1LDKは1人暮らしの方だけでなく、同棲やDINKS、小さなお子さんがいる3人家族にも支持されている間取りです。そんな1LDKを心地よい空間にするためには、それぞれのライフスタイルに合った家具・インテリアの選び方や、レイアウトがポイントになります。
今回は、人数や部屋の形、好みのテイスト、叶えたい目的によって、どのような家具を選び、どうやってレイアウトするのが最適なのかをご紹介。快適な暮らしを実現するヒントをお届けします。
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1LDKの特徴
はじめに、1LDKがどんな部屋かをおさらいしましょう。
1LDKとは?
1LDKは、「LDK+1居室」という間取りの部屋を指します。
LDKの広さは8畳以上が目安(※1)となるため、家具やインテリアの配置も比較的自由に行える点が良いところ。
また、1つある居室は寝室にする人が多く、普段過ごす場所と寝る場所を分けられる1LDKは、人を招いたときもプライバシーが守られて安心です。
LDK+寝室という2つの空間がある1LDKは、同棲やDINKSなどの2人暮らしに向いています。もちろん、予算に余裕があれば1人でのびのび暮らすのもいいでしょう。
3人以上になると狭さを感じますが、夫婦と小さいお子さんの3人家族であれば、無理なく暮らせる間取りです。
※1 公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会「DK(ダイニング・キッチン)及びLDK(リビング・ダイニング・キッチン)の広さ(畳数)の目安となる指導基準」参照
ポイント
1LDKの家具・インテリア選びのポイント
比較的スペースに余裕がある1LDKですが、あれもこれもと家具やインテリアを選んでいくと、当然窮屈になってしまいます。くつろぐためにはゆとりをもたせることが大事。家具のサイズ、形、機能性などに着目しながら選んでいきましょう。
また、居心地のよい部屋は、自然と統一感があるものです。素材の色、質感などを吟味し、視覚的な印象や動線を意識しながらレイアウトしていくと、ワンランク上の空間に仕上がります。
以下でくわしく説明していきます。
【人数別】 1LDKに合う「家具・インテリアの選び方と配置」
家具やインテリアは、住む人の人数によって選び方や配置の仕方が変わるもの。まずは、人数別で見ていきます。
1人暮らしは、テーマ決めと家具のサイズがポイント
1人暮らしの場合は、家具もインテリアも自分好みに揃えられ、自由な空間づくりを楽しめます。しかし、自由度が高い分、統一感のない部屋になってしまうことも。
「カフェっぽい感じにする」「インダストリアルな感じにする」など、何かしらテーマを決めるようにしましょう。

インダストリアルな照明
また、一部の家具は1人用より少し大きめのものを選ぶと、来客があったときに役立ちます。
ソファだったら二人掛けも可能な幅120cm程度のものを選んだり、ダイニングテーブルはサイズを変えられる伸長式やスライド式を選んだり。1人でも2人以上でも心地よく使える家具選びがポイントです。

二人掛けもOKなコンパクトソファ
2人暮らしは、低めの家具+兼用家具がおすすめ
2人暮らしの場合は家具の種類が増え、サイズも大きくなるため、LDKの広さによっては窮屈に感じることがあります。
そこで意識したいのが家具の高さ。低めの家具で揃えると空間に圧迫感がなくなり、部屋を広く感じやすくなります。

低めの収納家具
また、LDKの広さによっては、ダイニングテーブルセットとソファの両方を置くのが難しいこともあるでしょう。
そんなときは、テーブル+ソファの「ソファダイニング」も選択肢に入れてみるといいかもしれません。1つの家具に2つ以上の機能をもたせると、空間が有効に使えます。

食事をしてくつろぐこともできるソファダイニング
3人暮らしは、地べた生活も検討しよう
小さなお子さんと夫婦という3人暮らしの場合は、人数が多い分、物が増えがちです。そのため、家具を選ぶときは収納力がポイント。
オシャレ感がありつつも、スペースを有効活用できる家具を選びましょう。併せて「収納できる以上に物を増やさない」など、ルールを決めておくことも大切です。

空間デザインと機能性を併せ持つディスプレイ シェルフ
また、スペースをとる大型家具を思い切ってやめるのもひとつです。
ソファをやめてラグとクッションにする、ベッドをやめて布団にするなど選択肢はさまざま。家具から落ちる心配のない地べた生活は、小さなお子さんにも安心です。

大きな家具がないと視線が開けて開放感がアップします
【部屋の形別】 1LDKに合う「家具・インテリアの選び方と配置」
次は部屋の形別で見ていきましょう。1LDKの部屋の形は大きく分けて、縦長、横長の2種類に分類できます。
部屋を1つの長方形と見たとき、バルコニーのある窓が短辺側にあるのが縦長、バルコニーのある窓が長辺側にあるのが横長です。それぞれで家具の選び方や配置が変わります。
縦長1LDKの場合
縦長の部屋をスッキリ見せたいときに意識したいのが“抜け感”です。抜け感は、壁と並行になるように家具を配置すると生まれやすくなります。
縦長の部屋は、2辺の壁に家具をつけて置くことができるため、比較的レイアウトがしやすいです。
このときポイントとなるのが、バルコニーまでの動線を一直線に確保すること。一般的に人が1人通るときの幅は60cmです。
一直線の動線をつくると、抜け感も演出しやすく、暮らしやすさも増してきます。
横長1LDKの場合
横長の部屋は片面がバルコニーになっているため、縦長よりも開放感が生まれやすいです。そのため、家具の配置も、壁に並行にしたり直角にしたりと、ある程度自由に行うことができます。
例えば、ソファを壁に対して直角に置けば、それが一つの間仕切りとなり、空間を2つに分けるという選択肢も考えられます。
ただし、片面にバルコニーがあることにより、縦長の部屋のように2辺の壁に家具をつけて配置できません。家具を置きすぎると窮屈な印象になってしまうため注意しましょう。
カウンターキッチンがある場合
キッチンとその他の空間を仕切る壁があるカウンターキッチンは、よりスペースを有効活用できます。
カウンター横にダイニングテーブルセットを配置してもいいですし、ダイニング兼リビングとして、ソファダイニングを置いても収まりがいいです。

カウンター横にソファダイニングを置いて、ダイニング兼リビングとして活用
【テイスト別】 1LDKに合う「家具・インテリアの選び方と配置」
部屋の印象を大きく左右するのがテイストです。ここでは趣向の異なる3つのテイストに絞ってご紹介していきます。
シンプル
インテリアの選択はデザインの選択とも言えます。デザインの世界では、カラーは3色に絞るのが基本。その配分は、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%です。
ベースカラーは壁紙や床材の色が大きく影響します。そのため、インテリア選びの際は、メインカラーを選ぶことからスタートします。具体的には、ソファやカーテンなど、面積を多くとるインテリアの色を決めていきます。
そこにアクセントカラーである差し色を、クッションなどの小物でプラス。好みの色合いで、部屋にスパイスを加えていきましょう。

ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーのバランスを考えたチョイス
西海岸風
気候の暖かさと海辺のリラックスした雰囲気が特徴のアメリカ西海岸風は、ゆったりイージーに過ごしたい方に好まれるテイストです。
西海岸風に仕上げたいときは、海の色を意識したブルーを取り入れると効果的。デニム生地のソファなどがぴったりです。あるいは、少し無骨感があるレザー調のブラウンもおすすめ。
テーブルなどはヴィンテージ加工されたものを選ぶと雰囲気が増します。少し“こなれ感” があるインテリアを選ぶとよいでしょう。

デニム生地のソファで西海岸風を演出
北欧スタイル
北欧スタイルにしたいときは、ウッド調+スモーキーな色彩を意識しましょう。
木材が醸し出すやさしいブラウンと、グレーがかったブルーやイエローなど、明るさがありながらどこか温もりを感じさせる色合いが北欧スタイルの特徴です。
形状的には、直線よりも曲線がよく合います。丸い天板、丸みを帯びた脚など、角がないインテリアを選ぶと北欧感が増して効果的です。

色のインパクトがありながら、やさしさを感じる北欧スタイル
【目的別】 1LDKの間取りに合った「家具・インテリアの選び方・配置」
最後は、部屋でどんなふうに過ごしたいかという目的別に見ていきましょう。
家でゆっくりくつろぎたい
仕事から帰ってきたらとにかく家でゆっくりしたい、と思う方は多いでしょう。そんな方におすすめなのが、オットマン、間接照明、植物です。
ソファに座ると上半身はゆったりくつろげても、足元にだるさを感じことがありますよね。オットマンで足を上げられると、よりリラックスして過ごせます。

足を伸ばして座れるオットマン付きチェア
癒やされる光の代表格といえば、夕日や月明かりです。家の中でやさしくぼんやりとした明かりを演出するなら間接照明がおすすめ。
中でも手軽なのが、取り付け作業のいらないスタンドライトやクリップライトです。明度を変えて、お気に入りのものをいくつか置くとよいでしょう。

部屋をやさしく照らす間接照明
植物の癒やし効果は誰もが感じるところではないでしょうか。年月とともに成長していく過程も楽しみのひとつです。また、部屋がなんとなく殺風景に感じるというときも、植物を置くと空間がしまります。

植物を飾れるプラントハンガー
家で仕事をしたい
一方、家で仕事をしたいという方もいるでしょう。集中して作業をするには、デスクの置き方がポイントです。
壁に向かって座ったほうが空間を生かしやすいですが、じつは背後に空間があると落ち着けないもの。これは、カフェに行ったときに壁側の席を選ぶ心理に似ています。
また、長い時間壁に向かって作業をしていると圧迫感を感じることがあります。目線がバルコニーや部屋全体に向かうようにすると、ストレスを感じにくくなるでしょう。

実際に仕事をする際は、背後に壁がくるように配置するのがおすすめ
自分なりの空間づくりを楽しもう
1LDKの間取りに合った、家具・インテリアの選び方や配置についてご紹介しました。家具やインテリアは、使ってみて気に入らなかったとしても、すぐに買い替えるのが難しいもの。
また、年月とともに味わいが出て愛着が増していくため、できれば長く愛用していきたいですよね。そのためには、はじめの選択が非常に大切です。
ここでご紹介したポイントや注意点を踏まえて、あなたの趣向やライフスタイルに合った家具やインテリアをチョイスしていきましょう。そして、自分なりの空間づくりを、思い切り楽しんでくださいね。
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更新日: / 公開日:2019.08.21










