今月、結婚を直前に控えた女性(31歳)から、住宅の購入について相談を受けました。
『新居として新築マンションの購入を検討しているが、今、買っていいのかどうか』
という相談でした。
そこで今回は「マイホームを買うのか、借りるのか」について、事例を交えながらまとめてみました。
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今回の相談者は31歳の結婚直前の奥様。主人も同い年で北千住に在住。
子どもは欲しいが未定。
近所の新築マンションを買うのか賃貸住宅にするのかで迷っておられました。

 

検討している新築マンションのパンフレットを見ました。
全60戸。建築中で55戸販売済。残り5戸。早めに抑えないと買えなくなると不動産会社に言われたとのことで、希望物件は70m2で7200万円、坪当り販売価格は340万円です。かつて10数年前であれば、同規模の物件は5000万円(坪240万円)でした。
販売面積1坪(畳2畳分)当たり100万円アップしているのです。

 

新婚夫妻からの相談です

新婚夫妻からの相談です

不動産市況が上がっていること、家族計画がまだわからないこと、まだ31歳と若いこと、年収は夫婦合計1000万円前後であることなどの状況がわかりました。
そこで、
『当面、2020年以降の市況を見極めたうえで、改めて、購入するかどうかを検討すればよい。3年後でも十分ローンは組める。「残り5戸しかない」とか「消費税が上がる前に」などの不動産会社の話に左右されて急いで購入に踏み切るべきではない』
 
このようなアドバイスをさせていただき、購入は見送ることとなりました。

 

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それではここからは市況を交えながら、今回このようなアドバイスをした理由をお伝えしたいと思います。まず、マイホームを買う時と借りるときのメリット・デメリットから紹介します。

メリットは、資産を持てるという点です。将来、ローンが終わればプラスの資産として、資金を生み出す源になりえます。
デメリットとしては、住宅が固定化されると、夫婦だけの期間、子育て期間、老後といった、人生のステージに応じた住宅を選べないといった点があります。また、住宅ローンの条件によっては、生計が苦しくなったりします。

 

ローンを組む際には、家計を圧迫しないように<br>計算しましょう

ローンを組む際には、家計を圧迫しないように計算しましょう

メリットとして、人生のステージに応じて住みかえていけばいいのですから、
柔軟性があります。住宅ローンなどの資金負担は抑えられます。
しかし、デメリットは、賃料を支払っても、自分の資産になるわけではない点です。

 

続いて、いくつか懸念点を抑えておきましょう。

日本では一般的に、新居を買うか借りるかの判断として、賃料とローンの返済金額の比較を重視する傾向があります。
例えば、賃貸住宅に住んでいると、毎月の賃料が発生します。それと同額以下のローンで住宅が買えるのならば、買った方が資産が手に入る点でメリットがあると考えます。
しかし、ローンの返済が将来を通して、問題なくできるかどうかについても考えておくべきでしょう。

 

出産や子育てで働く時間や収入が減ることも<br>可能性としてはあるでしょう

出産や子育てで働く時間や収入が減ることも可能性としてはあるでしょう

 

確かに右肩上がりの経済を前提としていれば、この考え方で問題ないと思います。給料は年功序列で、終身雇用。退職金も出るので、ローンの返済には困らないし、ローン返済後は不動産の資産価値のある不動産を遺せる、というケースです。
しかし、経済が横ばいだったとすれば、必ずしも安泰とは言い切れません。
給料が増える保証はなく、退職金もあてにできず(4社に1社は退職金制度がありません)、中には現役を終えても、ローンの返済負担に苦しんでいる人もいます。将来的に余裕を持って返せるのかどうか、考えてみましょう。

 

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ここ数年、都心を中心に、土地の価格が上昇しています。建築費も高騰しているため、ダブルで価格が上がっているのです。一方で低金利のため、融資は利用しやすい状態にあります。毎月の返済額と家賃を比較すれば、問題なく購入できそうに見えるかもしれませんが、注意が必要です。物件の購入額や坪単価についても、しっかり確認しておきましょう。

全国に空き家は820万戸あり、既存住宅はすでに供給過剰です。
しかし、新築マンションの販売は5年前に比べれば減っているものの、いまだ続いています。結果として、既存住宅の空き家がさらに増えてしまうことにつながります。

 

住宅を買うときにローンを利用しますが、その際に注意すべきことをまとめました。
まずは、「買えるということはローンを返せることではない」ということです。
ローンは、申し込んだ時期、つまり生涯でも働き盛りの高い年収をベースとして、
ローン審査がなされます。
しかし、収入が異動、転職、倒産などで、下がってしまうリスクも考えるべきです。
買った後の収入は確定しておらず、ローンを返せる保証はありません。
退職金を使って一発でローンを返すということもあてになりません。
住宅ローンが、将来の老後資金や空き家問題の要因となり得る点に留意すべきと思います。

住宅を買うとき、買う意思表示として「買い付け証明」の提出を出します。その時から契約まで1週間程度です。そしてローンについても仲介会社の指定の金融機関をすすめられ、ほとんど銀行交渉のなされないまま銀行の条件提示に応じることになります。
人生一度の住宅の購入やローンについて、不動産会社まかせで、受け身の姿勢のまま進めてしまうのはおすすめできません。 
  

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自宅をローンで買うということは、長期間の生計の固定支出(ローン)を確定してしまうことです。
安心できる老後のためにも、安全な水準でのローン返済をおすすめします。
そのためには自己資金を多くして、ローンの期間は長く、金利は低めと言った条件を交渉するとよいと思います。
人生の未来予想図は楽しいものであるべきです。
ローンは余裕をもって利用していただきたいと思います。

 

よく話し合って決めましょう

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更新日: / 公開日:2018.03.30