賃貸住宅や一軒家の大掃除をするタイミング

 

掃除機をかけたり、お風呂やトイレ掃除をしたりなどの掃除は日常的に行っていると思います。それでは、「大掃除」が必要となるタイミングはどんなときなのでしょうか。

年末

 

大掃除と聞いて、真っ先に年末をイメージする人も多いはずです。「年末大掃除」の元をたどってみると、古来より日本に続く「煤払い（すすはらい）」という風習にたどり着きます。

 

煤払いは、神棚や仏壇など、神事やご先祖さまに関係する場所を中心に家の中をきれいにして、新年に幸せをもたらす年神様（歳神様）をお迎えするというものです。

 

煤払いを行う日は、江戸城の煤払いがどんなこともうまくいく縁起の良い日といわれる鬼宿日（きしゅくにち）の12月13日と決まっていたので、現在では毎年鬼宿日は変わりますが、全国的に12月13日になっています。

 

この風習が現代まで受け継がれているために、「年末＝大掃除」という概念が私たちに染み込んでいるのかもしれません。

賃貸物件の退去前

 

賃貸物件の場合は、年末以外に「退去前」というタイミングで大掃除が必要になります。賃貸の部屋を退去する際は原状回復義務があるので、床や壁などの汚れやカビなどをきれいにしましょう。

 

汚れの度合いによっては、敷金だけでは足りずに追加で修繕費を請求されることもあります。逆にきれいな場合は、敷金がそのまま返ってくることもあります。

 

賃貸物件の原状回復では、どこまで掃除をしなくてはならないという明確な決まりはないものの、これまでの感謝の気持ちを込めて、できる限りきれいにしておきたいものです。

持ち家の売却前

 

マンションや一軒家など持ち家の場合、売却することになったタイミングで大掃除をしておく必要があります。少しでも高値で売りたいのであれば、内覧時のイメージをよいものにしておきましょう。

 

掃除をしたからといって査定額が確実に上がるというわけではありませんが、内覧時にきれいだと印象がよくなり、買い手がつきやすくなります。

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賃貸物件でも大掃除はやるべき？

 

それでは、賃貸物件に住んでいて、当面の間は退去の予定もないという場合でも、実際には大掃除が必要なのでしょうか。

 

先述したとおり、賃貸物件には原状回復の義務があります。そして、修繕費用が借主の負担となる項目は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で以下のようなものが定められているのです。

 

• カーペットに飲み物等をこぼしたことによるシミ、カビ
• 冷蔵庫下のサビ跡
• 落書き等の故意による毀損（きそん）
• 台所の油汚れ
• ガスコンロ置き場、換気扇等の油汚れ、すす
• 結露を放置したことにより拡大したカビ、シミ
• お風呂、トイレ、洗面台の水あか、カビ等

 

退去時に物件の原状回復で苦労しないためにも、定期的に大掃除をしておきましょう。大掃除の頻度は少なくても、定期的に行っておけば汚れをため込むことなく、カビやサビを予防できます。

 

大掃除は、大きな家具を動かさなくても、できる範囲で行うという気持ちが負担にならないポイントです。エアコンのフィルター掃除や寝具周りの掃除は、アレルギーの予防にもつながりますので、ぜひやっておきましょう。

大掃除の手順1：不要なものを処分する

 

それでは、大掃除の手順を解説していきます。部屋を磨き上げる前に、まずは不要なものを処分しましょう。ここからは不要品別に、処分方法を説明していきます。

粗大ごみの処分方法

 

自治体にもよりますが、粗大ごみとは通常のごみ回収で引き受けてもらえない30cm以上の大きな不用品を指します。このような粗大ごみの処分方法には主に以下の3つがあります。

 

自治体の粗大ごみ回収サービスを利用する

 

粗大ごみの回収はインターネットや電話で申し込み、引き取り日を予約するという自治体が多いです。

 

その後、コンビニなどで自治体独自の「粗大ごみチケット」を購入し、粗大ごみに添付して当日に回収してもらう形が一般的です。処分料金や申し込み方法は自治体によって異なるので、よく調べてから利用しましょう。

 

ごみ処理場に直接持ち込む

 

車を持っている人や車を出してくれる人がいる場合、自治体のごみ処理場に自ら持ち込むという方法もあります。

 

処理費用は、ごみの重さで決まるのが一般的なので、手間や節約を考えると、できるだけまとめて持ち込むのがよいでしょう。

 

不用品回収会社に依頼する

 

自治体の粗大ごみ回収に比べて迅速な対応が可能で、まとめて引き取ってくれるのが特徴です。

 

不用品回収会社で粗大ごみを回収してもらうという方法は、急ぎの場合には手間がかからず助かりますが、費用は割高になることが多いでしょう。

まだ使えるものはフリマアプリやリサイクルショップで売る

 

不要な衣服やバッグ、小物などは通常のごみ回収に出しましょう。まだ使えるものは、フリマアプリに出品する、リサイクルショップに売るという手もあります。

 

フリマアプリでは売却期間を設けておき、その期間で売れなかった場合には処分しましょう。

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大掃除の手順2：キッチンを掃除する

 

不用品が処分できたら、いよいよ各場所を掃除していきます。一番汚れがたまりがちで敬遠しがちなキッチンからはじめるのがおすすめです。

シンクの掃除方法

 

水を頻繁に使うキッチンのシンクは、普段から掃除しているつもりでも、水あかや石けんカス、カビや雑菌などの汚れがたまってしまいやすい場所です。

 

白っぽい汚れは水あかや石けんカス

 

シンクの表面や側面に見られる白っぽい汚れは、水あかもしくは石けんカスです。水の含有物であるミネラルと食べ物に含まれるカルシウムが固まると、白くなるのです。

 

水あかはアルカリ性、石けんカスは酸性なので、その特性を利用して汚れを落としましょう。

 

 

排水口のヌメリはカビや雑菌

 

食品カスや油汚れと水分が結びつくと、カビや雑菌が発生します。キッチンの排水溝はこれらの温床となりやすい場所です。

 

換気扇の掃除方法

 

汚れているのが分かっていても、なかなか手をつけられないのが換気扇の汚れではないでしょうか。換気扇の汚れの原因は、主に油とホコリです。

 

ここでは、レンジフードタイプのシロッコファンの掃除方法を解説します。

 

コンロの掃除方法

 

コンロにはガスとIHという2種類がありますが、どちらでも一番多いのは油汚れです。酸性である油汚れには重曹が大活躍します。

 

食器棚の掃除方法

 

お皿を出し入れする際にいつも触れる食器棚ですが、掃除をしたことがない人も多いかもしれません。オープン型の食器棚はホコリがたまりやすく、扉を締め切るタイプでは汚れに気づきにくいため、放置するとダニなどの発生につながります。

 

電子レンジの掃除方法

 

電子レンジにつく汚れは、水蒸気による水あかや食品カスが多いです。水あかにはクエン酸、食品カスには重曹を使いましょう。ここでは食品カスで汚れている場合の掃除方法を紹介します。

 

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大掃除の手順3：お風呂・洗面台を掃除する

 

浴室や洗面台の汚れは、皮脂汚れや石けんカス、水あか、赤カビ、黒カビなどです。汚れ別に掃除方法を解説していきます。

皮脂汚れ、石けんカス、赤カビの掃除方法

 

黒カビの掃除方法

 

水あかの掃除方法

 

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大掃除の手順4：トイレを掃除する

 

トイレは便器の汚れに目がいきがちですが、日常的な使用で床やクロスも汚れます。

便器の黒ずみの掃除方法

 

便器の黒ずみは、水あかや尿石などが結合したものです。重曹とクエン酸のコンビで発生する発泡作用を利用して掃除しましょう。ガンコな黒ずみには、トイレ便器用の塩素系アルカリ性洗剤を単体で使用してください。

 

トイレの床・クロスの掃除方法

 

トイレの床やクロスは、ホコリや飛び散った尿で意外と汚れていて、気づかぬうちに汚れが蓄積されていく場所です。クエン酸は尿のアンモニア臭の除去に大活躍します。

 

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大掃除の手順5：各部屋の掃除をする

 

いつもは見えるところだけを掃除している可能性のある各部屋も、年末にはしっかりと掃除しておきましょう。

天井の掃除方法

 

壁の掃除方法

 

床の掃除方法

 

フローリングの床の掃除方法を解説します。

 

照明器具の掃除方法

 

窓やサッシの掃除方法

 

エアコンの掃除方法

 

エアコン内部にたまったホコリや水分を放置しつづけると、カビやダニが発生し、エアコンの風とともにこれらが部屋中に放出されます。

 

カビやダニの死骸はアレルギー症状を引き起こすアレルゲンになってしまいます。エアコン内部は専門店にクリーニングを依頼するとしても、フィルターの掃除は自分で定期的に行いたいものです。

 

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大掃除の手順6：玄関の掃除をする

 

玄関の汚れは、砂や土、ホコリ、花粉、手あか、排気ガス、カビなどが挙げられます。

 

集合住宅の場合は、規約の確認が必要

 

集合住宅の玄関は、水を流したりホコリを外に掃いて捨てたりすることが禁じられている場合があるので、まずは規約を確かめましょう。水を流せない場合は、ぬらした雑巾などで汚れを拭き取ります。

まとめ

 

賃貸の部屋に住んでいる場合でも、新年をきれいな状態で迎える準備は必要です。また、退去前や持ち家の売却前にも大掃除は必須といえるでしょう。

 

家の各場所で付着する汚れの種類がそれぞれ異なるので、紹介したように汚れに合わせた方法で掃除をするのがおすすめです。

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