ゼロから新たにつくる注文住宅と異なり、リノベーションでは、すでにある物件を生かして工事を行います。したがって、もともとの物件によっては、やりたいことができない場合もあります。物件を購入する前に必ずチェックしておきたいポイントとは?

配管や構造、マンションでは管理規約に注意!

マンションでは、キッチンやトイレなどの排水管を共有部の竪管(たてかん)につなぎこむ「パイプスペース」の位置が決まっています。そのため、水まわりを自由にレイアウトすることは困難です。例えば、眺めの良い高層マンションの最上階で「バルコニーの隣に浴室を移して、お風呂に入りながら景色を楽しみたい」と思っても、その近くにパイプスペースがなければ実現は困難です。床の高さを大きく上げることでまったく不可能ではありませんが、あまり現実的ではないでしょう。「ヨーロッパの住まいのように床を大理石にしたい」と思っても、管理規約でタイルや大理石はもちろん、フローリングであっても床に使うことが禁止されているマンションもあります。また、壁式構造のマンションや、軽量鉄骨、ツーバイフォー工法の一戸建てでは、壁そのものが構造体になっているため、撤去することができず、間取りの変更が大きく制限される場合があります。比較的自由度の高い、木造軸組工法(在来工法)の一戸建てであっても、自由自在に壁や柱を撤去できるわけではありません。

費用面でのメリットが出ない物件もある

前章で「新築と比べたときの費用の安さもリノベーションの大きな魅力」と述べましたが、物件によってはそうならないこともあります。例えば、老朽化が激しい戸建ての場合、劣化している箇所の補修や耐震補強などに費用がかかってしまい、物件の購入費が安くても、総額では費用面でのメリットが出ない、ということもあります。

早めに専門家に相談することがポイント

物件を購入する契約をしてから、「やりたいことができない」となっては手遅れです。前述のように、そもそもリノベーションにあまり向いていない物件もあります。しかし、一般的に不動産会社は物件の売買(仲介)を主業務としているため、建物の構造や劣化、さらにその改修費用などに詳しいとは限りませんし、。リノベーションを前提に中古物件を購入する場合には、購入(契約)前に専門家に相談して、自分が希望するリノベーションに適した物件かどうか見てもらうことが重要なポイントです。リノベーション会社の中には、物件案内に同行してくれる会社もたくさんありますので、相談してみるとよいでしょう。