住宅金融支援機構(買取債権)は同年前期比で伸び率46.7%

住宅金融支援機構は、2015年10月6日に2015年4月~6月期の「業態別住宅ローンの新規貸出額及び貸出残高の推移」を発表した。

本資料は、住宅金融支援機構が1989年度以降に日本銀行の金融統計に加え、各業界団体などの協力を得て、業態別の住宅ローン新規貸出額、および貸出残高の動向をまとめたものだ。日本銀行の金融統計の見直しが実施された2004年以降は、広い範囲の業態別住宅ローンの動向を示す統計として公表される国内で唯一の資料である。

2015年4~6月期の住宅ローン新規貸出額を振り返ると、主な機関の住宅ローン新規貸出額は、4兆4,364億円で対前年度の4~6月比で13.1%増となった。
新規貸出が多かった順に、国内銀行3兆691億円(前年同期比伸び率10.4%)、住宅金融支援機構(買取債権)※【フラット35(買取型】5,035億円、信用金庫(前年同期比伸び率21.8%)4,665億円となった。
特に前期比で伸び率が高かったのが住宅金融支援機構(買取債権)で、2014年4~6月の3,432億円から46.7%伸び、1,603億円増となった。

住宅金融支援機構 【概要】2015年4-6月期 業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高の推移を参照して作成住宅金融支援機構 【概要】2015年4-6月期 業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高の推移を参照して作成

2014年までの新規貸出推移で見る住宅市場

新規貸出額は経済の状況や金融、税制などの影響を強く受ける。
住宅ローンを利用していても全体的な市場としての規模を意識する機会はあまりないと思うが、過去の遷移を確認すると、私たちの生活に起こった出来事と密接な関係があると言える。
例えば、1989年までは28兆円ほどあった新規貸出額が1990年のバブル崩壊の影響により1991年では19兆円と大きく減少した。
また1995年は36兆円と1997年の消費増税5%へ引き上げ前の駆け込み需要や借り換えの急増が発生したが、その後の1997年には28兆円と反動により大きく減少している。

住宅ローンの新規貸出額は、ここ15年程は概ね20兆円から25兆円で推移しており、2010年から2013年までは微増。ただし趨勢的には減少傾向にある。
2014年は4月に消費税率8%の引き上げがあり、2013年は新規貸出額が20兆円、新設住宅着工数も上昇していたものの翌年には19兆円と反動で需要が減少している。

消費税のさらなる増税は2017年4月に延期となったが、過去の経緯を見ると、今回も少なからず住宅市場も影響を受けると推測される。増税前の駆け込み需要は住宅引き渡し時の税率が適用されるため増税の前に発生することになるが、現時点では大きな変化は見られない。
恐らく、今後は経過措置が終了する2016年9月30日までは需要が拡大傾向となり、その後はこれまで同様に反動による減少が発生する可能性が高い。
今後も本統計情報を確認しながら住宅市場の動向を見守りたい。

※本記事はデータを元にしたHOME'S PRESS編集部データ担当による見解です

新規貸出額:住宅金融支援機構 【概要】2015年4-6月期 業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高の推移を参照<br>新設住宅着工戸数:国土交通省 住宅着工統計より新規貸出額:住宅金融支援機構 【概要】2015年4-6月期 業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高の推移を参照
新設住宅着工戸数:国土交通省 住宅着工統計より

統計情報 概要

実施:住宅金融支援機構 調査部
情報:2015年10月6日現在
概要:国内における業態別の住宅ローン新規貸出額及び貸出残高の総額を把握するための貸出実績の調査
公表予定:次回は2016年1月予定(2015年7~9月)

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2015年 11月16日 11時08分