貯金なしで家を買うのが難しい理由
貯金が全くないと、手付金や諸費用の支払いが困難です。また、頭金がないことで借入額が増え、住宅ローン審査のハードルが上がる可能性があります。購入後も維持管理費などがかかるため、ある程度の貯蓄は必要不可欠です。
詳しくは、「厳密にいえば「貯金なし」で家を買うのは難しい! その3つの理由とは」をご覧ください。
40代からの住宅ローン計画の立て方
40歳は住宅購入の平均的な年齢であり、長期のローンも組めます。しかし、定年後の返済も考慮し、退職金に頼らない無理のない返済計画が重要です。他の借入は完済しておくと、審査に通りやすくなるでしょう。
詳しくは、「40歳だと35年の住宅ローンを組めるが、定年後を見越した返済計画を」をご覧ください。
住宅購入に必要な貯金額の考え方
頭金なしでもローンは組めますが、物件価格の一割から二割程度の頭金があると返済負担を軽減できます。諸費用は別途現金で用意するのが基本です。具体的な物件価格を基に、必要な貯金額を把握しておくと安心です。
詳しくは、「現実的にはいくら貯金があれば家を買える? 具体例でシミュレーション」をご覧ください。

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現在40歳で貯金がない場合に、家を買うことができるのか気になる人もいるでしょう。

結論からいえば、完全に「貯金ゼロ」で家を買うのは難しいといえます。

この記事では、40歳・貯金なしで家を買うことができるのか、住宅ローンに対する基本的な考え方などを解説します。

40歳での住宅購入は平均的なタイミング

 

まずは、一般的に何歳で住宅を取得しているのか、目安を把握しておきましょう。

 

国土交通省の2021年度「住宅市場動向調査報告書」によれば、住宅を取得した年齢の平均は次のとおりです。

住宅の種別

平均年齢

注文住宅(新築)

40.9歳

中古一戸建て

46.9歳

マンション(新築)

44.3歳

マンション(中古)

46.4歳

上記の結果から、40歳は決してマイホームを取得するのに遅くはなく、平均的なタイミングだといえるでしょう。

 

多くの金融機関では、住宅ローン完済時の年齢を75~80歳に設定しているため、40歳であれば35年の住宅ローンを組むことができます。

 

しかし、65歳前後で定年退職となる場合は、それから10年ほどは住宅ローンの返済が続く点に注意しておきましょう。

 

なお、退職金は老後資金として確保しておく方が無難なので、退職金を除いた部分できちんと住宅ローンの返済が行えるかを確認しておきましょう。

 

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頭金なしで住宅を購入することも可能

 

頭金なしでフルローンを組むこともできます。

 

低金利が続く日本の場合、あえてフルローンを組み、頭金として用意していたお金で資産運用を行いながら、増えた利益から毎月の住宅ローンを返済していくという人もいます。

 

ただ、住宅ローンを組む際は、物件の購入価格の10~20%の自己資金(頭金)を用意しておくと、その後の返済負担を軽減できます。

 

下の表は、住宅金融支援機構の2021年度「フラット35利用者調査」で公表されている頭金の平均額と住宅購入金額に対する平均割合です。

 

頭金の平均額

頭金の平均割合

注文住宅

596.6万円

16.7%

土地付注文住宅

412.3万円

9.3%

建売住宅

270.0万円

7.5%

新築分譲マンション

785.9万円

17.4%

中古一戸建て

214.9万円

8.2%

中古マンション

418.9万円

13.8%

住宅の種類によって若干の違いはあるものの、やはり多くの場合で1~2割程度の頭金が準備されていることが分かります。

 

頭金がない場合は、毎月の返済額が大きくなるため、生活費とのバランスを考えたうえで返済プランを立てていくことが重要です。

 

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頭金なしで住宅ローンを組む際のポイント

 

住宅ローンについては後から困ってしまわないためにも、適正な水準で借り入れを行いましょう。融資の審査では、現在の収入や家族構成などから総合的に判断されます。

 

住宅ローン以外(自動車ローンや教育ローンなど)にも借り入れを行っているときは、なるべく完済をしてから住宅ローンを申し込む方が、審査を通過しやすいでしょう。

 

また、同じ収入であっても返済期間の長さによって、借入可能額は違ってきます。

 

たとえば、年収500万円で固定金利1.5%の場合、返済期間15年、25年、35年で借入可能額は以下のように異なります。

 

返済期間15

返済期間25

返済期間35

借入可能額

2,349万円

3,626万円

4,762万円

ただし、いくら借り入れが可能だからといって、返すのが難しいほど融資を受けるのはNGです。毎月の返済額と生活費のバランスを考えながら、資金計画を立てましょう。

 

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厳密にいえば「貯金なし」で家を買うのは難しい! その3つの理由とは

 

最初に述べたように、40歳という年齢自体は住宅ローンを組むのに問題ありませんが、一切、貯金がない状態で家を購入するのは難しい部分があります。

 

主に3つの理由があるので、それぞれのポイントを確認しておきましょう。

 

物件を購入する場合、手付金として購入価格の5~10%程度の支払いを行う必要があります。購入意思を示すものであり、支払った手付金はそのまま購入代金の一部となります。

 

手付金について気をつけておきたい点は、原則として現金で支払うということです。そのため、貯金ゼロの場合だと手付金の支払いに支障が出るので、別の方法で支払う準備をしなければなりません。

 

住宅ローンが問題なく組めたとしても、物件の登記費用などの諸費用や入居後のランニングコスト(維持管理費の支払い・固定資産税などの納付)がかかります。

 

現金で直接支払うものも多いため、マイホームの購入時や入居後にかかる費用を事前に計算して、どれくらいのお金が必要かを把握しておきましょう。

 

住宅ローンの審査は金融機関を通じて行われますが、貯金なしの状態では頭金が用意できずに、結果として借り入れを希望する金額が膨らんでしまう場合があります。

 

金額が大きくなれば、その分だけ審査のハードルも高くなるので注意しておく必要があります。

 

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現実的にはいくら貯金があれば家を買える? 具体例でシミュレーション

 

マイホームの購入を検討するときは、少なくとも諸費用は現金で用意しておくことが大切です。諸費用のおもな内訳と費用の目安は、次のとおりです。

費用項目

内容

費用の目安

仲介手数料

仲介会社に支払う手数料

(購入価格の3%+6万円)+消費税

保証料

保証会社を利用するときにかかる手数料

金融機関によって異なる

融資事務手数料

住宅ローンの申し込みや契約にかかる手数料

3万円程度

印紙税

住宅ローンの契約書を作成するときにかかる税金

借入額が1,000万~5,000万円の場合は、2万円

不動産取得税

土地や建物の取得に関する税金

原則として、不動産価格の4%

登録免許税

物件の所有権移転登記および抵当権設定登記にかかる税金

所有権移転登記
不動産の価額の2%
抵当権設定登記

原則として、借入額の0.4%

固定資産税の清算金

固定資産税を売主と買主で負担

売買契約書を交わすタイミングによる

司法書士に支払う報酬

登記手続きを司法書士に依頼したときの手数料

5万~10万円程度

火災・地震保険料

保険会社に支払う

保険プランや居住エリアによる

上記のように諸費用にはさまざまな項目がありますが、物件価格の3~9%の費用が必要なので、その分の現金を準備しておきましょう。

 

諸費用の支払いに利用できる諸費用ローンもありますが、すべての費用をカバーするものではないため、自分で用意をしておいた方が無難です。

 

物件価格2,500万円の中古マンションを購入するケースで、どれくらいの現金を用意しておけばよいかを見ていきましょう。

 

中古マンションの場合、購入価格の6~9%程度の諸費用がかかるので150万~225万円ほどが必要です。

 

無理のない返済を行うためにも、頭金も10%程度は用意しておきたいので、その分の資金として250万円がかかります。そして、引越し費用や数ヶ月分の生活費のことを考えると、さらに100万円ほどを追加で用意しておきましょう。

 

もろもろの費用を合計すると、500万~575万円くらいの貯金がいる計算になります。物件価格の20%程度を目安として、貯金を確保しておくと安心です。

家を買う

 

  • 手付金の支払いや入居後の維持管理費などの面から貯金がなければ家を買うのは難しい
  • 住宅を取得する平均年齢と比べても、40歳は決して遅いわけではない
  • 頭金なしでフルローンを組むことは可能だが、総支払額や毎月返済額は大きくなるため、より綿密な返済計画を立てる必要がある
  • 住宅ローンは返済期間が長いほど、同じ年収でも借入可能額は多くなる
  • マイホームの購入を検討するときは、具体的なケースでシミュレーションを行い、どれくらいの資金を準備すればいいかを確認しておこう

 

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Q.1:40歳で貯金がまったくないのですが、家は買えないのでしょうか?

A.1:貯金がまったくない状態での住宅購入は、一般的に難しいです。住宅の購入には、物件価格とは別に、現金で支払う「手付金」や税金・手数料などの「諸費用」が必要になるためです。40歳での住宅購入は決して遅いわけではありませんので、まずはどのくらいの費用が必要になるかを知り、貯蓄を始めることからスタートしましょう。

Q.2:40歳で家を買うのは、年齢的に遅すぎますか?

A.2:遅すぎることはありません。国土交通省の調査によると、新築の注文住宅を購入した人の平均年齢は40.9歳、中古マンションでは46.4歳となっており、40代は住宅購入においてごく一般的なタイミングといえます。

Q.3:頭金なしでも組める「フルローン」があると聞きました。それなら貯金がなくても大丈夫ですか?

A.3:物件価格の全額を借り入れできる「フルローン」を利用できる金融機関もあります。ただし、ローンでは賄えない「手付金」や「諸費用」は現金で支払うのが一般的なため、フルローンを組む場合でも、ある程度の貯金は必要です。

Q.4:住宅購入に必要な「手付金」とは何ですか?いくらくらい必要ですか?

A.4:「手付金」とは、売買契約を結ぶ際に、購入の意思を示す証として売主に支払うお金のことです。物件価格の5〜10%程度が目安で、原則として現金で支払います。支払った手付金は、最終的に物件の購入代金の一部に充てられます。

Q.5:物件価格以外にかかる「諸費用」とは何ですか?

A.5:「諸費用」とは、仲介手数料、登記費用、税金、ローン手数料、火災保険料など、住宅購入時にかかる費用の総称です。中古マンションの場合、物件価格の6〜9%程度が目安とされています。これらも現金で用意しておくのが一般的です。

Q.6:40歳からだと、住宅ローンは何年で組めますか?注意点はありますか?

A.6:多くの金融機関では、ローンの完済時年齢を75〜80歳に設定しているため、40歳であれば最長35年のローンを組むことが可能です。ただし、定年退職を迎える65歳以降も返済が続くことになります。退職後の収入状況もふまえて、無理のない返済計画を立てることが大切です。

Q.7:貯金がないと、住宅ローンの審査に通りにくくなるのでしょうか?

A.7:はい、その可能性があります。貯金がないと頭金を用意できず、その分住宅ローンの借入額が大きくなるため、金融機関の審査は慎重になる傾向があります。また、自動車ローンなど他の借り入れがある場合は、先に完済しておくと審査に通りやすくなります。

Q.8:具体的に、いくらくらい貯金があれば安心して家を検討できますか?

A.8:例えば、2,500万円の中古マンションを購入する場合で考えてみましょう。
・諸費用:150万〜225万円(物件価格の6〜9%)
・頭金:250万円(物件価格の10%)
・引越し費用や当面の生活費:100万円
合計で500万〜575万円ほどの貯金があると、安心して計画を進められるでしょう。

Q.9:毎月の返済額は、どのように考えればよいですか?

A.9:金融機関が提示する「借入可能額」の上限まで借りるのではなく、毎月の収支のバランスを考えて、無理なく返済できる金額を設定することが重要です。同じ年収でも、返済期間を長くすれば借入可能額は増えますが、その分、利息を含めた総支払額も増えることを理解しておきましょう。

Q.10:今から家を買うために、まず何から始めればよいでしょうか?

A.10:まずは、ご自身が購入したい物件のおおよその価格帯を決め、どのくらいの諸費用や頭金が必要になるかを調べてみましょう。目標額が明確になれば、具体的な貯蓄計画が立てやすくなります。同時に、現在の家計を見直し、節約できる項目がないか探してみるのもおすすめです。

更新日: / 公開日:2023.01.20