スケルトン(skeleton)は、「骨格」を意味する言葉ですが、リノベーションの場合、家の骨組みを残して内部を解体した状態を指します。マンションの場合は、コンクリートの躯体を残して内部をすっかり解体した状態のことを言います。
スケルトンの状態まで解体すると、間取り変更などさまざまなことが可能になります。どんなことができるのかを、メリットや注意点、費用の目安も含めて知っておきましょう。

マンションのスケルトンリノベーションとは

マンションのスケルトンリノベーションは、内部をすべて給排水管も含めて解体撤去(共用配管は撤去不可)し、いったんコンクリートの床、壁、天井をあらわにしたうえで、そこからあらためて内部をつくります。

マンションのスケルトンリノベーションのメリット

①給排水管・電気配線も新しくできる

スケルトンにするメリットはたくさんあります。まず、住戸内の給排水管や電気配線からやり直すことができること。古い配管だと内部にサビが出ている場合もあるし、電気配線も劣化し漏電のおそれがある場合も。この際にライフラインをすっかり更新しましょう。

②水まわり設備の位置を移動できる

給排水管の移設・延長によって、キッチンなど水まわり設備を元の位置から移すことができます。ただし、水が流れる勾配を確保する必要があるので、配管の延長距離には制約があります。リノベ会社に配管の状況をチェックしてもらい、移動可能な範囲を聞いておきましょう。

③間取りをイチから決められる

購入した中古マンションの間取りが暮らしに合わないとき、スケルトンリフォームなら、新たに設計して、自分たちの暮らしに合わせた間取りをつくることができます。ただし「壁式構造」のマンションは、内部に撤去できない構造用の壁が含まれているので、その点には注意しましょう。「ラーメン構造」は間取り変更の自由度が高いです。購入前に広告などで構造もチェックしておきましょう。

一戸建てのスケルトンリノベーションとは

①耐震補強・断熱まで性能向上が図れる

一戸建てをスケルトン状態まで解体・撤去し、腐食した部材を交換したり、柱や筋交いなどを必要な部分に追加したりして、現行の耐震基準に則したレベルにまで補強を行うことができます。また、床、壁、天井に断熱材を装填し、かつ窓を複層ガラスのサッシに交換することで、断熱性能もアップさせることができます。

リノベーション費用にもかかわるので、購入前に劣化状態をリノベ会社に調べてもらい、どの程度の工事が必要なのかを聞いておくのがよいでしょう。また、リノベ会社を選ぶときは、大規模工事の実績が多い会社を選ぶと安心です。

②屋根・外壁もやり直しができる

屋根や外壁は残して、塗装できれいにする方法もありますが、かなり老朽化している場合は、外装を剥がして下地からやり直すほうが、雨漏りも防止できて安心です。屋根を支えている下地のチェックを行い、必要な場合は交換や補強を。その上で、軽いガルバリウム鋼鈑などに葺き替え、負荷を減らすことで耐震性をアップさせることもできます。

外壁はモルタルなどを剥がし、やはりガルバリウム鋼鈑など軽い材料に張り替えることができます。

③ダイナミックに間取り変更ができる

1階にあったLDKを日当たりのよい2階に移したり、吹き抜けを設けて1階に日差しを確保するなど、大きく間取りを変更できるのが一戸建てのスケルトンリノベーションの特徴。水まわりの移設にも大きな制約はなく、自由に位置を決めることができます。

増築も可能ですが、法的な制限を超えて面積を増やすことはできないので、購入時に敷地の建ぺい率と容積率を調べ、余裕があるかどうかを確認しておきましょう。

スケルトンリノベーションの費用の目安

内部を解体してイチからつくりあげるスケルトンリノベーションは、どれくらいの費用がかかるのでしょうか? マンションと一戸建てに分けて、その目安を紹介しましょう。

マンションのスケルトンリノベーションの費用目安

マンションのスケルトンリノベーションは既存の活用がない分、費用は割高となります。

専有面積60~70m2のマンションの場合、700万円程度~、70~80m2の場合、800万円程度~。使用する設備や建材のグレードによっては1000万円台、2000万円台になるケースも少なくありません。

一戸建てのスケルトンリノベーションの費用目安

一戸建てのスケルトンリノベーションは、耐震補強や断熱工事の有無、外装のやりなおしの有無などによっても費用が違ってきます。

延床面積80~100m2の場合、900万円程度~、100~120m2の場合、1,500万円程度~。しかし、2,000万円台、3,000万円台になるケースもあります。

リノベ会社に現場調査をしてもらい見積もりをもらおう

予算を立てる前に、物件の現地調査をしてもらい、どのようなリノベーションを希望しているのかを伝えたうえで、リノベ会社に見積もりをもらいましょう。会社によって提案するプランや費用も異なるのが一般的なので、複数の会社に現場調査と見積もりを依頼して、比較検討するのがよいでしょう。