家族が増えると必要な住居の広さや設備が変わるため、住宅購入は将来を見据えた大きな決断です。とはいえ、自分たちの年収で無理なく購入できる家の価格やローン返済額は、そう変わるものではありません。
この記事では、5人家族を前提とした住宅ローンの平均借入額や返済額の目安、返済額を抑えるための工夫について解説します。無理のない家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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住宅ローンの平均借入額と返済額

国土交通省が定めている、「豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準」である誘導居住面積水準によれば、5人家族が快適に暮らすには、延床面積100平米前後の広さが適しているとされています。こうした住まいを購入する場合、どの程度の費用がかかるのかはエリアによって異なります。
国土交通省の「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、3大都市圏における注文住宅(土地購入資金と建築資金)の平均借入額と年間返済額は、以下のように記載されています。
地域 | 3大都市圏の平均借入額 | 平均年間返済額 |
|---|---|---|
首都圏 | 4,742万円 | 204.0万円 |
中京圏 | 127.6万円 | |
近畿圏 | 204.4万円 |
都市部では土地価格が高いため、住宅ローンの借入額も大きくなる傾向があり、5,000万円近い借入も珍しくありません。5人家族に必要な広さや、希望エリアの相場を考慮したうえで、無理のない借入額を見極めることが大切です。
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返済負担率の目安はどのくらい?

住宅ローンを組む際は、「返済負担率」が重要な判断基準となります。返済負担率とは、年収に対する年間ローン返済額の割合を示し、無理のない返済が可能かどうかを見極める指標です。
多くの金融機関では、返済負担率の上限をおおむね20~30%に設定しています。この範囲内であれば、家計に大きな負担がかかるのを防げ、住宅ローンの審査にも通りやすくなるでしょう。
たとえば年収500万円の場合、年間返済額の目安は100万~150万円、月々の返済額は8.3万~12.5万円程度が適正となります。下表に年収別の目安をまとめました。
年収 | 年間返済額の目安 | 月々の返済額(概算) |
|---|---|---|
400万円 | 80万~120万円 | 約6.7万~10万円 |
500万円 | 100万~150万円 | 約8.3万~12.5万円 |
600万円 | 120万~180万円 | 約10万~15万円 |
返済負担率を意識することで、生活費や教育費を圧迫せず、家計のバランスを保持できます。特に5人家族の場合は支出も多いため、将来を見据えた無理のない返済計画を立てることが重要です。
住宅ローン返済額を決める際の手順

住宅ローンの返済額は、「借りられる金額」だけを基準に決めるべきではありません。家計の状況や将来の支出、金利の種類など、さまざまな観点から慎重に検討することが大切です。
ここでは、無理のない返済計画を立てるために、押さえておきたい4つのステップを解説します。
家計全体を見直す
まずは、現在の家計状況を正確に把握することが重要です。収入だけでなく、毎月の固定費・変動費・保険料・貯蓄額などを洗い出し、住宅ローンに充てられる金額の上限を明確にしましょう。
たとえば、年収500万円の場合、返済負担率が25%とすると、年間返済額は125万円、月々の返済額は約10万円となります。この金額に加えて、毎月の生活費がかかることをイメージして資金計画を立てると、無理のない返済額を設定しやすくなるでしょう。
将来の支出を考慮する
住宅ローンの返済期間は20年以上に及ぶのが一般的であり、その間にはさまざまな大きな支出が想定されます。
たとえば、以下のような費用が挙げられます。
子どもの進学費用
車の買い替え費用
住宅の修繕費用
将来の出費を考慮せずに返済額を設定すると、予期せぬ支出に対応できず、家計を圧迫するリスクが高まります。あらかじめライフプラン表を作成し、将来的な支出も見据えたうえで、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
金利タイプを選択する
住宅ローンの金利は、大きく分けて「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、自分のリスク許容度や家計状況に合わせて選ぶことが重要です。
それぞれの主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
固定金利 | ・返済期間中ずっと金利が変わらない ・将来の返済額が予測しやすい ・変動金利より金利が高めに設定される傾向がある |
|---|---|
変動金利 | ・半年ごとに金利が見直される ・金利が低いと返済額も抑えられる ・将来的に金利が上昇すると返済額が増えるリスクがある |
安定して長期返済したい場合は固定金利、金利の動きに柔軟に対応できる家庭や短期間で返済したい場合は変動金利が選ばれる傾向にあります。
それぞれの特徴を理解し、自身のライフプランに合った選択をしましょう。
返済期間を設定する
返済期間を長く設定すると、月々の返済額は抑えられます。ただし、返済期間が長くなると利息が増え、総返済額は大きくなるため注意が必要です。
そのため、現在の家計状況と将来の支出を考慮しつつ、「無理のない返済期間」と「利息を抑えられる期間」のバランスを意識することが重要です。
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住宅ローンの返済額を安くする方法

住宅ローンの返済額を抑えるには、物件価格を見直すだけでなく、ローンの組み方や資金計画を工夫することも効果的です。ここでは、返済額を軽減するために実践できる具体的な方法を3つ紹介します。
金利が低い住宅ローンを選ぶ
住宅ローンの返済額を抑えるには、できるだけ金利の低い商品を選ぶことが有効です。一般的に、金利が安い時期には変動金利を選ぶ方が初期の返済負担を軽減できる傾向があります。
ただし、将来的に金利が上昇した場合には、返済額が増えるリスクも知っておきましょう。そのため、金利の上昇リスクを避けたい場合や、返済額を一定に保ちたい場合は固定金利の方が適しています。
金利動向だけでなく、家計の安定性や将来設計も考慮したうえで、適切な金利タイプを選択しましょう。
頭金を多めに入れる
借入額を抑えられれば、住宅ローンの返済額も少なくなります。そこで重要になるのが「頭金」です。
たとえば、4,000万円の物件に対し、20%にあたる800万円を頭金として支払えば、借入額は3,200万円に抑えられます。その結果、利息の負担も軽減され、総返済額を減らすことが可能です。
さらに、頭金が物件価格の2割以上であれば、金融機関によっては金利優遇を受けられる場合もあります。無理のない範囲で頭金を多めに準備しておくことが、返済負担を軽くする有効な手段となります。
返済期間を長く設定する
月々の返済額を抑えたい場合は、返済期間を長く設定する方法が有効です。たとえば、同じ3,000万円の借入でも、25年より35年で返済した方が毎月の返済額は軽減されます。
ただし、その分支払う利息が増えるため、総返済額は大きくなる点を理解しておきましょう。
大切なのは、単に期間を延ばすのではなく、「毎月の生活に無理が出ない返済額」と「できるだけ利息を抑えられる返済期間」の両立を図ることです。無理のない返済と効率的な資金計画を実現するには、返済期間の設定が重要なポイントとなります。
まとめ

5人家族にとって、住宅ローンは暮らしの安定を左右する大きな要素です。金利の選び方や返済期間の設定、頭金の工夫によって、ローンの負担は大きく変わります。理想の住まいと無理のない返済を両立させるには、信頼できる情報源を活用して物件選びを進めることが大切です。
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