2019年10月に消費税率が8%から10%へ引き上げられます。高額である住宅は、数%の増税であっても負担額が数十万単位で増えてしまう商品です。
たとえば、建物の価格が3,000万円の住宅を購入する場合、8%の税率なら240万円の税負担となりますが、10%なら300万円の負担となり、なんと60万円もの違いが出てしまうのです(住宅購入の際、消費税は土地にはかからず建物にのみかかります)。
多くの人にとって初めての経験である住宅の購入は、不慣れな経験ばかりで費用や時期の検討まで気が回りきらないことも多いでしょう。しかし、消費税増税を考えると、購入時期を計画的に考える必要があるのです。
この記事では、増税対象にならない物件の購入タイミングと、物件ごとのリミットの違いを紹介します。
物件を探す家計から住宅購入予算を試算する
注文住宅の請負契約は増税の6ヶ月前に!

注文住宅を購入するには段階があります。まず土地の売買契約をして、次に施工管理契約を結び、具体的な間取りなどを決定していきます。建物の仕様が決定したら、建築工事請負契約を結び施工が開始され、最終的に引き渡し、と長期にわたって進んでいくことが一般的です。加えて、契約時点では先読みできない工期の遅延もありえますから、これらのスケジュール次第で増税後の引き渡しとなると、購入者にとっては大きな不安となります。
そこで、住宅購入の際は「経過措置」として、引き渡し時点ではなく請負契約の時期に応じて税率が決定される仕組みがあります。

消費税増税の経過措置とは
それでは、上の図表をもとに具体的な購入スケジュールを見ていきましょう。
ポイントは、税率引上げの6ヶ月前(2019年3月31日)です。この日までに請負契約を結べば、増税後である10月以降の引き渡しとなっても、8%の消費税率が適用されます。また、2019年4月1日以降の請負契約であっても、増税前である9月末日までに引き渡しが完了すれば、同じく8%の消費税率が適用されます。その他のスケジュールである場合には、10%の消費税率となります。
これから住宅購入を検討するのであれば、2019年3月31日までに請負契約を済ませれば、増税分の負担を免れることができます。増税前は駆け込み需要が予想されますから、工期の遅延などを考慮した余裕のあるスケジュールを組むのが安心です。
新築マンションや建売住宅の場合はどうする?

新築分譲マンションや建売住宅などの売買契約においても、注文者が壁の色やドアの形状等について特別の注文を付すことができることとなっている場合などには、同様の経過措置が適用され、2019年3月31日までに契約を完了していれば、引き渡し日が2019年10月1日以降であっても、増税前の税率が適用されることになります。
新築マンションを購入する場合には、引き渡し時期が契約から2年近くたってしまうケースも珍しくありません。増税後の引き渡しになってしまうと10%の税率が適用されますので、増税6ヶ月前の契約完了にこだわってみてもいいでしょう。
このように、契約や引き渡しの状況によって経過措置が適用されるかどうかが変わってくるため、購入を検討している住宅の契約内容や引き渡しまでの期間などについて、事前にしっかりと確認しておきましょう。
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中古住宅の注意すべきポイントは?

最後に中古住宅についてもチェックしていきましょう。
マンションを含む中古住宅の場合、個人間の売買であれば消費税はかかりませんので、契約や引き渡しの時期を心配する必要はありません。ただし、個人間売買の場合でも、不動産会社などが仲介した場合や、物件の売主が不動産会社などであった場合には注意が必要です。
個人間売買において不動産会社などが仲介に入った場合は、仲介手数料に消費税がかかりますが、売買契約を2019年9月30日までに完了すれば8%となります。また、売主が不動産会社などであった場合は、引き渡しが2019年9月30日までに完了していれば8%となります。
家具・家電や引越し代金の消費税も忘れずに
これまで述べてきたのは、住宅そのものにかかる税金に関してですが、そのほかにも、家具・家電の購入費用や引越し代金などの出費があり、もちろんそれぞれに税金がかかります。住宅ほどではありませんが、いずれも高額商品ですから、負担も少なくありません。増税前にこれらの購入や契約も済ませておくなどして、出費を減らせるとより節約につながるでしょう。
住宅購入スケジュールによって、確保できるお金の額は変わってきます。住宅購入を検討しているなら、負担が厳しくなる前に良い物件が見つけられるよう、早めに計画を立てていくとよいでしょう。
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更新日: / 公開日:2018.11.30









