
「不測の事態」が起きたときのことを考える
中古住宅を買って住んだあとになって、「転勤」「リストラ」「親と同居することになった」など、当初の想定にない、いわゆる「不測の事態」が起きたときのことを考えてみましょう。
空家のまま放置しておくこともできますが、住宅ローンは支払い続けなければなりません。また長らく空家にしておくと建物は傷むもの。このときに中古住宅を処分する方法は、大きく2つしかありません。それは「売る」か「貸す」かです。
とはいえ、将来の売却価格を想定するのは、事実上なかなか困難なことです。地価動向と建物の状態によるほか、景気動向や人口動態などに依存します。一方、売却価格の想定に比べ、予測しやすい賃料を想定してみましょう。要するに「いくらで貸すことができそうか」ということです。
売買価格に比べて賃料には硬直性があり、景気動向などの要因に左右されにくい傾向があるのです。
例えば空前の好景気となった場合、住宅の価格は大きく上昇しやすく、不景気になると下がりやすいのですが、賃料はどのような場合でも上下動しにくい(変動幅が小さい)のです。
何らかの事情によって引越しせざるを得ないとき、中古住宅を人に貸した賃料で、住宅ローンや各種の費用をまかなうわけです。
計算式はカンタン。以下にご説明します。
1.賃料情報を集める
インターネットや住宅情報誌から、「同じ(近い)駅」「同様の築年数・間取り」の賃貸情報を集めます。サンプルはできるだけ多めに。
2.不動産業者にヒアリングする
物件の近くにある賃貸物件を扱う不動産業者さんに、いくらくらいで貸せるのか尋ねてみます。
3.1と2を足し0.475をかける
これは、2つの数字から平均を出し、5%割り引くという作業です。5%を割り引く理由は、表示賃料で貸し出されているケースが少ないためです。割引率(ここでは0.475)は物件の種類や立地によりまちまちですが、ここではおよそ5%程度としています。ここで出た賃料から4の数字を引いたのが、人に貸した場合の手取りです。
4.貸した時の費用を出す
支払っている住宅ローンに加え、中古住宅を人に貸すときにかかる費用を算出します。
「住宅ローン」「維持管理費用」「固定資産税」「賃貸管理費」
「住宅ローン」は、ボーナス払いがある場合には月々均等にならした数字を、変動金利を利用している場合は、金利が上昇したことを想定して3~4%程度で入れておきます。
一戸建てには管理費や修繕積立金などの「維持管理費用」がかかりませんが、点検やメンテナンス・リフォームなどの費用は自分で積み立てておく必要があります。
建物価格の1%程度(年間)を目安としておきましょう。月あたりにするなら0.083%です。
「固定資産税」は、年額を12等分し月額にならします。
もしも、家賃収集などの賃貸管理業務を業者に依頼するならそのコストも。
想定賃料の5~7%程度を見込んでおきましょう。
5.手取りはいくらになるか
プラスの場合「人に貸してもお金が受け取れる」ということです。マイナスなら「人に貸すと費用の持ち出しが発生する」ということに。
マイナスを改善するためには、頭金を増やして住宅ローンの借入額を減らすか、購入予算を下げることによって住宅ローンの支払い額を減らすという、2通りの方法が考えられます。
ここで出た数字がマイナスになることそのものが、悪いということではありません。大切なのは、不測の事態が生じた際に、自分のケースではこれくらいマイナスになる可能性がある、ということをあらかじめ把握し、納得しておくということなのです。
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コンテンツ提供:株式会社さくら事務所
中古マンションを探す 中古一戸建てを探す更新日: / 公開日:2012.01.24










