条例」素案について

 

 

こうした動きが浸透していけば、中古マンションも選びやすくなりそうです。しかし言い換えれば現時点では、これから中古マンションを買おうとしている方は、こうした情報が未整備な状況の中で検討する必要があるわけです。

 

これから中古マンションを買う人は、マンションの世界には、先の条例を制定しなければならないほど課題があるのだということを認識しておいていただきたいと思います。

 

※「マンション問題は都市問題~マンションのすでに起こった未来」 PDF
http://www.nagashima.in/2012-08.pdf

 

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コンテンツ提供:株式会社さくら事務所

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更新日: / 公開日:2012.10.09