昭和とモダンがコラボしたオフィスらしくないオフィス

中心にあるベンガラ色の和紙で囲われた円柱がシンボルのオープンスペース
それまでのオフィスが手狭になり、新たに物件を探し、選んだのは東京オリンピックが開催された1964年に建てられたヴィンテージマンションでした。こちらの物件は、建設当時はアメリカの建築雑誌でも紹介された先進的なデザインの建物。
しかし、室内は50年の時を経て老朽化していたためかなり手を加えなければならない状態でした。お客様のご希望は「オフィスらしくないオフィス」で、コンセプトは「昭和とモダンが織りなす空間」。
建設当時からある障子や目透かしの天井など昭和の住まいの趣は生かしながら、モダンなデザインやインテリアを調和させることにしました。玄関から入るとまず印象的なのが、オープンスペースの中心にあるベンガラ色の和紙で囲われた円柱。
これは共用部の縦管が通るパイプスペースで、もともとは四角く大きな壁で囲われていましたが、コンパクトな円柱にフォームを変え、オープンスペースのシンボルとして生かすことにしました。また、既存のキッチンは部屋を完全に分断していたため、位置を変えて壁付けにし、回遊性があり広々とした使いやすいスペースを実現。
キッチンにはミッドセンチュリーデザインのミニキッチンを採用しました。
ミーティングルーム&ミキシングルーム
オープンスペースとミーティングルームの床には、グラデーションが印象的な和テイストのタイルカーペットを採用。
周囲をダークブラウンのタイルカーペットで縁取って空間を引き締め、照明やインテリアも、障子とマッチするデザインをチョイスしました。また、今回のリノベーションで一番特徴的な空間となったのが、ミキシングルーム。
映像制作の要となるこのスペースは、床を鮮やかなブルーにし天井はワインレッドにし、既存の障子と組み合わせて個性的な空間に仕上げました。映像の編集は繊細な作業を行うため、カーテンは完全な遮光性タイプを採用。
この個性的な空間から、日々ファンを楽しませる映像が生み出され、発信されていきます。

個性的なタイルカーペットとダークブラウンのカーペットを配した壁と障子が不思議とマッチする和モダンのミーティングルーム

(写真左)床の鮮やかなブルーと天井のワインレッドが個性的なミキシングルーム
(写真右)繊細な映像作業を行うミキシングルームには完全遮光性のカーテンを採用
Before&After
before
after
【Before】建設当時は先進的なデザインだった建物内部は50年経って老朽化が進んでいました
【After】かつての古いLDKは、中心の円柱がシンボルのモダンなオープンスペースに生まれ変わりました

