住宅ローンは長いものでは30年以上の期間を費やして返済していきます。契約当初は現在の収入をもとに、返済可能だと判断して借り入れをしますが、長い年月の中では、リストラにあってしまったり、一家の大黒柱が病気になるなど、不測の事態が起きるもの。そうした際に、相談すれば、救済策があることを覚えておくといいのではないでしょうか。これから住宅ローンを利用することを考えている方は、もしもの場合のことを事前に把握しておきましょう。

もしも住宅ローンが払えなくなったらどうする?
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住宅ローンは、最初に借り入れた条件を相談次第では、金融機関に途中で見直してもらうことができます。それを「条件変更」といいます。返済が苦しくなったからと、返済そのものを免除してくれるといった制度はありませんが、条件変更を利用して、返済の仕方を変更したり、猶予してもらうことは可能です。

 

返済が苦しいときにも利用できる条件変更には、以下の内容があります。

  1. 毎月の返済額の増額・減額
  2. ボーナス返済の増額・減額
  3. 返済期間の延長・短縮
  4. 元利均返済等・元金均等返済の切り替え
  5. 金利タイプ(固定・変動)の切り替え

などです。

 

下の図はフラット35を運営する住宅金融支援機構が公表している条件変更メニューの例です。返済が厳しい状況に陥った場合、どのような条件変更が考えられるのか見ていきましょう。ここでは3つの条件変更を紹介します。

 

住宅金融支援機構「フラット35」の例

住宅金融支援機構「フラット35」の例

1つ目は、収入が減って返済が苦しくなってしまった場合です。転職して収入が減ってしまった、リストラされて失業給付で暮らしている、この先収入が戻るめどが立たない場合などが該当します。

 

そこでできる方法が、返済期間を延長して毎月の返済額を減らす方法です。それでも厳しいときは、フラット35の場合は3年間元金の返済を据え置いて、利息分だけ返済するという方法も可能です。ただしこの方法だと、返済期間を先延ばしにする分、利息は増えるので、総返済額自体はアップしてしまいます。据え置く期間は短期間にとどめておくほうが無難です。

2つ目は、教育費の負担増などで一時的に収入が減ってしまう場合です。その際は一定期間だけ毎月の返済額を減らす条件変更が有効です。ただし減額期間の終了後は、その分も上乗せされた返済額となり、総返済額は増えてしまいます。

3つ目は、ボーナス返済を組んでいたけれど、ボーナスが出なくなってしまったり、大幅に減額されてしまった場合です。その際は、ボーナス返済を減額またはやめて、ボーナス分を毎月の返済額に上乗せする方法を選択するといいでしょう。
ただし当然ながら、毎月の負担額は多くなってしまいます。新たに住宅ローンを組むことを検討している人は、ボーナス払いに頼るのはやめておいたほうが無難でしょう。

もし、病気の長期療養などで返済が難しくなった場合には、疾病特約付きの団体信用生命保険(団信)に加入していると、条件が合えば返済が免除されます。

 

団信とは、住宅ローンの契約者が亡くなったり、高度障害状態になったときに、ローンの残高が保険金で清算されるというもの。住宅ローンに加入するときには、通常は団信に加入します。

 

ただし最近では医療技術の発展により、ガンをはじめとする病気の死亡率が低くなり、その分長期療養や入院などで働けなくなるリスクが高くなってきています。その際、住宅ローンを組んでいると、支払いが滞ってしまう可能性が高くなってしまうのです。

 

そんなときに役立つのが、団信に付けられる疾病特約です。疾病特約は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の「3大疾病」や、高血圧症、糖尿病までをカバーする「5大疾病」が一般的です。さらに慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎を含めた「8大疾病」、脳動脈瘤、慢性肺疾患、リウマチを含む「11疾病」を保障するものなどがあります。

 

住宅ローンを扱う金融機関によって、どの疾病特約が付けられるかは異なります。また、保険金の支払い条件もさまざまで、例えばがんの場合、確定診断後に返済が免除されるところや、診断後、就業不能状態が一定期間続く場合に免除となるものなどがあります。
また加入する際の年齢要件もいろいろで、借入時の年齢が50歳以下のものが多くなっています。

 

いま組んでいる住宅ローンで加入している団信に疾病特約が付いていない場合、健康なうちに住宅ローンの借り換えを行い、金利を引き下げるとともに、疾病特約付きの団信に加入するのもひとつの防御策です。ただし、疾病特約は上乗せ金利がかかるのが一般的なので、複数の金融機関で比較検討するといいでしょう。

 

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住宅ローンが払えなくなってしまうと、最終的には物件の売却を余儀なくされてしまいます。そのため家計が苦しくなってしまうと、住宅ローンを返済するために、カードローンを借りたり、消費者金融に駆け込むという行動に走ってしまう人がいます。そして金策に尽きて、初めて金融機関に相談に行くというケースもけっこうあるのです。

 

しかし実際は、金融機関への相談を最後の手段にするのは大間違いです。借金して返済しようと思わずに、まずは借り入れ先の金融機関に相談に行きましょう。返済が滞る前に、いま置かれている状況を説明し、今後の見通しを立てたいと相談すれば、金融機関も話を聞いて、条件変更の提案をしてくれるでしょう。毎月の返済額を減額したり、一定期間は利子だけの返済にするなどの変更にも応じてもらえる場合があります

 

条件変更という方法があるということを知っておいて、いざというときには活用し、生活の立て直しを図りましょう。

 

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更新日: / 公開日:2018.11.30