親世帯と子世帯で、二世帯同居をしている人にメリット・デメリットを尋ねました。また結論として、同居する方が良いのか悪いのか尋ねたところ、立場によっても大きく異なる結果となりました。うまくいっている二世帯同居家庭から、どうすれば成功するのかその秘訣も探ります。
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親世帯から見たメリット・デメリットは?

親世帯から見たメリット・デメリットは?

 

まず親世帯に、二世帯同居にして良かったことを尋ねた結果からご紹介します。

 

1位となったのは「子どもや孫と一緒に過ごすことができる」(62.1%)で、2位以下を大きく引き離してのトップとなりました。他にも「体調が悪い時に面倒を見てもらえる」「家事を手伝ってもらえる」など、お互いに助け合える点が上位にランクインしましたが、「子どもに介護をしてもらえる」は5.8%とごくわずか。介護はあまり期待せず、一緒に過ごすことで充実した毎日を過ごすことができる点を主なメリットと捉えた方が良さそうです。

順位親世帯から見た、二世帯同居にして良かったこと
1位子どもや孫と一緒に過ごすことができる62.1%
2位体調が悪い時に面倒を見てもらえる35.0%
3位家事を手伝ってもらえる23.3%
4位食事を作ってもらえる17.5%
5位節税対策になる14.6%
6位お金が貯まりやすい12.6%
7位おかずを分けてもらえる9.7%
8位子どもに介護をしてもらえる5.8%
8位夫婦間でもめた時、仲を取り持ってもらえる5.8%
 その他1.9%
 特に良かったと思うことはない17.5%

親世帯から見た、二世帯同居にして良かったこと【複数回答可】親世帯ベース(n=103)

ではデメリットと捉えられているのは何でしょうか。親世帯の1位は「お金がかかる」(18.4%)でした。他にもプライバシーや時間に関する悩みが続きます。孫へのお小遣いやリフォーム代など、何かとお金がかかることは覚悟しておいた方がよいと言えそうです。とはいえ、「特にない」という回答も42.7%おりますので、子世帯次第かもしれません。

順位親世帯から見た、二世帯同居にしなければ良かったこと
1位お金がかかる18.4%
2位プライバシーが確保されない14.6%
3位生活時間が異なる13.6%
4位自分の時間が持てない12.6%
5位子世帯に気を遣う11.7%
6位家事の量が増えた9.7%
6位自分たちに干渉してくる9.7%
6位自分の主張が通りにくい9.7%
9位インテリアなどの趣味が違う7.8%
10位生活音が気になる6.8%
10位友人を自宅に呼びにくい6.8%
12位子世帯は家事ができなさすぎる5.8%
13位料理をあまり作ってくれない2.9%
14位孫への教育方針に問題がある1.9%
15位孫にあまり会わせてくれない1.0%
15位子世帯に介護されたくない1.0%
 その他0.0%
 特にない42.7%

親世帯から見た、二世帯同居にしなければ良かったと思うこと【複数回答可】親世帯ベース(n=103)

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子世帯から見たメリット・デメリットは?

子世帯から見たメリット・デメリットは?

 

続いて子世帯から見たメリットを紹介します。1位は「子ども(孫)の面倒を見てもらえる」(46.9%)でした。共働きの家庭も増えていく中で、子どもの送り迎えを手伝ってもらえたり、家事の最中に子どもの面倒を見てもらえることは、大きなメリットと受け取られるようです。

 

親世帯ではお金がかかる人がいた一方で、子世帯は「お金が溜まりやすい」という回答が上位にランクインしており、親から子へ資金が援助されている様子がこの結果からも伺えます。

順位子世帯から見た、二世帯同居にして良かったこと
1位子ども(孫)の面倒を見てもらえる46.9%
2位体調が悪い時に面倒を見てもらえる33.0%
3位家事を手伝ってもらえる32.0%
4位食事を作ってもらえる24.5%
5位お金が貯まりやすい21.7%
6位子ども(孫)の送り迎えをしてもらえる17.6%
7位子ども(孫)の教育に役立つ16.2%
8位おかずを分けてもらえる13.0%
8位仕事に集中できる13.0%
8位節税対策になる13.0%
11位旅行に行きやすい11.7%
12位夫婦間でもめた時、仲を取り持ってもらえる6.6%
 その他2.1%
 特に良かったと思うことはない22.2%

子世帯から見た、二世帯同居にして良かったこと【複数回答可】子世帯ベース(n=437)

では子世帯から見た、デメリットについてご紹介します。1位は「親世帯に気を遣う」(34.6%)でした。これに2位「プライバシーが確保されない」(22.4%)、3位「友人を自宅に呼びにくい」(20.1%)が続きます。

 

面倒は見てもらえるものの、関わりが増える中でプライバシーの確保がしにくく、「家族や子育てに干渉してくる」など”余計なお世話”と受け取られてしまうことも・・・。気を遣う場面が増えたと感じる人もいるようです。

順位子世帯から見た、二世帯同居にしなければ良かったこと
1位親世帯に気を遣う34.6%
2位プライバシーが確保されない22.4%
3位友人を自宅に呼びにくい20.1%
4位家族に干渉してくる18.8%
5位子育てにに干渉してくる18.1%
6位生活時間が異なる16.7%
7位自分の時間が持てない16.5%
8位自分の主張が通りにくい14.6%
9位介護をするのが大変14.4%
10位家事に口を出される13.7%
11位お金がかかる11.9%
12位家事の量が増えた11.7%
13位インテリアなどの趣味が違う11.4%
14位生活音が気になる9.8%
15位料理にケチをつけられる9.2%
 その他1.4%
 特にない32.7%

子世帯から見た、二世帯同居にしなければ良かったと思うこと【複数回答可】子世帯ベース(n=437)

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このようなデメリットを目にして、二の足を踏んでしまう人も多いのではないでしょうか。そこで、実際に同居している人に今後同居か別居を選べるとしたらどちらが良いと思うか尋ねました。

 

親世帯では、「絶対に同居する方が良いと思う」(16.5%)と「同居する方が良いと思う」(51.5%)をあわせると、68.0%が同居する派でした。しかしながら子世帯では立場別に応じて異なる結果になりました。実の息子/娘の場合、同居する派が64.9%なのに対し、義理の息子/娘では39.0%に留まり、同居しない派が同居する派を上回っています。

 

立場別に見た、同居と別居に対する今後の意向【単一回答】

立場別に見た、同居と別居に対する今後の意向【単一回答】

実の息子/娘か義理の息子/娘か、立場によって異なるというのが結論になりそうです。一部が満足していても我慢をする人が出てしまいますが、どうすれば防げるのでしょうか。

 

そこで、実際にうまくいっていると感じている人に、どうすれば二世帯同居が成功するか、その秘訣を教えてもらいました。

 

お互いに口を出しすぎないこと。お互いに協力すること。片方にしか分からない内容は少なめに会話をすること」(息子)

 

「あまり干渉せず、気を遣うところは気を遣っていくべきだと思う。ありがとうの言葉をよく使うようにしたらいい」(娘)

 

1人になれる場所を必ず確保する。お互いの悪口は絶対に言わない。良い距離感を保つ。意見を求められない限り、お互いに口出ししない」(義理の娘)

 

「家事は誰が何をするか決めずにできることをするようにしています。例えば義母が食事を作ってくれた時は、私が後片付けをします」(義理の娘)

 

「相手を気遣いながらも、いい意味で遠慮はしないで本音で話しあう。例えば、孫への食事前のおやつや、おもちゃの与え過ぎ、言葉遣いなどは、親としての希望を明確に伝える。たまにはリビングでお茶したり、三世代で旅行したり、イベントを共有する。孫に祖父母の部屋で一緒に遊ばせる。祖父母の趣味や付き合いには口を出さない」(義理の娘)

 

「干渉しない。お嫁さんは自分の娘だとは思わず一歩引いた関係をくずさないこと」(息子の母)

 

「我家はそれぞれの家族のプライバシーを守るため個室を確保しつつ、家族が集まるリビングを広く作りワイワイ賑やかに暮らしています。お互い助け合いの精神を忘れずにいれば、平和な暮らしになるはずです」(息子の母)

 

いかがでしたでしょうか。まとめると、ポイントとなるのは思いやり適度な距離感になるのではないでしょうか。

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【調査実施期間】2017年3月6日~3月7日
【調査対象者】事前調査で「親世帯・子世帯で二世帯同居もしくは三世帯同居している」と回答した人
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】540サンプル

 

記事の利用や掲載についてはこちら→ info-media@LIFULL.com

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更新日: / 公開日:2017.04.10