新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークや時短勤務などの柔軟な働き方が急速に広がりつつあります。

場所や時間にとらわれない働き方を選択できるようになってきた今、田舎への移住を考える人も増えてきているようです。その中でも、海の近くで暮らすことに憧れを持っている人は少なくないのではないでしょうか。

今回は、地方移住や田舎暮らしについてさまざまなメディアで情報発信をしている堀江康敬さんにお話を伺い、海の近くで田舎暮らしをする魅力や住む場所を決めるときのポイントなどを解説します。
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海の近くで暮らす

 

海の近くで暮らす魅力としては、まずは眺望のよさです。昼間は青い海、立地によっては朝日や夕日が映る海なども楽しむことができます。波の音に耳を傾けながら、広々とした海を眺めると心も癒やされます。

 

食べることが好きな人にとっては、おいしい海の幸を味わえるのもメリットです。海釣りや潮干狩りなど、自分で魚や貝をとることもでき、海の近くの市場や商店などでも、新鮮な海産物が手に入るでしょう。

 

休日にはサーフィンや釣り、シュノーケリングなどのレジャーも楽しめます。都会に住んでいると、車などで数時間かけて海まで行くことになり、大きな道具や着替えなどの準備も必要になりますが、家からすぐに海に行ける環境であれば手軽です。

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波

 

海の近くに住む場合に考えなければいけないのは、津波や台風などの災害時のリスクです。いざというときのことを考えて、家の立地などには注意し、災害時の避難経路なども確認しておきましょう。

 

特に、眺望のよさを優先して海の間近に家を建てると、台風など強い風が吹く日は、家全体が揺れてうなり声のような音を立てたり、海から水しぶきが飛んできたりします。

 

風がやんだら、海水をかぶった窓や網戸のサビ防止のために、水道水をかけておくなどのケアが必要です。

 

潮風にさらされている物はサビやすいので、日頃からエアコンの室外機や車、自転車など、外に置いてある物はこまめに水拭きをしたりオイルをさしたりして、メンテナンスをするようにしましょう。

 

また、海は夏場になると都市部からの観光客が押し寄せてくる場合があります。周辺の道路が混雑し、マナーの悪い観光客によって騒音やゴミなどの問題が出てくることもあるので、季節や時間帯によっては、海をのんびり楽しめないこともあるかもしれません。

海の近くの家

 

まずは、どうして海辺で田舎暮らしをしたいのか、そこでどんな生活をしたいのか、自分の動機や理想とするライフスタイルをしっかりと確認し、それに合った場所を選ぶことが大切です。

 

たとえば、「生まれ育った故郷にUターンしたい」という人であれば、故郷に近いエリアが候補地になるでしょうし、「田舎暮らしをしつつ、都心への通勤・通学は続けたい」という人であれば、都心への電車通勤が可能なエリアを選択することになるでしょう。

 

あるいは、「きれいな海でレジャーを満喫したい」という場合は、海の透明度やロケーション、マリンスポーツができる環境が整っているかどうかなどがポイントになります。

 

以下におすすめのエリアを紹介します。候補地を検討する参考にしてみてください。

 

レジャーを重視したいなら、マリンスポーツのメッカとして知られている沖縄県の渡嘉敷村(とかしきそん)がおすすめです。

 

世界屈指の透明度を誇る海で、スキューバダイビングやシーカヤック、水上バイクなどを思いっきり楽しむことができます。冬にはザトウクジラが近海に訪れるので、ホエールウオッチングを体験することもできます。

沖縄県 渡嘉敷村 HP

 

神津島村(こうづしまむら)は、都心から南へ約180km、伊豆諸島の中ほどの島です。透明度の高い美しい海に囲まれています。

 

星空の美しさも有名で、2020年には国際ダークスカイ協会による「星空保護区」に認定されました。

 

基本的に温暖な気候で、冬は季節風が強く吹きますが、雪はあまり降らないので、一年を通して安全かつ快適にレジャーが楽しめます。

東京都 神津島村 HP

 

千葉県の南房総市(みなみぼうそうし)は、夏は涼しく、冬は暖かい、快適で過ごしやすい気候が魅力です。東京まで100km圏に位置し、高速バスや特急電車を利用すれば片道1時間半程度で通勤も可能です。

 

豊かな漁場があり、新鮮な魚や貝をいつでも味わうことができます。

千葉県 南房総市 HP

 

伊根町(いねちょう)は京都府の北部、丹後半島の北端部に位置する街です。海辺には昔ながらの“舟屋”が230軒あまり立ち並び、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。

 

舟屋とは、1階が船の格納庫や漁具などの物置、2階が住居になっている独特の建物で、昔から漁業が盛んだったこの地域ならではの風景を生み出しています。

京都府 伊根町 HP

 

県内屈指の美しい海岸には、釣りスポットが多数あります。季節を問わず、さまざまな魚を釣ることができ、釣り好きにはおすすめです。

 

温暖な気候や豊かな土壌を生かし、お米や野菜、果物などの生産も盛んです。

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物件選び

 

どんなエリアに住みたいか、ある程度イメージが固まったら、候補地についてよくリサーチしましょう。

 

具体的な情報は各自治体のホームページや、移住や田舎暮らしの情報を集めたポータルサイトなどで探すことができます。

 

インターネットなどの情報だけではなく、実際に現地に足を運んでみることも大切です。地元のイベントに参加したり、実際に住んでいる人にリアルな話を聞いたりすることでイメージがわきやすくなります。

 

また、できれば快適な季節だけではなく、厳しい真冬や真夏の環境も体験しておきましょう。

 

建物に関しても、築年数や広さなどの情報だけで判断するのではなく、現地でよく確認しましょう。

 

田舎には古い家も多いですが、築100年を超える古民家であってもメンテナンスが施されていれば、新しい家よりもしっかりしている場合もあります。

 

海に近い家の場合は、塩害についても注意が必要です。海からの潮風が運んでくる塩分が住居や自動車、植物、洗濯物などに付くことでサビや劣化などが起きやすくなるのです。

 

可能であれば、その地域でどのくらい塩害があるのか、地元の人などに確認しておくと安心です。

 

それでも、海辺に立地している場合は多少の影響は出るので、日々の点検とメンテナンスが必要になります。車や自転車などはシャッターの閉まるガレージに入れて保護するなど工夫しましょう。

 

LIFULL HOME’Sでも、海の見える物件の情報を掲載しています。また、田舎での物件探しには全国の空き家の情報を集めた「空き家バンク」もおすすめです。興味のある人は、ぜひ見てみてください。

 

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海の近くの家

 

海辺での暮らしには、美しい風景やおいしい海の幸、マリンスポーツなど都会にはない魅力がたくさんあります。

 

その一方で、災害のリスクや住居のメンテナンスなどには注意する必要があります。移住する場合は、そのエリアの特徴をよく調べたうえで検討しましょう。

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更新日: / 公開日:2021.01.27