住宅市場動向調査を読み解く
2015年3月26日に国土交通省から発表された「平成26年度住宅市場動向調査」は、全386ページにわたり、平成26年度(2014年度)の住宅の建設、購入、リフォーム等の実態把握・分析を行っている。
レポート自体は今後の住宅政策の企画立案の基礎資料とすることを目的にしているが、住まい探しを考える私たちにも役に立つ情報が多い。
今後連載形式にてこの調査レポートの見所を紹介していくので、最新の住宅市場動向のデータを見て、今後の住まい探しの際の参考にしてもらいたい。
注文住宅の太陽光発電装備率は、42.7%に
注文住宅への太陽光発電装置装備率はこの4年間継続して上昇している。平成22年度調査(2010年度調査)で24.6%だったが平成26年度(2014年度)調査では42.7%と2倍弱にまで上昇しており、平成27年度あるいは平成28年度には半数を超えるのではという勢いとなっている。
分譲一戸建て住宅も装備率が上昇する流れとなっており、平成22年度では8.1%に過ぎなかったが、平成26年度では15.4%と上昇し、約6戸に1戸は太陽光発電装置が装備されていることがわかった。
昨今は太陽光発電の買い取り価格が制度開始当初より引き下げられたり、電力会社が買取を中止するといったマイナスイメージのニュースが多いが、2014年度までは気になる装備として検討する人が増えてきていたようだ。
二重サッシや複層ガラスの装備率は頭打ち
太陽光発電の装備率が上昇を続けているのに対し、二重サッシや複層ガラスの装備率は、この5年、大きな変化がない。注文住宅の装備率は80%前後で推移しているほか、分譲一戸建て住宅ではこの3年は50%前後で推移している。
調査概要
調査実施社:国土交通省
調査対象:平成25年4月~平成26年3月に住み替え・建替え・リフォームを行った世帯を
対象とし、住宅の種類別に調査
調査方法:注文住宅は、建築物動態統計調査のうち「補正調査」の対象から抽出
その他は調査地点を抽出し、調査員が該当の住宅を探し出し、
訪問留め置き調査により実施
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