住宅ローンの無理のない組み方
住宅ローンは、年収に対する年間返済額の割合である返済負担率を考慮することが重要です。無理のない返済負担率の目安は25%以内で、固定資産税や修繕費などの費用も念頭に置くことで、余裕のある返済計画を立てられます。
詳しくは、「住宅ローンは余裕を持って組むことが大事」をご覧ください。
年収に合わせた借入額の目安
シミュレーターを使うことで、年収や金利、返済期間から借入限度額を手軽に把握できます。また、毎月の生活費や貯蓄などとのバランスも考慮し、実際の暮らしに合わせた具体的な購入予算を算出することが大切です。
詳しくは、「返済だけでなく、生活費のことも考えておこう! 年収650万円の返済シミュレーション」をご覧ください。
購入可能な物件の具体例
年収650万円の借入額で購入できる物件は、エリアによって大きく異なります。東京23区内では単身世帯向けの物件が多い一方、地方都市ではファミリー世帯向けの物件も多く、選択肢の幅が広がります。
詳しくは、「年収650万円なら都市部でマイホームを手に入れられる? 物件の具体例を紹介」をご覧ください。

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住宅ローンの借入額を考えるときは、金融機関から「借りられる金額」だけでなく、購入後も無理なく「返し続けられる金額」を見極めることが重要です。年収650万円の場合、返済負担率や返済期間、金利によって借入額の目安は大きく変わります。

 

この記事では、2026年7月時点のフラット35の金利と最新の利用者調査を基に、借入額の目安、毎月返済額、購入できる住宅の価格帯を解説します。

住宅ローンは余裕を持って組むことが大事

住宅ローンは長期間にわたって返済するため、現在の収入だけを基準に限度額いっぱいまで借りると、将来の家計が苦しくなる可能性があります。住宅購入後には、固定資産税、火災・地震保険料、修繕費、マンションの管理費・修繕積立金なども継続して発生します。

 

教育費や老後資金、病気・休職などへの備えを残し、余裕を持った資金計画を立てましょう。

借入額を決める際は、「いくらまで借りられるか」ではなく、「毎月いくらなら生活水準と貯蓄を維持しながら返済できるか」から逆算することが大切です。共働き世帯の場合も、育児休業や転職などで一時的に収入が減る可能性を考慮します。

 

ボーナス返済を前提にし過ぎず、毎月の給与だけでも返せる水準に抑えると、家計の変化に対応しやすくなるでしょう。

返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合です。住宅金融支援機構の「2025年度 フラット35利用者調査」では、利用者全体の平均総返済負担率は22.8%でした。物件種別の平均総返済負担率は19.7~26.4%で、利用者全体の平均は22.8%です。無理のない返済額を考える際の参考値として確認しておきましょう。

監修者より

フラット35利用者の平均総返済負担率は参考になりますが、平均値がそのまま自分に適した返済比率になるわけではありません。車のローンや教育費、将来の収入減少なども考慮し、毎月の生活に無理がなく、生活予備費も確保できる水準から借入額を逆算することが大切です。

住宅の種類

平均総返済負担率

土地付注文住宅

26.4%

建売住宅

23.9%

注文住宅

23.0%

新築マンション

21.5%

中古戸建て

20.5%

中古マンション

19.7%

全体

22.8%

※出典:住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査

 

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借入限度額を試算する

年収650万円で返済負担率を20%とすると、年間返済額は130万円、毎月返済額は約10万8,000円です。返済負担率25%では、年間162万5,000円、毎月約13万5,000円となります。

 

ここでは、元利均等返済、ボーナス返済なし、融資率9割以下を共通条件とし、2026年7月のフラット35の最頻金利を用いて試算します。返済期間20年は年2.82%、30年・35年は年3.14%です。

 

返済負担率

毎月返済額

20年

(年2.82%)

30年

(年3.14%)

35年

(年3.14%)

20%

約10.8万円

約1,985万円

約2,524万円

約2,759万円

25%

約13.5万円

約2,482万円

約3,155万円

約3,448万円

※元利均等返済による概算。実際の融資額・返済額は金融機関の審査、手数料、団体信用生命保険、適用される金利引下げ制度などにより異なります。

 

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年収650万円の返済シミュレーション

返済負担率25%、返済期間35年、毎月返済額約13万5,000円で比較すると、金利年1.50%では借入額の目安が約4,423万円ですが、年3.14%では約3,448万円です。金利差によって約975万円の差が生じます。

 

過去の低金利時の試算をそのまま使うと、現在の返済額を過小評価するおそれがあるため、物件を探す時点の金利で再計算する必要があります。

金利

返済期間

毎月返済額

借入額の目安

年1.50%

35年

約13.5万円

約4,423万円

年2.00%

35年

約13.5万円

約4,088万円

年3.14%

35年

約13.5万円

約3,448万円

※年収650万円、返済負担率25%、元利均等返済、ボーナス返済なしの概算。また、年1.50%と年2.00%は、金利差による借入額への影響を比較するための参考金利です。

フラット35では、年収400万円以上の総返済負担率の基準は35%以下です。ただし、これは審査基準であり、家計にとって無理のない水準を示すものではありません。

 

また、総返済負担率には住宅ローンだけでなく、自動車ローン、教育ローン、カードローン、クレジットカードの分割払い・リボ払いなども含まれます。既存の借入れがある場合は、その年間返済額を差し引いて住宅ローンの返済余力を考えましょう。

マイホームイメージ

住宅購入予算を検討する際は、住宅ローンだけでなく、毎月の生活費や貯蓄とのバランスも確認する必要があります。年齢、家族構成、収入、住宅ローン以外の借入額、自己資金などを入力できるシミュレーションを利用すると、購入後の家計を具体的にイメージしやすくなります。

LIFULL HOME’Sの「おうち予算シミュレーション」では、家族構成や収入、自己資金などを入力することで、住宅購入の目安予算を確認できます。返済負担率や生活費の配分も表示されるため、結果を見ながら教育費、車両費、保険料、貯蓄額などを実情に合わせて調整するとよいでしょう。

 

家計から住宅購入予算を試算する

「年収650万円」「40歳」「夫婦と子ども1人」「自己資金・その他の借入れなし」の条件で、住宅購入の目安予算は3,300万~4,200万円、毎月返済額は11万円、返済期間は35年という結果が示されています。住宅関連費約5万円、生活費約24万円も見込まれているため、返済額だけでなく住居費全体を確認することが重要です。

 

なお、家族の年齢や教育方針、車の保有状況、貯蓄目標によって適正予算は変わります。

 

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住宅ローン

年収650万円で無理のない借入額を約2,800万~3,450万円と考える場合、購入予算は「借入額+購入に充てる自己資金」で決まります。ただし、登記費用、ローン手数料、保険料、引越し費用なども必要です。

 

自己資金の全額を頭金にせず、諸費用と生活予備費を別に残しておきましょう。住宅金融支援機構の最新調査では、全国平均の所要資金は新築マンション5,882万円、建売住宅4,215万円、中古マンション3,602万円、中古戸建2,783万円でした。

 

年収650万円の単独収入で返済負担率25%以内に抑える場合、全国平均と比べると中古戸建が予算に収まりやすく、中古マンションは頭金やエリアの調整が必要になりやすい水準です。新築住宅は、自己資金を増やす、郊外へ広げる、面積や駅距離を調整するなどの検討が必要です。

 

物件種別

全国

首都圏

その他の地域

新築マンション

5,882万円

6,722万円

4,777万円

中古マンション

3,602万円

4,090万円

2,887万円

建売住宅

4,215万円

4,835万円

3,395万円

中古戸建て

2,783万円

3,460万円

2,295万円

出典:住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」。数値は平均所要資金・購入価額を万円単位で四捨五入。

東京23区では土地価格やマンション価格が高いため、3,000万円台の予算では、築年数が経過した中古マンション、コンパクトな住戸、駅から距離のある物件などが中心になりやすいでしょう。一戸建てでは、借地権、再建築の可否、接道条件などを必ず確認する必要があります。

 

首都圏郊外まで範囲を広げると、中古戸建や建売住宅の選択肢が増えますが、通勤時間や車の維持費も含めて比較することが大切です。地方主要都市では同じ予算で広さを確保しやすい一方、中心部の新築マンションは高額なケースもあります。エリア名だけで判断せず、物件価格と毎月の総住居費を確認しましょう。

中古住宅を検討するときは、価格だけでなく、築年数、耐震性、修繕履歴、リフォーム費用を確認します。マンションでは管理費と修繕積立金、長期修繕計画、滞納状況も重要です。

 

一戸建てでは所有権・借地権、再建築可否、境界、接道、建物状況調査の結果などを確認し、購入後に必要となる費用まで含めて比較してください。

監修者より

中古戸建ては、現在建物が建っているからといって、将来も同じように建て替えられるとは限りません。接している道路が建築基準法上の道路か、必要な接道条件を満たしているかを確認し、判断が難しい場合は購入前に自治体の建築担当部署へ確認しましょう。

窓口で相談する

住宅ローンは長期返済になることが多く、初めての住宅購入では、物件選びと資金計画を同時に判断する難しさがあります。自分たちだけで決めるのが不安な場合は、金融機関、ファイナンシャルプランナー、住宅相談窓口など、複数の第三者に相談する方法があります。

 

LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、ハウジングアドバイザーに住宅購入や資金計画を相談できます。相談先を利用する場合も、提案された借入額をそのまま採用するのではなく、家計の将来見通しや希望条件と照らし合わせて判断しましょう。

 

中立的な意見を取り入れることで、見落としを減らし、自分に合った住まいを選びやすくなります。

 

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住まいの窓口に資金計画を相談する

最後に、年収650万円で住宅ローンを検討する際によくある疑問を確認します。

Q1:年収650万円で無理なく返せる住宅ローンはいくらですか?

A:返済負担率20~25%を目安にすると、毎月返済額は約10万8,000~13万5,000円です。2026年7月の年3.14%、35年返済では、借入額は概算約2,760万~3,450万円となります。

Q2:年収650万円で5,000万円の住宅ローンを組むのは可能ですか?

A:年3.14%・35年返済では毎月約19万6,000円、返済負担率は約36%となります。フラット35では年収400万円以上の総返済負担率は35%以下が基準のため、この条件では基準を超えます。民間金融機関では審査基準が異なる場合がありますが、単独年収650万円では家計負担も大きいため、借入額や自己資金を含めて慎重に検討しましょう。

Q3:年収650万円の場合、毎月の返済額はいくらが目安ですか?

A:返済負担率20%なら約10万8,000円、25%なら約13万5,000円です。固定資産税や修繕費、管理費などを加えた総住居費で無理がないか確認してください。

Q4:頭金なしでも住宅ローンを組めますか?

A:頭金なしで申し込める商品はあります。ただし、融資率によって金利が変わる場合があり、諸費用や購入後の予備資金も必要です。現金を使い切る計画は避けましょう。

Q5:自動車ローンやカードローンがあると借入可能額は下がりますか?

A:下がる可能性があります。自動車ローン、教育ローン、カードローン、分割払い、リボ払いなどの年間返済額も総返済負担率に含まれるためです。

Q6:40歳から35年の住宅ローンを組めますか?

A:フラット35では借入期間の上限が「80歳-申込時年齢」と35年の短い方で決まるため、40歳であれば原則として35年返済を選べます。実際の条件は金融機関ごとに確認してください。

Q7:世帯年収650万円の場合、収入合算やペアローンは利用できますか?

A:要件を満たせば利用できます。収入合算は一つの契約で収入を合わせ、ペアローンは二人がそれぞれ契約します。諸費用、団信、持分、片方の収入減少時の負担などを比較しましょう。

Q8:変動金利と固定金利はどちらが向いていますか?

A:返済額の上昇に対応できる余裕があり、金利動向を定期的に確認できる場合は変動金利が候補になります。将来の返済額を確定させたい場合は固定金利が向いています。金利の低さだけでなく、家計の耐久力で選ぶことが大切です。

更新日: / 公開日:2022.11.25