厚生労働省による「第15回出生動向基本調査」によると、2015年のデータで、結婚持続0~4年の夫婦の子どもの数は0.8人ですが、5~9年では1.59人、10~14年では1.83人となっています。昨今は少子化といわれ、子ども数1人の夫婦が増えているものの、子どもがいる家族では、まだ4人家族が一般的です(※)。

夫婦2人の暮らしや3人家族に合った住まいを購入すると、将来的に4人家族となったときに手狭に感じることが多く、買い替える人もいます。マイホームを購入後に住み替えをしないことを前提とすると、どのくらいの広さが必要なのでしょうか?
※出典:第15回出生動向基本調査-厚生労働省
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住まいに必要な広さの基準として、住生活基本法に基づいて定められた、住生活基本計画よる「最低居住面積水準」と「誘導居住面積水準」があります。
「最低居住面積水準」は、健康で文化的な生活を送るために必要とされる面積です。「誘導居住面積水準」は、豊かな生活を実現するために望ましいとされる面積であり、都心部や周辺のマンションを想定した「都市居住型」と、郊外などの一戸建てを想定した「一般型」の基準が設けられています。

 

住まいの広さには基準があります

住まいの広さには基準があります

これらの居住面積水準は世帯人数に応じて算出されるもので、子どもは3歳未満0.25人、3歳以上6歳未満0.5 人、6歳以上10歳未満0.75 人として考えます。

 

「最低居住面積水準」は1人暮らしで25m2、夫婦など2人暮らしで30m2、4人家族では50m2です。ただし、4人家族でも2歳と5歳の子どもを含む4人家族では、37.5m2となります。「都市居住型誘導居住面積水準」では、1人暮らしで40m2、2人暮らしで55m2、子どもが10歳以上の4人家族で95m2、2歳と5歳の子どもがいる4人家族では、70.0m2です。
「一般型誘導居住面積水準」では、2人暮らしで75m2、4人家族で125m2とされています。
子どもの成長に伴って必要な広さは増えていくため、4人家族で生活するには、100m2程度あることが望ましいといえます。

 

出典:住生活基本計画(全国計画)-国土交通省 2016年3月18日

 

4人家族で暮らす最適な広さは?

4人家族で暮らす最適な広さは?

例えば夫婦2人の暮らしの場合、26畳程度の広いリビングダイニングに、14畳のゆったりとした主寝室をとった贅沢な広さの1LDKです。6人掛けのダイニングセットを置いて、コーナーソファやイージーチェアなども設置できますので、休日にホームパーティーを開くのに、ゆとりのある間取りです。猫を飼っている場合は、主寝室を8畳程度にして、6畳を猫専用の部屋とし、キャットタワーやキャットウォークを設けるアイディアもあります。他にも防音仕様にして楽器の演奏を楽しむなど、趣味の部屋として活用することもできるでしょう。

 

70 m2くらいの広さに4人家族で住んだ場合、子供が成長して個室が必要となると夫婦の寝室と子ども部屋2部屋をとると、書斎を確保することができませんが、100m2の広さがあれば15畳の広めのリビングと8畳の主寝室、6畳の子ども部屋2部屋、5畳の書斎といった間取りにできます。子供が3人になったら、書斎を子ども部屋にするといった使い方も可能です。

 

夫婦二人のあいだは、猫部屋をつくっても…

夫婦二人のあいだは、猫部屋をつくっても…

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一戸建ての場合、2階建ての住まいでは個室と家族が共用するフロアで分けられることが特徴です。

 

例えば夫婦2人暮らしの場合、2階に20畳程度のリビングダイニング・キッチン・トイレ。1階に寝室・書斎・浴室・トイレといった間取りにすると、プライバシーが適度に守られて開放感のある空間が生まれます。
4人家族の場合、1階をリビングダイニング・キッチン、2階を夫婦の寝室や子ども部屋にすると、プライバシーを確保しながら家族の気配が感じられる間取りになります。2階の廊下部分を広くとってデスクを設けて、家族共有のスタディスペースにするといったプランもおすすめです。

 

さらに5人家族の場合は、すべての個室を1階に収めるのが難しくなるため、12畳程度のリビングと主寝室を設けて、2階は子ども部屋を3部屋とファミリークローゼットとするプランなどがよいでしょう。

 

子どもが増えても余裕のある間取り計画を

子どもが増えても余裕のある間取り計画を

夫婦2人の暮らしでは、住まいに100m2という広さの必要性を感じにくいかもしれません。しかし、結婚したときは夫婦2人の暮らしであっても、子どもの誕生や成長など家族構成の変化やライフステージによって、必要な部屋数や広さは変わっていきます。
子どもが生まれて、小学校に入る前まではリビングの一部をキッズスペースにすると家事をしている時も目が届くため、便利です。ただ、小学校に入学すると勉強するためのスペースが必要となり、高学年以降では子どもの人数に応じた個室が必要です。
また、リビングダイニングを12畳以上とれると、ダイニングセットとソファを無理なく置けるため、家族の団らんのスペースも確保することが可能です。

 

家族構成やライフステージの変化に合わせて、リノベーションによって間取りを変更するには、100m2程度の広さが理想です。子どもが2・3人生まれて個室が必要になっても、リビングダイニングに充分な広さを確保できます。住まいを購入するときには、家族構成やライフステージの変化に柔軟に対応できるプランを練ってみることをお勧めします。

 

大きなソファはいろんな使いかたができます

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更新日: / 公開日:2016.10.27