- 転職後の審査落ち、頭金増額で挽回
- 転職後1年でローン審査に落ちたものの、頭金を500万円から1,000万円に増額したことで、2社目の審査通過に繋がりました。親からの協力も得て、諦めずに資金計画を見直すことが重要です。
詳しくは、「通るためには頭金増額しかない! でも貯金からの捻出は厳しくて…」をご覧ください。 - 職務経歴書が意外な評価ポイントに
- 2社目の審査では、職務経歴書の提出が求められました。一貫した業界でのステップアップのための転職と判断され、勤続年数の短さをカバーする好材料となりました。ポジティブな転職理由が伝われば評価される可能性があります。
詳しくは、「職務経歴書がなぜか求められる」をご覧ください。 - 不動産会社任せにせず自分で情報収集を
- ローン選びを不動産会社に任せきりにしたため、金利タイプなどを十分に比較検討できなかったと後悔。モデルルームの相談会などを活用し、専門家から直接話を聞くなど、主体的な情報収集が大切です。
詳しくは、「反省点は、住宅ローンについての勉強不足」をご覧ください。
マンションを探す一戸建てを探す注文住宅カタログを探す無料で住まいの窓口に相談する
住宅ローンの審査基準は銀行によって異なりますが、審査項目のひとつに「勤続年数」を定めているケースが一般的です。
勤続年数の条件として「2~3年以上」とする銀行が多く、転職したばかりの時期に審査を受けた場合は勤続年数の関係で不利になりやすいという現実があります。
今回紹介するDさん(33歳男性)の事例も、転職した会社での勤続年数は1年と短く、住宅ローン審査に落ちてしまいました。
しかし頭金の増額に加えて、提出したあるものが評価につながり、結果的に審査をクリアすることができたのです。一体どのような体験をしたのでしょうか。
Dさん(33歳)のプロフィール
年収:750万円(妻は350万円)
家族構成:妻35歳(契約社員)
【住宅ローン】
審査を依頼した金融機関:2社(都市銀行2社)
借りることができた金融機関:都市銀行
頭金:1000万円
借入金額:4500万円
金利タイプ:全期間固定型(フラット35)
返済額(月):17万円
返済年数:35年
【購入した住まい】
エリア:東京都渋谷区→東京都渋谷区
立地:最寄り駅から徒歩8分
購入した物件:中古マンション
築年数:購入時点で築7年
購入した時期:2015年2月
間取り:1LDK・約50m2
購入価格:5500万円
物件の名義:Dさん
転職したばかりだったが、思い切ってマンション購入を決意

東京都内の精密機械メーカーで技術者として働くDさん。28歳のときに結婚し、渋谷区内の賃貸マンションで妻と2人で暮らしていました。
住まいは、最寄り駅から徒歩8分ほどの立地に建つタワーマンションの10階。都心にありながら緑豊かで、そんな周辺環境も含めて気に入っていたといいます。
ただ、唯一不満を感じていたのが家賃。1LDKで20万円でした。
「高いなと思っていました。『このまま家賃を払い続けていくのって、もったいないね』と、妻ともしょっちゅう話していたんです」と、Dさん。
そうしてDさん夫婦が行き着いたのは、同じ地域でマンションを買うこと。毎月20万円の家賃を払うのなら、「マンションを買って同じくらいの額の住宅ローンを返済するほうがいい!」と決心したのでした。
それからはほぼ毎週土日には物件探しに出かけ、新築、中古を問わず、15件くらいのマンションを内覧。
購入することに決めたのは、住んでいた賃貸マンションのすぐ近くのタワーマンションでした。40階建ての6階、南向きの1LDK(約50m2)で、築7年。
「中古の物件ですが、日当たりがよくて明るいんです。ただ、価格は5500万円。当初考えていたのは4000万円台の物件だったので、ちょっと背伸びをしてしまったなと思いました」。
勤続年数が短いことを懸念していた
当時Dさんは31歳、年収750万円。情報サービス会社で契約社員として勤務する妻の年収350万円と合わせると、夫婦で1100万円にもなります。
夫婦合算の年収額からすると、「背伸びをしてしまった」とはいえ、これまでの賃貸の家賃とほぼ同額の返済額で住宅ローンを組めれば、問題はなさそうです。
しかし、Dさんは住宅ローンに対する不安を感じていたといいます。
「住宅ローンというと、膨大な借金を背負うイメージがあるので、今はそこそこの収入を得られていても将来的にどうなのかなと、いきなり不安になってきました。年をとって病気になったり、会社が倒産したり、何が起きるかわかりませんから…」
こうした将来への不安と同時に、目の前の住宅ローン審査に対する不安もありました。
実はDさんは大学院の修士課程を卒業して就職し、31歳になるまでの7年間に2度の転職を経験しています。
「転職を繰り返したのは、技術者として自分がより活躍していける企業で働きたいという思いが強かったからです。だから業種は変わらず、ずっと精密機械業界で働いてきました」と、Dさん。
そしてその2度目の転職をして1年しか経過していないタイミングでのマンション購入です。銀行の住宅ローン審査の項目になっている「勤続年数」で引っかかる可能性を危惧していたのでした。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅カタログを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する
やはり勤続年数が理由で落ちてしまった

不安要素を抱えながらも、Dさんが住宅ローン審査を申し込んだのは、都市銀行のA銀行。物件を仲介してくれた不動産会社が提携する銀行でした。
購入価格5500万円に対し、頭金として500万円、残りの5000万円を住宅ローンという設定で臨んだ審査。これには、予審の段階で落ちてしまったのでした。
A銀行とのやりとりを担当したのは不動産会社だったので、Dさんが不動産会社に「通らなかった理由」を聞いてみたところ、『転職したばかりで今の会社の勤続年数が1年しかないため』と教えてくれたそうです。
やはり勤続年数がネックとなってしまいました。
通るためには頭金増額しかない! でも貯金からの捻出は厳しくて…
A銀行の審査に通らなかったのですが、精神的に落ち込むことはなかったというDさん。しかし、住宅ローンを借りることができなければ、マンションを購入できません。
不動産会社の担当者は、2社目の審査申し込み先として、「提都銀行の都市銀行B社を紹介します」と言ってくれました。
さらにこの担当者は2社目の審査に備えて、こんなアドバイスをしてくれたのです。
「勤続年数はどうにもしようがないけど、頭金を増やせばプラスの評価になります。頑張って1000万円まで増やせませんか」と。
頭金を当初の500万円から2倍の1000万円にするには、あと500万円を捻出しなければなりません。
「正直、困っちゃいました。貯金があまりなくて…。独身時代の貯金は結婚式や新婚旅行で使い果たしていたし、結婚後も夫婦で旅行とかでガンガン使っていました。でも、マンションは一生の買い物だから、出せるギリギリまでは頭金に充てようと思いました」。
こう話すDさんですが、どうにか捻出できたのは250万円。残りの250万円はDさんが両親に頼み込み、借りることができました。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅カタログを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する
職務経歴書がなぜか求められる

そうしてA銀行の審査に落ちてから2ヶ月後、2社目のB銀行の審査に臨みました。今度は頭金1000万円で住宅ローン希望額は4500万円の設定です。
前回同様、銀行とのやりとりは不動産会社が担い、申し込んでからおよそ1週間で予審に通ったという連絡がありました。その後、本審を経て、ローン審査に通ることができたのです。
不動産会社のアドバイスで頭金を2倍に増額したことが効果的だったのですが、もうひとつ、Dさんには思いもよらぬ評価ポイントがあったと、不動産会社の担当者から聞かされたのでした。
「本審の際、B銀行から収入証明や職務経歴書の提出を求められたんです。収入証明はわかるけど、職務経歴書なんてなんで必要なんだろうと思っていたのですが、それを見た銀行の人が、僕の転職歴は『同じ業界でステップアップを目指すためのものだから今後の返済には問題ないだろう』という評価をしたというんです。
僕は大学院を出て7年の間で2回の転職をしていますが、同じ業界での転職です。これが異なる業種に短い期間で転職を繰り返したというようなケースだと、返済能力に安定性がないとみなされ、ローン審査に通らなかったかもしれないと言われました」。
前述のようにDさんの場合は、より活躍できるチャンスを求めたために2回の転職をしているわけですが、そんな経歴も審査の対象になったことに驚いたとDさんは話します。
このエピソードは、たとえ転職を繰り返していても、ポジティブな目的があっての転職であることが銀行側に伝われば、ローン審査の壁を突破できる可能性があるということを示すものといえるでしょう。
家計から住宅購入予算を試算する
反省点は、住宅ローンについての勉強不足
さて、このような経緯の後、Dさんが借りることになった住宅ローンは、金利タイプは全期間固定型(フラット35)。月々17万円の返済で、返済年数は35年。
念願のマンション購入が叶ったのですが、住宅ローン全般に関して勉強不足だったとDさんは打ち明けます。
「自分で調べて住宅ローン商品を比較検討する、といったことは全くやっていなかったんです。すべて不動産会社の人にお任せでした。住宅ローンの金利タイプも、不動産会社の人にすすめられたので、そのまま決めてしまいました。不動産会社の人がよい人で、僕らと信頼関係ができていたから…。でも今思うと、変動型の金利タイプを選んでもよかったのかも…。
とにかく僕は住宅ローンのことを知らなすぎたと反省しています。将来、子どもが生まれて郊外へ引っ越すというようなことになると、新たに住宅ローンを組むことになるかもしれません。そのときには住宅ローンのことをもっと勉強しなければ、と思います」。
Dさんによると、住宅ローンについて勉強するには「インターネットもあるけど、専門家から直接話を聞くのが一番いいと思います」。
「新築の物件の場合、モデルルームに銀行の人が来ていて、住宅ローン相談会が開かれていたり、1対1で個別相談に対応してもらえたりしますよね。僕が物件を探していたとき、そういう機会は何度もあったけど、利用しませんでした。惜しいことをしたなと反省しています。
基礎知識を得られたり、わからないことがあればその場で教えてもらえただろうに…。こうした住宅ローン相談会など、これから住宅ローンを組んで家を買おうとしている方は利用するといいのではないでしょうか」。
示唆に富んだ体験談を披露してくれ、さらには参考になるアドバイスを語ってくれたDさんでした。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅カタログを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する
よくある質問
Q1. 転職したばかりだと、住宅ローンの審査で不利になりますか?
A1. はい、不利になる可能性があります。多くの金融機関では、審査項目の一つに「勤続年数」を設けており、「2~3年以上」を条件とすることが一般的です。この記事でご紹介したDさんも、勤続1年という理由で一度審査に通りませんでした。
Q2. 住宅ローンの審査に一度落ちたら、もう家を買うのは無理なのでしょうか?
A2. いいえ、あきらめる必要はありません。Dさんのように一度審査に落ちても、その理由を把握して対策を立て、別の金融機関に申し込むことで無事に審査に通るケースもあります。
Q3. 勤続年数が短い場合、審査に通りやすくするための対策はありますか?
A3. Dさんのケースでは、2つの対策が有効でした。1つ目は、親からの援助を受けて頭金を増やし、借入希望額を減らしたことです。2つ目は、職務経歴書を提出し、キャリアアップのための前向きな転職であることを伝えたことです。
Q4. 転職経験があると、必ず不利になりますか?
A4. 一概にそうとは限りません。Dさんのように、同じ業界内でキャリアアップするための転職など、前向きな理由をしっかり説明できれば、将来の返済能力を評価してもらえる可能性があります。転職の理由や経緯も重要なポイントになります。
Q5. 住宅ローンについて、何から勉強すればよいですか?
A5. Dさんの経験からも分かるように、不動産会社に任せきりにせず、ご自身で情報収集することが大切です。まずはインターネットで基礎知識を調べたり、新築マンションのモデルルームなどで開催されている無料の住宅ローン相談会に参加したりして、専門家の話を聞いてみるのがおすすめです。
更新日: / 公開日:2016.12.02










