不労所得を得ることができるアパート経営ですが、初期費用がいくらあればできるのか、気になる方も多くいらっしゃいます。
ここではアパート経営をこれから始めようと思っている方に向けて、必要な費用について解説していきます。
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アパート経営にかかる初期費用
アパート経営を始める場合、初期費用(自己資金)が必要になります。初期費用の説明をする前に事前知識として、頭金と初期費用は別物であることを理解しておきましょう。
まず、頭金とは物件価格に対して何割かを支払う費用のことを指します。5,000万円の物件で頭金1割の場合では500万円が頭金になり、これに諸費用を合わせたものが初期費用になります。

アパートの建築費
建築費にはアパート本体の工事費のほか、アパートに住むために必要な設備工事費用(付帯工事費用)がかかります。本体工事費には基幹部分から内装・外装、トイレ、バス、キッチンなど建物に最低限必要な設備の工事費用が含まれます。
付帯工事費には水道引き込み工事やガス工事、電気工事、空調工事などが含まれており、ハウスメーカーや工務店などによって工事内容が異なりますので、付帯工事にどの工事まで入っているか、契約書の内容をよく確認しましょう。
建築費には、アパートローンと呼ばれる事業用ローンを活用することがほとんどです。建物価格の金額や融資を受ける人の属性、銀行によって変わりますが、頭金0円のフルローンで融資を受けられる場合と銀行から頭金や諸費用を現金で求められる場合があります。
なお、頭金を入れることでフルローンの場合より融資が通りやすかったり、金利の交渉がしやすくなりますので、資金計画に合わせて検討してみましょう。
土地の購入費
土地を持っていない場合は土地を購入する必要があり、こちらは現金一括で購入する場合と、建物と同様に融資を活用する場合がありますので、どちらがよいか検討してみましょう。
フルローンでの融資が可能であれば、頭金はかかりませんが、頭金を求められた場合にはその分も初期費用として必要になってきます。
土地購入には「つなぎ融資」を利用し、建物が完成して住宅ローンが実行された後で、まとめて返済することが一般的ですが、家賃収入が入ってくるまでは土地購入分のローンを手元資金から返済していくケースもあり、その場合は返済に必要な分も初期費用としてみておくことが必要です。
諸費用
諸費用とは土地と建物以外にかかる費用であり、物件購入に関わる手続き費用や税金、保険などがあります。主な諸費用は以下のものになります。
ローン手数料
銀行により異なりますが、定額のところが多く、基本的に交渉が利かない料金です。そのほかに保証料がかかるケースもあり、その場合は借入額の1~3%程度となります。
土地仲介手数料
最大で土地代金の3%+6万円が仲介手数料としてかかります。交渉次第で減額してくれる可能性もあります。
登記費用
登記手続きに関連してかかる費用です。
費用の内容 | 算出方法 |
|---|---|
土地の所有権移転登記費用 | 土地価格の2% (2021年3月31日までは1.5%) |
建物の所有権保存登記費用 | 建物価格の0.4% |
司法書士報酬 | 司法書士事務所による |
印紙税
不動産のような高額商品を購入する際の契約書には収入印紙を貼る必要があり、収入印紙の代金が印紙税です。印紙税は売買金額によって以下のように税額が変化します。
売買金額 | 印紙税額(2020年3月31日まで) |
|---|---|
100万円超~500万円 | 1,000円 |
500万円超~1,000万円 | 5,000円 |
1,000万円超~5,000円万円 | 1万円 |
5,000万円超~1億円 | 3万円 |
1億円超~5億円 | 6万円 |
金額が大きくなるにつれて印紙代も高くなりますので、覚えておきましょう。
火災保険料・地震保険料
多くの場合、火災保険への加入は銀行融資を受けるうえで必須事項になっています。また、地震保険についても日本は災害が多い国ですので、不安な場合は火災保険と一緒に入っておきましょう。
火災保険の加入期間は最長10年、地震保険は最長5年となります。木造で延床40坪程度の2階建てアパートなら火災・地震保険ともに最長で入って約50万円はかかります。
不動産取得税
土地や建物などの不動産を取得した際にかかる税金であり、購入してから半年~1年半ほど後に納付通知書が届きますので、チェックしておきましょう。
宅地の税率は2021(令和3)年3月31日までが課税標準額×1/2×3%、投資用の建物は4%です。それぞれの固定資産税評価額が課税対象となります。
管理委託費用
物件を自主管理する場合を除いて、管理を専門的に請け負っている会社にお願いすると管理委託費用がかかります。
管理業務には、物件の定期的な清掃や家賃回収、入居者からの対応など請け負う範囲は多岐にわたり、費用は家賃収入の3%から6%程度になることが多いでしょう。
また、管理会社が物件を丸ごと借り上げて家賃保証をするサブリースを行うこともあります。
この場合は家賃収入の85%から70%ほどの家賃保証になることが多く、15%から30%ほどは管理費用としてかかる形になります。
サブリースについては契約内容が企業によって異なりますので、契約書にすべて目を通して契約しましょう。
アパート経営を始めるのに必要な自己資金はいくら?
ここまで初期費用の内容について解説してきましたが、実際にアパート経営を始めるのにいくら自己資金が必要になるのでしょうか?
一般的に、物件価格に対する頭金と諸経費は最初に現金で用意する必要があります。
場合によってさまざまですが、諸費用が5~8%と計算すると、自己資金についてはフルローンの場合で物件価格の5~8%、頭金を入れる場合で10%~30%ほどが目安になってきます。
物件価格が5,000万円だとすれば、フルローンで250~400万円、頭金を入れる場合で500~1,500万円ほどとなります。

頭金・諸費用込みで組めるローンがある! ただし注意が必要
物件価格に対してすべてを融資でまかなうフルローンのほかに、諸経費までローンでまかなうオーバーローンと呼ばれるものがあります。
オーバーローンとは1つの銀行で物件価格以上の諸経費の部分までカバーできるほどの融資を受けることができる半面、注意点もいくつかあります。
注意点1:金利が高くなりがち
オーバーローンは多くの場合で金利が高くなります。特に投資実績がない投資家についてはリスクヘッジのために金利を高く設定することが多いので、自己資金と相談しながら慎重に選択してください。
注意点2:返済が厳しくなる
せっかく物件を購入できても返済が厳しくて回らないとなっては投資している意味がありません。そのため、月々の返済と家賃から返済額を引いたときのキャッシュフローを計算するようにしましょう。
ここまでオーバーローンの話をしてきましたが、オーバーローン以外にも諸経費をローンでまかなうための手法として諸費用(諸経費)ローンというものがあります。
ただ、住宅ローンと同じように審査があるうえ、住宅ローンよりも金利が高く、ローン手数料なども必要です。手間や費用が増えてしまうことには注意しておきましょう。
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アパート経営は長期的にみた資金計画が大切

アパート経営にかかるのは物件の維持費だけでなく、修繕費のような突発的な支出があります。また、アパートを建築してすぐに入居者が決まるというわけでもありません。
入居が安定するまでは当然ローン返済などの経費は自己資金から捻出する必要がありますので、長期スパンで考えることが重要になります。
まとめ
今回はアパート経営を始めるにあたっての初期費用、自己資金について解説しました。
アパート経営は資金計画が狂うと続けていくことが難しくなってしまいます。焦ることなく、じっくり準備してから行動していきましょう。
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更新日: / 公開日:2020.11.06










