アパートやマンションの部屋を借りて一人暮らしをする場合、毎月の家賃に加え、生活費や交際費など出費が膨らみがちです。しかし、将来のことを考えると、少しでも貯金をしたいと考える人も多いのではないでしょうか。
今回は、一人暮らしでの毎月の貯金額の目安や、効率的にお金をためていくためのポイントについて紹介します。
一人暮らしにぴったりな物件
一人暮らしの平均貯蓄額はどれくらい?

一人暮らしで貯金をする場合は、生活費を圧迫しない程度の金額に設定するのがポイントです。貯金額を決める前に、まずは貯蓄額の平均について見ていきましょう。
金融広報中央委員会による2020年の調査結果(※)によると、一人暮らしの金融資産保有額の平均値は653万円、中央値は50万円という結果になりました。
中央値とは、数字を単純に並べた結果、真ん中に位置する値のことです。平均値は資産保有額が多い世帯に影響を受けるため、中央値を参考にすると分かりやすいでしょう。
この金額には貯金のほかに株式などの金融資産も含まれていますが、年代別の平均は以下となります。
年代 | 平均値 | 中央値 |
|---|---|---|
20代 | 113万円 | 8万 |
30代 | 327万円 | 70万円 |
40代 | 666万円 | 40万円 |
50代 | 924万円 | 30万円 |
60代 | 1,305万円 | 300万円 |
※金融資産を保有していない世帯も含まれています
この数字はあくまで目安ですが、たとえば30代で一人暮らしをしていると仮定した場合、中央値である70万円を目安に毎月の貯金額を考えるといいかもしれません。
※ 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2020年)」
一人暮らしの場合、毎月の貯金額はいくらに設定したらいい?

一人暮らしの貯金額は、月収から逆算して無理のない金額に設定するのがおすすめです。早くお金をためたいという気持ちよりも、いかに継続して貯金できるかがポイントになります。
先ほどの調査結果では、収入の10%を貯蓄に回す世帯が多いという結果が示されています。
収入の10%というと、たとえば手取り20万円で一人暮らしをしている場合は毎月2万円、手取り15万円であれば毎月1.5万円となります。月ごとに家計を見ながら調整するといいでしょう。
一人暮らしにぴったりな物件一人暮らしの家賃の目安は?

一人暮らしで貯金をするには、家賃の金額が適正かどうかがポイントになります。一般的に賃貸物件に住む場合の家賃の目安は、年収の25%以内、手取りの場合は3分の1以内にすれば、無理なく支払えるといわれています。
たとえば、年収300万円であれば25%の75万円、1ヶ月当たり6.25万円。また、手取りが21万円であれば、7万円までが家賃目安と算出できます。
適正な家賃は、住む人のライフスタイルによっても異なります。家賃を抑えられない場合は生活費を節約し、趣味にお金を使いたい場合は家賃を手取りの25%以下に設定するなど、自身の生活をイメージしながら収支全体のバランスを意識しましょう。
一人暮らしで効率的に貯金する方法

一人暮らしで継続的に貯金をするためには、まずは一度、家計の見直しをしてみるのがおすすめです。
家賃以外にも光熱費や通信費、食費、交際費、医療費など、毎月固定費として発生する支出があり、洋服代や生活用品など、毎月ではなくても季節ごとにかかる支出もあります。
自分が何にどれくらい使っていて、どの項目なら費用を節約できるのかを検討することが、貯金を続けるうえでのポイントになります。
携帯電話は格安SIMにして、急な出費があった場合はその分、別の出費を減らして調整できるようにするのもいいでしょう。
現金ではなくポイントがたまり、使用用途が確認しやすいクレジットカードを活用し、資金に余裕があれば少額から無理のない範囲で投資を始めてみるのもおすすめです。
物件選びで節約も可能
築年数が古い物件や駅から離れている物件などは、家賃が安い傾向にあります。冷暖房効率のよい間取りや、省エネタイプのエアコンが設置されている物件も、光熱費を安く抑えられます。
なかにはインターネットやケーブルテレビの費用が家賃に含まれているケースもあるので、物件選びの際にチェックしてみましょう。
一人暮らしにぴったりな物件一人暮らしで貯金できない人の特徴と対策

今まで貯金をしたことがないという人は、貯金額をいくらに設定したらいいのか、適正金額の判断が難しいかもしれません。いざ貯金をしようと思っても、高額な金額を設定してしまっては家計を圧迫し、貯金を継続できません。
貯金額を設定する際は、継続することを目標にし、無理のない金額からスタートしましょう。最初は数千円からでも、積み上げていくことが大切です。
また、最終的にためたい金額を決めずに貯金をスタートしてしまう人も、モチベーションが保てず、続かない可能性があります。
まずは目標金額を決めて、年間ベースでいくら達成したいか試算して始めてみましょう。貯金が苦手な人は、普段から家計簿などでお金を管理するクセをつけておくのもおすすめです。
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