築30年、年季の入ったお部屋がモルディブのリゾートホテルに

2住居分の玄関をつなげたため広々としたエントランス。イカットハンガーにはアジアンタペストリーを掛けて、エントランスもリゾートホテルのロビーのように
施主のI様は、はじめは賃貸用のお部屋をリノベーションして貸し出すことも考えたそうですが、いっそのことなら1つのお住まいにまとめてしまおうということで今回のようなリノベーションとなりました。建物自体は築30年が経っており、設備も古く使い勝手の悪いものでした。
そこで水回りの設備を一新するとともに内装も含めトータルリノベーションを行いました。テーマにしたのはアジアンリゾート。
元々アジアンテイストがお好きだったI様。
インテリア誌や以前訪れたモルディブのホテルの写真を見ながらイメージを固めていきました。
足を踏み入れた者を「非日常」へと誘う空間
ラグジュアリーな印象のリビング。
お手持ちの調度品がダークな色味のものが多かったので、内装全体は白を基調としてお部屋が明るく広々と見えるようにしました。床はベージュの大理石調のタイルを使用し、高級感漂う華やかな空間となりました。
石の床は見た目も実際の温感も「冷たい」ことがネックですが、色味をベージュにしたことで寒々しい印象はなく、また床暖房を入れたため冬でも足元が冷たくなりません。
全体をホワイト系でまとめたことで、I様こだわりのダイニングセットやサイドボードなどのインテリアがより一層引き立ちます。窓辺ではI様お手製のサンキャッチャーが朝の光を受け、リビングの床に光の輪を作り出します。

白を基調とした内装とアジアンインテリアが見事に調和したリビング
大好きなアジアンテイストを思い切り楽しむ寝室
寝室はかねてより「こういう感じにしたい」という明確なものをお持ちだったI様。
担当者に写真を送りイメージを共有し、イメージの具現化を目指しました。最初に家具の配置を決め、それに合わせて壁の幅を決めたり、デッドスペースに棚を造作したりと、無駄のない計算されたつくりに。
お手持ちのサイドボードや、ウォーターヒヤシンス製のベッドに合わせ、床を少し赤みがかったダークブラウンに。
建具もダークブラウンとし、全体的にシックな印象に仕上げました。ダークな色味の面積が多いと暗い印象になってしまうことも少なくありませんが、I様は明るい色の布などを上手にお使いになられているので、メリハリのある空間が完成しています。

昼と夜2つの顔のバスルームで過ごすとっておきの時間
「もしかしたら一番こだわったかもしれない」とI様が話すのがバスルーム。お風呂が大好きで、本を読んだりテレビを見たりとお風呂で過ごす時間も長いため、リノベーションをするにあたり居心地のよい浴室というのは外せないポイントだったのだとか。浴室の床や壁はより落ち着いたリラックス空間となるようベージュでそろえ、足をゆったりと伸ばしていただける広々サイズのバスタブを設置しました。既存の丸い窓はそのまま活かし、窓に合わせて鏡も丸いものを新たに取り付けました。
東に面しているこの窓からは光がたっぷり入るため、日中は明かりいらずで「朝お風呂に入るのもとても気持ちがいいんです。」とI様は言います。夜に調光付のダウンライトで少し明かりを落として入るのも、昼と雰囲気が違ってまた格別なのだそうです。

