スタジオをガラス越しに眺めてたのしいLDK
住み慣れたマンション内の、より広い物件に住み替えました。LDKに隣接していた和室は、家族みんなの趣味の楽器演奏をたのしむことができるスタジオに変更。アイアンガラスのクールな引き戸で仕切ればスタジオになり、開放すればリビングに続く空間としてLDKの開放感を高めてくれます。ガラス越しには大切な楽器や思い出のレコードを眺めることができ、忙しくて演奏ができない日は、愛用の楽器を眺めるだけでも心が癒されるのだとか。趣味を飾った部屋を眺めながら過ごす一家だんらんのひととき。ゲストとの会話もはずむようになりました。TVボードや壁面収納は、赤褐色の艶がうつくしいカリンを使ってオリジナルで造作しました。ドアや廊下の天井・壁に似た質感の木材を使用し、邸内に統一感を持たせています。リビングの壁面収納の下は、木が上品なルーバーを設けて愛犬のゲードとしました。柵は開放時は上部に収納できて安全。床はタイルにするなど、清掃性にも配慮しています。

(写真左)壁式構造のため、開口部には下がり壁が残った。それを覆うようにドアを設け、圧迫感をなくした
(写真右)カリン材を使った上品な家具。一部を愛犬のゲードにし、いつも家族と過ごせるように
好みと暮らしに合わせたプライベートルーム
共働きのご夫婦は、どちらもご自宅で仕事をすることが多く、就寝時間がばらばらでした。そのためプライベートルームは、それぞれのライフスタイルと好みに合わせてプランニングしています。ご主人の個室は、いかにも“書斎”といったシックな雰囲気。床や壁をダークトーンでまとめ、ほの暗い照明で、仕事や読書の集中しやすさを追求しました。デスク周りの壁面には大きな本棚を設け、必要な本に手を伸ばしやすいように。一角に設けた畳スペースでは、仕事の合間にごろりと横になったり、仮眠をとったりと、これまでよりも気軽に休息できるようになりました。一方、奥さまの個室は、白をベースとした上品で明るいデザインに。こちらも仕事に集中できるよう、書斎まわりを壁と下がり天井でぐるりと囲み、籠ったような雰囲気に仕上げています。ベッドを置いた就寝スペースと書斎スペースは、床・壁・天井の素材を使い分けてゾーニング。同一空間にいても、オンとオフの心の切り替えがスムーズです。

(写真左)ダークトーンでまとめたご主人さまの部屋。デスクまわりの本棚がアカデミックな印象をつくる
(写真右)白が清潔な奥さまの部屋。ベッドから書斎が見えないよう、ベッドの脇には腰壁を立ち上げた
キッチンと廊下にも妥協なし。洗練されたうつくしさ
キッチンは既存のまま活用し、一方でコンロやオーブン、レンジフード、食洗機は新しくするなど、既存と新調を使い分けてコストバランスを図りました。床には、奥さまご希望の自然素材のリノリウムの床を使用。はっきりとあらわれた模様にはさまざまな色が自然に入り交じります。その個性的な表情を、白い収納やキッチンが引き立てるモダンなキッチンに生まれ変わりました。収納や納戸のせいで凹凸が生じていた廊下をフラットにするため、アプローチの角度を変更。ゆるやかなカーブを描きながら、奥へと視線を誘い込むような空間構成です。左側にはシラス壁、右側と天井にはやや赤みがかった木の板を張って、アーチのように仕上げました。その奥にちらりとのぞく空間の広がりに、ゲストの期待が高まる仕掛けです。

(写真左)シンプルにまとめたキッチンに、リノリウムの床がモダンに映える
(写真右)壁と天井の木材をLDKのカリン材の色に合わせ、邸内全体の統一感を演出

