一人暮らしの場合、自分のペースで自由に節約を進められます。一方、自分で管理するという意識がなければ、知らず知らずのうちに無駄遣いしやすい面もあります。

今回は一人暮らしの節約術を項目ごとに解説します。自分に合ったものを組み合わせて、効果的な節約プランをつくりましょう。

一人暮らしにぴったりな物件

一人暮らしの平均的な生活費

 

具体的な節約術を紹介する前に、まずは一人暮らしの平均的な生活費がどのくらいなのかを見ておきましょう。平均値と現在の家計を比べて、特に支出が多い項目があれば、優先的に節約をすべきポイントであると判断できます。

 

2021年の家計調査(※)によれば、一人暮らし世帯における平均的な消費支出額は以下のとおりです。

費用項目

金額

食費

3万8,410円

水道・光熱費

1万1,383円

家具・家事用品費

5,687円

被服費

4,606円

保健医療費

7,625円

交通・通信費

1万8,856円

教養・娯楽費

1万7,106円

その他

2万9,251円

合計

13万2,924円

基本的には、ここに家賃を加えた金額が、毎月の平均的な支出額であると考えて問題ありません。まずは、平均的なデータと自身の家計状況を見比べて、現状を把握するところからスタートしましょう。

 

※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 2021年

食費の節約術

 

生活費データからも分かるように、食費は金額が大きな項目となるので、節約を考える際には特に重要なポイントです。ここでは、食費の節約術を具体的に見ていきましょう。

 

まずは、今の時点で毎月食費にどのくらいのお金が出ているのか、現状を把握することが大切です。

 

家計簿アプリなどを活用すれば、クレジットカードやキャッシュレス決済アプリなどとひもづけて、手軽に支出を管理できます。自分に合ったデザインや機能のものを見つけて、実際に使ってみましょう。

 

食費を節約する基本は、自炊中心に切り替えることにありますが、まったく外食をしないというのもまた難しいものです。

 

そこで、1ヶ月の間に外食に使えるお金の枠組みを決めておくのがおすすめです。支出の状態が明確になるため、自炊を続ける意欲も保ちやすくなります。

 

自炊を無理なく続けるコツは、できるだけまとめ買いをして、買い物の回数を減らすことです。

 

週に数回と回数を決めておけば、仕事帰りなどを利用して計画的に買い物を済ませておけるので、時間や気持ちの負担が軽くなります。また、買い物の回数が少なくなれば、自然と余計なものを購入してしまう機会も減ります。

 

そのうえで、まとめ買いする場合は、毎回の買い物のたびに、きちんと食材を使いきることが重要です。

 

冷蔵庫や冷凍庫に残しっぱなしにしてしまうと、知らず知らずのうちに食品ロスを生んでしまうことも多いので、できるだけ使いきってから次の買い物に行くなどのルールを決めておきましょう。

 

自炊を続けるうえで、意外に大変なのが毎日の献立選びです。メニューさえ決まってしまえば、つくること自体はそれほどおっくうではないという場合は、1週間単位などで献立を決めてしまうのがおすすめです。

 

完全に決めてしまうことに抵抗がある場合は、「月曜日はカレーにする」など固定する曜日をつくってみてもいいでしょう。

 

自炊中心といっても、必ずしも毎日調理をしなければならないというわけではありません。

 

忙しい平日はどうしても自炊の時間を確保するのが難しいので、週末などの比較的融通の利くタイミングでおかずの作り置きをしておくのがコツです。

 

初めて一人暮らしをする場合には、初めからすべてを完璧に手作りしようと意気込んでしまうものですが、自炊を長く続けるためには適度に手を抜くことも大切です。

 

副菜はレンジで温めるだけで食べられるものや、納豆や冷ややっこなどのそのまま食べられるものをチョイスして、できるだけ時間がかからないように意識してみるといいでしょう。

 

また、主菜や汁物についても、まずは「材料を煮込むだけ」などの簡単にできる料理からトライしてみましょう。

 

せっかく自炊中心の生活にトライするのであれば、なるべくコンビニや自販機での買い物は控えることが大切です。

 

同じ商品でも、スーパーやドラッグストアのほうが安く買えるケースが多いので、必要なものはなるべくそちらでそろえるようにしましょう。

 

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水道・光熱費の節約術

 

続いて、水道・光熱費の節約術について見ていきましょう。

 

水道代の節約には、以下のような方法があります。

水道代の節約方法

  • 出しっぱなしを防ぐ
  • トイレの水を流すときには「大」と「小」を使い分ける
  • 節水タイプのシャワーヘッドへの交換
  • 節水コマの導入

出しっぱなしを防いだり、トイレの流し方を工夫したりなど、日々の生活において意識することも重要ではありますが、自然と節約につながるような仕組みを整えることも大切です。

 

シャワーヘッドを節水タイプのものに替えたり、節水コマを取り入れたりすれば、無意識のうちに節水ができるのでおすすめです。

 

節水コマとは、水の流出水量を調節することができるコマのことで、各家庭の水道蛇口に取り付けられているコマを「節水コマ」に交換することによって、開度によって流出水量を調節することができ、節水効果があります。

 

電気代やガス代の節約には、以下のような方法があります。

電気代やガス代の節約方法

  • 契約する会社やプランを見直す
  • 電子レンジを活用する
  • エコ家電をそろえる
  • エアコンの使い方に注意する、フィルターを定期的に掃除する

日常生活で気をつけられるポイントも多いですが、そもそも契約する会社やプランの内容を見直してみることも大切です。

 

たとえば、日中も家で仕事をする機会が多い人は、日中の電気代が安くなるプランを探してみるのも有効です。

 

また、ガスと電気、インターネット通信をセットで契約するとお得になるプランなどもあるので、ライフスタイルに合わせて適切なものを見極めましょう。

通信費・その他の固定費の節約術

 

通信費やその他の固定費については、以下のようなポイントを見直してみることが大切です。

ポイント

  • 保険の見直し
  • 格安SIM、契約プランの変更
  • 固定回線の見直し
  • 定額制サービスの見直し

保険については、契約プランや保障の内容をきちんと確かめて、必要性の有無を正確に見極めることが重要です。複数の保険に加入している場合は優先順位をつけて、低いものから解約やプランの見直しを行うといいでしょう。

 

通信費については、格安SIMや安い契約プランに変更するだけでも、毎月大きな節約につながるケースがあります。特に固定回線を利用していて、コロナ禍により自宅で過ごす機会が多くなっている人は、スマホのデータ容量も見直してみるといいでしょう。

 

また、使っていない定額制サービスや、通っていないジムなどの会員費が発生していないかをチェックすることも大切です。1ヶ月当たりで見れば小さな金額でも、年間になると数万円規模の出費につながっている場合があるので、こまめに見直してみましょう。

 

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住居費の節約術

 

賃貸物件で一人暮らしをする場合、出費のなかでは家賃が特に大きな割合を占めます。そのため、節約を考えるうえでは最重要項目になるといっても過言ではありません。

 

最後に、住居費を節約するためのポイントを紹介します。

 

賃貸物件の家賃は、周辺の相場や条件が似ている物件の賃料と比較して決められていることが多いです。

 

そのため、家賃を抑えるためには「一般的には家賃が下がる条件だけれど、自分にとってはそれほど不都合にはならない項目」を見つけるのが確実かつ近道といえます。

 

そこで、まずは家賃が安くなりやすい物件の特徴を見ていきましょう。

家賃が安くなりやすい物件の特徴

  • 最寄り駅に急行や快速列車が停まらない
  • 駅から徒歩10分以上
  • 築年数が経過している
  • 木造アパート
  • 1階の物件
  • 専有面積が狭い
  • バス・トイレが一緒になった3点ユニットバス
  • 室外洗濯機置き場の物件
  • 踏切や線路、幹線道路の沿道にある

こうした条件のなかから、それほどデメリットに感じられないものを見つけておくと、物件を探すときには有利になります。

 

たとえば、「自家用車を持っているので駅からの距離は気にしない」「内装がリフォームされていれば築年数は気にしない」「荷物が少ないので広さにはこだわらない」といった条件設定ができれば、家賃を抑えつつ快適な物件を見つけやすくなります。

一人暮らし

 

  • 食費の節約は無理なく自炊を続けられるコツを取り入れるのが近道
  • 完璧に自炊をこなそうとするのではなく、作り置きや簡単な副菜も取り入れる
  • 水道光熱費は無意識に節約を続けられる仕組みをつくることが大切
  • 保険や定額制サービス、携帯プランなどを見直して余計な出費を抑えよう
  • 家賃の安い物件を探すコツを押さえておくと部屋探しの際には便利

 

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