街の紹介記事は、どれも日中の情報ばかり。だけど、仕事が終わって帰ってくるのは大抵夜。その街で暮らす人にとっては街灯に照らされた街の姿もまた、思い出を刻む舞台となります。

夜、この街はどんな姿を見せるのか。ライターsiomoonが、実際に夜の吉祥寺を歩いてみました。時間が深まるにつれて移り行く、リアルな街の情景をお届けします。

この街に住みたい、この街に友達が住んでいる、一度も行ったことないけど面白そう…この記事に興味を持ったきっかけは、どんな理由でも構いません。あなたも一緒に、夜の散歩に出かけてみませんか。

筆者紹介:siomoon
夜歩きライター。千葉県住み。吉祥寺を訪れるのは3回目(ちゃんと歩くのは初めて)。吉祥寺のイメージは、古着とお好み焼き。

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20:08 大正通りから井ノ頭通り方向に移動

 

とことこ雑貨店
時刻は20時過ぎ。喫茶ロゼを出て、井ノ頭通りに向かって歩いていると、不思議なポストが突如出現。

 

近寄ってみると、“テレビで紹介されました”と書かれています。どうやらこちらのビル3階にある雑貨屋さんの看板のようです。

 

店内は、“猫が開いた雑貨屋さん”というコンセプトで、たくさんの猫グッズを取り扱っており、猫好きにはたまらないお店となっています。

 

20:13 中道通り

 

中道通り
少し歩くと、中道通りに着きました。こちらはよくある商店街という雰囲気。

 

お店はまだたくさん開いていますが、人通りは多くありません。

 

20:15 吉祥寺プティット村

 

吉祥寺プティット村
駅とは反対方向に中道通りを進むと、突如周りの景観とは明らかに雰囲気の異なる建物が現れました。

 

丸みを帯びたメルヘンチックな建物。これは一体…。

 

吉祥寺プティット村
門は開いていて、灯りもついています。どうやら何かのお店で、まだ営業中のようです。

 

吉祥寺プティット村
入り口には「吉祥寺プティット村」の文字。村?吉祥寺に村?

 

吉祥寺プティット村
入り口のドアには「吉祥寺プティット村」の地図らしきものが貼られています。

 

説明書きがないため、正直見ただけではよくわかりませんが、いくつかのお店が集まった場所のようです。

 

吉祥寺プティット村
門の先は、テーマパークかと思うほどの細部まで作りこまれた世界観。

 

ここが吉祥寺駅から少し離れた商店街の一角とは信じられません。恐るべし、吉祥寺。

 

しかも、こんなに目立つ場所なのに人影はなく、ただ水の流れる音だけがどこからか聞こえてきます。

 

吉祥寺プティット村
落ち着いてよく見ると、所々に案内の看板が出ています。

 

ここは「TEA HOUSE はっぱ」というカフェ。店名通り、入り口のドアには葉っぱ形のガラスがはめられていてとてもキレイです。

 

店内では種類豊富なお茶や軽食、デザートが楽しめるようなので、また今度ゆっくり来てみたいと思います。

 

吉祥寺プティット村
奥にある「てまりのおしろ」と書かれた建物の壁には、存在感たっぷりの猫の噴水が。入ってすぐに聞こえてきた水の音の正体はこれだったんですね。

 

気になって調べてみると「てまりのおしろ」は猫カフェ。こんな場所で、猫と戯れられるなんて、猫好きの方にとってはまさに夢の国ですね。

 

吉祥寺プティット村
現在、「吉祥寺プティット村」のほとんどのお店は21時閉店。ラストオーダーを考えると、来るならもっと早く来た方が良さそうですね。

 

「吉祥寺プティット村」を運営するのは、ねこのてカンパニーという会社で、道すがらに見た「とことこ雑貨店」も実は同系列のお店。

 

ここを中心に、猫とファンシーな世界観が吉祥寺に根付き、猫好きが訪れる街として知られる日も近いかも知れませんね。

20:22 中道通りを駅方向へ

 

吉祥寺プティット村
「吉祥寺プティット村」を後にし、中道通りを吉祥寺駅方面に戻ってみたいと思います。

 

20:31 カーニバル

 

カーニバル
中道通りを戻ってくる途中、ステキな輸入食品店を発見。雑多な感じがたまりません。

 

ドアのないオープンなつくりの店内には、海外の商品が所狭しと並んでいます。

 

お店の一角では、お惣菜やお弁当、ソフトクリームなども売っており、ランチ時はかなり混むそうですが、この時間は比較的空いています。

 

こんなお店が近くにあれば、仕事帰りにお酒とつまみを買ったり、土日に家で過ごす用のポテチやチョコを物色したりと、何かと重宝しそうです。

 

20:34 吉祥寺パルコ(PARCO)前

 

吉祥寺パルコ
吉祥寺通りと平和通りが交わる交差点まで戻ってきました。ここから吉祥寺駅までは、わずか3分ほどの場所です。

 

こちらの交差点にあるのが、街のシンボルのひとつでもある吉祥寺パルコ。1980年開店と歴史も長く、吉祥寺といえばパルコ、という方も多いと思います。

 

パルコは21時閉店なので、ちょうど閉店30分前くらい。そろそろ外の通りにも人が少なくなってきました。

 

キッチン男の晩ごはん
そんな中で1軒、サラリーマンや学生らしき男性客でやたらと賑わうお店を発見。それがこちら「キッチン 男の晩ごはん」。

 

平和通りのパルコの目の前、ファミリーマート横の地下にあるお店で、小さなお店であることを考慮しても、今日吉祥寺を歩いてきた中で一番の繁盛しているようです。

 

定食に丼、カレー、麺類までメニュー数も半端なく、どれも肉肉しく、カラッと揚がってボリューミー。しかも、値段も安くてテイクアウトOKとくれば、仕事終わりに重宝する気持ちはわかります。

 

オシャレなお店も多いけど、結局こういう「安い、早い、うまい」と3拍子揃ったお店が、吉祥寺でも人気だとわかって何だか安心しました。

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吉祥寺本町
吉祥寺本町をここまで見て感じたのは、本町だけで小さな街ふたつ分くらいの面白みが凝縮されているということ。

 

商店街に飲み屋、グルメ、デパート、ファッション、仏閣など、粒だったランドマークが限られたスペースにぎっしり詰まっており、欲張りなビュッフェのような地区でした。

 

では、吉祥寺本町は一旦これで終わり。次は吉祥寺南町に移動してみたいと思います。

 

吉祥寺のシンボルともいえる井の頭公園のある南町エリア。多くの人で賑わう日中と比べて、夜はどんな姿を見せてくれのか一緒に見に行きましょう。

 

夜の街を歩く…吉祥寺「南町エリア」編【Vol.1】はこちら

 

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更新日: / 公開日:2018.12.26