住宅の購入においては、きちんと資金面での計画を立てて、なるべく住宅ローンの負担を少なくすることが大きなポイントとなります。そのためには、頭金に関する理解を深めておくことがとても重要です。今回は頭金の平均的な相場や、頭金なしで住宅を購入する方法について、詳しく解説していきます。
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住宅購入に必要な頭金の金額

住宅ローンの返済負担を抑えて家を購入するためには、頭金を用意しておくことが重要です。しかし、どのくらいの頭金が必要となるのか、具体的な金額や割合については詳しく知らないという人も少なくありません。
ここでは、頭金が平均でどのくらい用意されているのか、データをもとに見ていきましょう。
頭金の平均支払額はどのくらい?
住宅金融支援機構が公表している2019年度の「フラット35利用者調査」では、住宅の区分ごとに頭金の平均額が示されています。それによれば、購入金額に対する自己資金の割合は、以下の表のとおりです。
| 頭金の金額(万円) | 購入金額に対する頭金の割合 |
|---|---|---|
注文住宅 | 621.9 | 18% |
土地付き注文住宅 | 443.2 | 10.4% |
建売住宅 | 282.4 | 8.1% |
中古一戸建て住宅 | 209 | 8.1% |
マンション | 736.2 | 16.3% |
中古マンション | 352.1 | 11.3% |
この結果から考えると、住宅価格に対する頭金の支払比率は、平均で10~20%程度だといえます。
頭金の平均額が10~20%程度に偏る理由
頭金を多く支払ったほうが、月々の支払額を軽減できたり、返済期間を短くできたりするといったメリットがあります。住宅ローンの負担を減らすため、可能な範囲で頭金を用意しておくケースが多いとされているのです。
一方で、購入後は手元にある程度のお金を残しておく必要もあります。入居後の生活費や新生活に必要なコストを考えれば、手持ち金のすべてを頭金に充てることは大きなリスクがあるといえるのです。
そのため、ある程度の目安をもとに頭金を設定する必要性があります。その際に、ひとつの判断基準となるのが住宅ローンの金利です。
たとえば、フラット35では、住宅購入資金に対する融資の割合が9割を超えるか超えないかで金利に違いが生まれます。融資金額を9割以下に抑えることができれば、より低い金利でローンを利用することができるのです。
そのため、少なくとも1割程度は頭金で支払われるケースが多いといえます。
住まいの窓口に資金計画を相談する 家計から住宅購入予算を試算する頭金なしで住宅購入することは可能

住宅の購入において、頭金は重要な役割を持っているものの、必ずしも用意しなければ家を買えないというわけではありません。ここでは、頭金なしで住宅を購入する際のポイントについて解説していきます。
頭金なしでも家は買える
多くの住宅ローンは、家の購入価格の100%まで借りることができます。中古住宅などの場合は難しいケースもあるものの、条件を満たせば、購入金額のすべてを住宅ローンで支払うことによって購入が可能な場合があるのです。
頭金なしで住宅を購入するうえでの注意点
とはいえ、住宅を購入するまでにはさまざまな費用が発生するため、まったく現金が必要ないというわけではありません。
たとえば売買契約を結ぶときには、手付金を住宅価格の5~10%程度現金で支払います(手付金は後に頭金になりますが、一旦用意が必要となります)。手付金は契約の信頼性を高めるために売主へ売買契約に際して支払うお金です。契約成立後は購入金額の一部に充てられるのが一般的であるものの、ある程度の現金は必要です。
ほかにも、仲介手数料や登記費用、住宅ローンの保証料などの「諸費用」が現金で必要となることがあります。
住宅購入にかかる諸費用の目安 注文住宅…物件価格の3〜6%前後 新築一戸建て(建売住宅)…物件価格の6〜9%前後 中古一戸建て…物件価格の6〜9%前後 新築マンション…物件価格の3〜6%前後 中古マンション…物件価格の6〜9%前後 |
住宅諸費用ローンを利用するのもひとつの方法
住宅の購入において必要になるとお伝えした諸費用ですが、ローンで用意する方法もあります。それが、諸費用ローンです。
諸費用ローンは、住宅ローンと合わせて利用することが可能であるため、諸費用が用意できない場合の選択肢のひとつといえます。ただ、別途で手数料や金利を支払う必要があるため、最終的な総支払金額は膨らんでしまいます。
そのため、利用については慎重に検討することが重要です。
住まいの窓口に資金計画を相談する 住宅ローンについて調べる
頭金をためる必要があるのかどうか

住宅の購入にあたり、すでに十分な手持ち資金がある場合には、頭金をしっかり支払ってもいいでしょう。しかし、これから頭金をためようとする場合には、頭金なしで購入するケースと比較検討することが大切です。
ここでは、その理由について詳しく見ていきましょう。
早く住宅を購入することのメリット
頭金をためてから購入を考えるべきかどうかは、状況の変化によって大きく異なります。なぜなら、頭金がたまってから住宅購入をすると、金利の変動などの問題で最終的に費用が高くなる場合もあるためです。
また、家賃を支払いながら頭金をためていくよりも、住宅ローンの繰り上げ返済を利用するほうが支払う費用が少なくて済むケースもあります。頭金に充てるはずだったお金で、毎月繰り上げ返済を行っていけば、ローンの支払金額を圧縮することも可能なのです。
そのため、頭金の金額や貯金に必要な期間については、住宅ローンの返済を見通したうえで考えることが大切となります。
住まいの窓口に資金計画を相談する 住宅ローンについて調べる頭金を贈与または貸与を受けることで捻出する

頭金を用意する方法については、自分で貯蓄を続けていく以外にも、さまざまな方法があります。ここでは、自己資金以外で頭金を捻出する手段について見ていきましょう。
両親から資金援助をしてもらう
頭金を用意する方法のひとつに、両親に資金の援助をしてもらうといった手段があります。ただ、通常は親子間であっても、110万円を超える金額が贈与されると贈与税の課税対象となってしまうため注意が必要です。
住宅購入資金の場合は、住宅取得等資金の贈与の特例を利用できるため、仕組みを詳しく理解しておきましょう。これは、所得の上限や入居のタイミングなどの要件を満たすことで、最大で3,000万円までの金額が非課税となる制度です。
また、購入する住宅に関しても面積などの細かな条件があるため、利用する際には事前に確認しておくことが重要です。
親や知人から貸してもらう
頭金の準備については、両親などから貸与を受ける方法もあります。ただ、無用なトラブルを避けるためには、親子間であってもきちんと借用書をつくっておくことが重要です。
また、無利子であったり、いわゆる「出世払い」のような貸し借りであったりする場合には、貸与ではなく贈与とみなされてしまうこともあります。そうなれば、無利子である場合には利子相当分が、出世払いである場合には借入金そのものが贈与額として計算され、課税対象となるケースもあるのです。
そのため、必ず話し合いによって金利や返済期間をきちんと定め、借用書をつくっておきましょう。
両親との関係性が重要
マイホームの購入資金を援助してもらうのであれば、事前にきちんと返済計画を立て、納得してもらえるように準備しておくことが重要です。そのうえで、相手が親であれば、住宅の条件や家庭の状況についても細かな相談をしておきましょう。
たとえば、二世帯住宅を検討しているのであれば、親子リレーローンなどの利用を相談してみるのもひとつの方法です。また、親の老後を考えて、実家の近くに住むといった提案も安心してもらえるポイントとなるのです。
頭金の準備はしっかりと計画を立てて臨むことが大切
この記事のポイントをまとめます。
- 頭金は平均で購入金額の10~20%程度用意されている
- 頭金なしでも住宅を購入することは可能
- 頭金以外に諸費用がかかるため、ある程度の現金は必要
- 頭金をためるべきかどうかは、状況によって異なるため細かな判断が必要
- 両親から贈与や貸与を受けるときには税金に目を向けておく
更新日: / 公開日:2020.11.06










