お持ちの家具に合わせ、リゾートホテルのようにシックで開放的な空間に
賃貸に出していたマンションに移り住むことになったSさんご夫婦。築11年のきれいなお住まいでしたが、画一的なデザインが好みではなく、また設備の劣化も気になっていました。もともとアジアンテイストが好きで、お持ちの家具や調度品は木の質感が目を惹く上質なものばかり。それらがなじむような空間をイメージし、デザインしたことがポイントです。完成したのは、バリのリゾートホテルのように開放感がありつつ、シックで上品な住まい。TVボードと収納は、チーク材を使って造作。キッチンやドアも同じくチーク材をあしらって空間全体の統一感を演出しつつ、白い壁がチークの整然とした木目を引き立てています。独立していたキッチンは、対面式のオープンにしたことにより、ベランダの光と風を感じながら家事ができるように。愛犬と一緒にリビングくつろいでいると、心地よい風が通り抜けていきます。夏の休暇にゆったりとしたひとときを過ごすような、心の贅沢さをもたらします。

(写真左)光と風が舞い込む心地のよいLDK。白い壁が、木の家具の美しさを引き立てている
(写真右)キッチンカウンターやキャビネットにもチーク材を使用し、空間全体を統一
おだやかな光と風が流れる、開放的な寝室
寝室は住まいのなかでも長時間を過ごすため、居心地にはどこまでもこだわりました。まずは、大きなベッドを置くために、寝室のスペースを拡大。さらに隣接しているWICを拡大し、その奥を洗面所とつなげ、朝起きてからの着替え、洗面までをスムーズに。また、寝室とWICの壁にスリットを設け、通気性を高めたこともポイントです。寝室の天井は梁やダクトの凹凸が多かったため、木の板を張って目立たなくすると同時に空間のアクセントに。壁には趣のある木目の板を張り、大きなベッドヘッドのように仕上げています。上下の板の間には、紙を編んだ高級感のあるクロスを張って、間接照明を入れました。クロスに光が当たると編み模様が浮かび上がり、ラグジュアリーな雰囲気が広がります。隣の洋室へ続くドアは、木のルーバーの引き戸を採用。ドアを閉めた状態でも風を通し、ルーバ―越しに見える装飾品が異国情緒を誘います。

(左)隣室とはルーバーでおだやかに間仕切り。風や光を共有でき、空間に伸びやかさが生まれる
(右)梁やダクトによる凹凸を隠すため、壁と天井に木の板を張ってベッドヘッドのように仕上げた
夫婦で使う洗面室や、ゲスト専用のパウダールームにもこだわり
アジアンテイストで統一した水まわりは、居室で過ごすかのようにリラックスできる空間。とくに、Sさんのお住まいはゲストが多いため、ゲスト専用のパウダールームを設けたことも特徴です。ホテルのように、トイレと洗面が一体となった伸びやかなスタイル。木でフレーミングした鏡、チーク材を貼った洗面台の扉は、使う人にやさしい印象を与えます。ゲストが気兼ねせずメイクを直したり、手を洗ったりと、思い思いにゆっくりと過ごせるよう配慮しました。ご夫婦が使う洗面室は、天井や壁、収納扉にチーク材を貼り、シックな家具のように見せています。控えめながらも存在感のある木目を選んで、モダンさも演出しました。カウンターの天板の大理石、壁のモザイクタイルは光が当たると上品に輝きます。本物の素材にこだわったことで、シンプルながらも記憶に残るような洗面室となりました。傍らには大容量の収納とタオルウォーマーを設置。さらに洗濯機も目につかない場所に移動し、生活感を排除したことも、毎朝気持ちよく身支度するための工夫です。

(写真左)天井や壁、収納扉はチークを貼って他のエリアとテイストを統一
(写真右)ゲスト専用のパウダールームも、ホテルライクな雰囲気に

