マイホームを購入する際には、申込金や手数料といった物件価格以外の費用が発生します。
そのなかでも、手付金は売買契約の段階で支払う必要があり、原則として現金での支払いが求められる点に注意しておかなければなりません。
今回は手付金の役割や仕組み、相場、用意できない場合の対処法について詳しく解説します。
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住宅購入における手付金とは?

まずは、住宅購入における手付金の仕組みと役割について見ていきましょう。
手付金の仕組み
手付金とは、売買契約の信頼性を担保する目的で支払うお金のことです。
大きなお金が動く不動産取引においては、万が一契約違反や一方的な解約が行われた場合、売主と買主の双方に大きな損害が発生してしまうことがあります。
そのため、手付金として買い手が一定割合の現金を支払うことにより、双方が違約した場合のペナルティを負う形で、契約に信頼性を持たせるのです。
こうした理由から、手付金は新築・中古を問わず、売買契約時に支払うものとされています。
手付金の役割
不動産売買における手付は「解約手付」であると理解されており、大きく分けて2つの役割を持っています。
1.予防措置
まずは、簡単に解約・違約ができないようにするための「予防措置」という側面です。
解約手付を交わした場合、もし買い手のほうからキャンセルをすると、支払った手付金を没収されてしまいます。
反対に、売主のほうからキャンセルした場合には、買主に対して手付金の倍額を支払わなければなりません。
つまり、解約や違約によって、双方にデメリットが生じるということです。そのため、契約の内容にある種の強制力が生まれ、より信頼性が高まるのです。
2.救済措置
もうひとつの役割は、手付金を手放せば、契約をキャンセルできるという「救済措置」としての側面にあります。
万が一、買い手が契約後に心変わりしてしまったとしても、解約手付を交わしていれば、手付金をあきらめることで問題なく契約を解除できるのです。
そのため、前述のとおり、基本的に手付金なしで不動産売買契約が完了することはありません。
手付金と頭金、申込金の違い

手付金とよく似たものに、「頭金」や「申込金」などがあります。どれも住宅を購入する前に発生するお金ではあるものの、それぞれ役割や金額には違いがあるのです。
それぞれの言葉の正しい意味と仕組みを理解しておきましょう。
頭金とは
頭金は、住宅購入価格の一部に充てるお金のことであり、必須となるコストではありません。頭金には、住宅ローンの融資率を下げて、総支払額を抑えるといった役割があります。
頭金として支払った部分については、当然ながら利息がかからないため、その分だけトータルコストを縮小できるのです。
また、固定金利型の住宅ローンである「フラット35」のように、一定割合以上の頭金を用意することで、より低金利で利用できる住宅ローンもあります。
こうした理由から、多くの場合で住宅購入価格の1~2割程度の頭金を用意しておくのが一般的です。
ただ、繰り返しにはなりますが、必ず払わなければならないコストではないため、フルローンを組むケースも少なくはありません。
申込金とは

申込金(申込証拠金)とは、購入を申し込む際に支払うお金のことです。
住宅を購入する際には、先に購入申し込みを済ませておき、そこからいくつかの手続きを踏んだうえで売買契約へと進みます。
そのため、申込金は、購入手続きにおいて最初に支払うお金と考えて問題ありません。ただ、あくまで申し込みの意思を示すためのお金であり、キャンセルをした場合には返金されます。
また、金額としても2~10万円程度であり、不動産会社によっては申込金をとらないところもあります。
つまり、手付金とは「必須ではない」「キャンセル時には返金される」という2点が大きく異なるポイントといえるのです。
契約金とは
マイホームの購入時においては、前述の「手付金」と「申込金」が契約金としての役割を持っています。
ただ、売買契約を結ぶ多くの場合に必要なのは手付金であるため、場合によっては手付金のみを指すこともあります。
なお、申込金は最終的に手付金の一部に組み込まれ、手付金はそのまま住宅購入費用に充てられるのが一般的です。そのため、「別途でお金がかかる」わけではない点を理解しておきましょう。
住まいの窓口に資金計画を相談する はじめての家づくり講座手付金の相場と金額の決まり方

先述したとおり、手付金は契約の信頼性を担保する重要な役割を持っています。金額が極端に少なければ、本来の役目を果たすことができないため、それなりの額になるのが一般的です。
ここでは、手付金の相場について詳しく見ていきましょう。
手付金の相場は購入価格の5~10%程度
手付金の上限は、法律によって「購入価格の20%」以内と決められているものの、通常は購入価格の5~10%程度が目安となります。
たとえば、2,000万円の中古マンションで手付金の割合が5%であるなら、相手に渡す金額としては100万円となります。
一方、下限については特に決まりが設けられていないため、売主との合意があれば、自由に設定可能です。
ただし、あまりにも少額である場合は手付金本来の役割を果たせないため、契約を断られるリスクもあります。
手付金に関するルールと注意点
手付金は売買契約日に支払うのが原則であり、住宅ローンの融資が下りる前に発生する点に注意が必要です。つまり、基本的には現金で用意しておかなければならないということです。
なお、手付金は原則として返金されないものの、ローン特約の適用などで返金される場合もあります。
というのも、住宅ローンの本審査が行われるのは、売買契約後のこととなります。そのため、場合によっては手付金を支払ったにもかかわらず、審査に落ちてしまうといったケースもあり得るのです。ローン特約は、こうしたケースに備えるための仕組みです。
手付金を支払えない場合の対処法

手付金は現金払いが原則であり、金額もそれなりに大きくなるため、場合によって事前に用意するのが難しいといったケースもあるでしょう。ここでは、手付金を支払えない場合の対処法を紹介します。
手付金の減額交渉を行う
前述のとおり、手付金は下限が決められているわけではないため、減額交渉によって負担を軽くしてもらえる可能性があります。
たとえば、3,000万円の売買契約を結ぶ場合、通常なら150~300万円の手付金が必要となります。
しかし、100万円程度に減額してほしいといった交渉であれば、認めてもらえることもあるのです。そのため、まずは率直に用意できる金額を伝えてみるといいでしょう。
家族から借りる
親が協力してくれるのであれば、一時的に手付金を借りるのもひとつの方法です。
ただ、お金を借りる場合は、親子間であってもきちんと借用書をつくり、返済計画を明確にしておく必要があります。
なぜなら、やりとりする金額が110万円以上になった場合、きちんと借り入れであることを証明できなければ「贈与」とみなされてしまう恐れがあるためです。
贈与されたお金には贈与税がかかってしまうため、借入金額と返済期間、利息などを記載した借用書を用意しておきましょう。
社内融資を利用する
また、社内融資を取り扱っている会社であれば、勤務先から借り入れるのもひとつの方法です。
社内融資で借りた分は、住宅ローン審査上では自己資金として扱ってもらえることもあるため、不利に働く心配がない点は大きなメリットです。
カードローンなどでの借り入れには注意
手付金を用意するうえでは、カードローンなどでまかなう方法もあります。しかし、新たな借り入れが増えると、住宅ローン審査で不利に働いてしまう点には注意が必要です。
場合によっては、事前審査では問題がなかったのにもかかわらず、本審査で落ちてしまうといったケースもあります。
さらに、この場合はローン特約の対象外となってしまう可能性もあるため、安易にほかからの借り入れを検討するのは避けるべきだといえます。
住まいの窓口に資金計画を相談する
不動産会社としっかりコミュニケーションを取ってみよう

手付金の取扱いについては、売主とのやりとりで決まるため、仲介を依頼する不動産会社選びが何よりも大切なポイントとなります。納得のいくマイホーム探しを行うためにも、不動産会社の選定にしっかりと力を注ぎましょう。
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まとめ
- 手付金は売買契約時に支払うお金であり、契約内容の信頼性を担保する役割がある
- 買主からキャンセルした場合は手付金が返金されず、売主からキャンセルした場合は手付金の倍額が支払われる
- 頭金、申込金とは役割や性質が異なるため、仕組みを正しく理解しておく
- 手付金は原則として現金で用意しなければならない
- たとえフルローンを組む場合であっても、手付金の分は自己資金が必要となる
更新日: / 公開日:2021.10.04










