かつての日本の家屋では普通に存在した「土間」ですが、現代では玄関部分を残してほとんど姿を消してしまいました。しかし、土間の良さを見直して、積極的にこれを取り入れようとする動きも増えてきているようです。
注文住宅の事例を探す無料で住まいの窓口に相談する

「土間」と聞いて懐かしく感じるのは、40代後半から50代以上の人に多いかもしれません。かくいう私も、小さい頃に住んでいた家には玄関から奥の炊事場に続く土間がありました。

 

土間とは、地面とほぼ同じ高さの空間で、居室や寝室、廊下など床板が張られた部屋よりも一段低くなった部分の総称です。かつての民家では、炊事場(台所)や家業の作業場などが土間となっていた場合も多いでしょう。地面と同じ扱いのため、土間では靴を脱ぐ必要がありません。少し大きな民家では、裏庭まで通じる廊下が土間となっていることもありました。

 

現代の住まいにおける玄関も土間の一種ですが、その多くは単に靴を脱ぐためのスペースとなり、生活空間やコミュニケーションの場としての土間はほとんど失われています。しかし、本来の土間の良さを見直してこれを取り入れた住宅も見られるようになってきました。ただし、土の地面を塗り固めた三和土(たたき)ではなく、コンクリートや石で仕上げたり、タイルや敷石と玉砂利を組み合わせたりしていることが多いようです。

 

土間

土間

足元が土間であれば、水や土で汚れることを気にする必要がありませんから、自由に使えます。バイクや自転車をそのまま乗り入れて手入れをすることもできますし、日曜大工の作業場として活用することもできます。室内ガーデニングを楽しんだり、椅子や子供の遊具を置いたりすることもできるでしょう。庭との間を大きな引き戸にすれば、これを開放することで屋内と屋外を一体の空間として演出することも可能です。もちろん、犬小屋を置くなどペット用のスペースとしても使えます。

 

昔ながらの使い方としては、ちょっとした来客のおもてなしにも活用できます。わざわざ部屋に上がってもらうほどの用事ではないとき、土間があれば靴を履いたままでベンチや小上がりに腰掛けてもらい、お茶を飲んでいただくといったことも考えられるでしょう。お客様のほうもあまり気兼ねなく立ち寄れるようになるのです。玄関からそのまま入れる土間リビングのような空間があれば、ソファに座ったままで、気軽に立ち寄った来客と挨拶を交わすなど、コミュニケーションの場面も広がります。

 

注文住宅の事例を探す 無料で住まいの窓口に相談する

土間のある家が増えつつあるとはいっても、全体的に見ればまだかなり少数です。建売住宅として造られることはほとんどなく、デザイン性を重視した家や住人にこだわりのある家として「注文住宅」で建てられることが大半だと考えられます。したがって、土間のある家を借りたり買ったりできるのは、これらの所有者が住み替えるときになります。あるいは、もともと土間のある古民家が貸し出されたり売り出されたりした場合です。

 

物件検索サイトでは、玄関の横に「土間収納」が造られた家はいくつか見つかりますが、希望するエリアで本格的な土間のある家を探そうと思っても、なかなか見つからないのが現状でしょう。時間を掛けて探してみるのも一つの方法ですが、希望するエリアの候補物件にたまたま土間があったとき、それを積極的に評価して検討してみるというのが現実的な対応かもしれません。

 

注文住宅の事例を探す 無料で住まいの窓口に相談する

更新日: / 公開日:2013.08.15