毎月の家賃の支払いをうっかり忘れてしまい、焦った経験がある人も多いのではないでしょうか。忙しい毎日の中で、銀行やATMで家賃を振り込むのが負担に感じ、つい後回しにしてしまうこともあるでしょう。
また、自動引き落としを検討していても、手数料や手続きの詳細が分からず、結局そのままにしている方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、家賃の自動引き落としの仕組みや手続き方法、確認すべきポイントについて詳しく解説します。支払いの遅延を防ぎ、家賃を確実かつスムーズに管理したい人は、ぜひ参考にしてください。
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家賃の自動引き落としの仕組み

家賃の自動引き落としは、契約者が指定した銀行口座から、毎月決まった日に自動的に家賃が引き落とされる仕組みです。手続きをすることで、支払い忘れのリスクを防ぎます。
手続き方法としては、不動産会社から提供される「口座振替依頼書」に、契約者の銀行口座情報や引き落とし希望日を記入し、提出するのが一般的です。
その後、不動産会社や金融機関が内容を確認し、承認されることで手続きが完了します。
一度設定が完了すれば、毎月の支払い作業を行う必要がなくなるため、特に忙しい人にとって大きなメリットとなるでしょう。
ほかの支払い方法との比較
家賃の支払い方法には、自動引き落とし以外にも以下のような支払い方法があります。
- 銀行振込み
- クレジットカード払い
銀行振込みのメリットは、自分のタイミングで支払いが可能な点です。
たとえば、家賃を給料日直後に振込むようにすれば残高不足を防げます。しかし、毎月の振込み操作に手間がかかるうえ、振込み手数料が発生するため、コスト面では不利です。
クレジットカード払いは、ポイントが貯まるメリットがあります。家賃支払いでもポイント還元を受けられるため、クレジットカードを普段から利用している人にとってはお得です。
ただし、利用限度額や不動産会社が対応しているかを事前に確認する必要があります。
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家賃を自動引き落としにするメリット・デメリット

ここでは、家賃を自動引き落としにするメリットとデメリットについて詳しく解説します。
メリット
■支払い忘れの心配がなくなる
自動引き落としを利用するメリットは、支払い忘れを防げる点です。忙しい日々の中で銀行に行けずストレスを抱えたり、振込むのを忘れるのではないかと心配したりすることがありません。
家賃の支払いを忘れてしまうと、延滞料金が発生します。さらに、不動産会社や大家さんとの関係が悪化したり、場合によっては信用情報に影響を与えたりすることもあります。
しかし、自動引き落としであれば、こうしたトラブルも未然に防ぐことが可能です。
■自分で振込む手間が省ける
従来の銀行振込みでは、銀行やATMに行く必要があります。仕事や家事の合間を縫って銀行やATMに行く時間をつくったり、混雑する時間帯を避ける工夫をしたりなど、何かと気を遣うものです。
一方、自動引き落としを利用すれば、これらの作業が不要になり、時間と労力を節約できます。特に忙しいビジネスパーソンや、家事に追われる主婦などには便利な仕組みです。
デメリット
自動引き落としは便利な仕組みですが、利用の際にはリスクについても理解しておくことが大切です。
■残高不足による遅延リスクがある
自動引き落としのデメリットは、口座の残高不足が原因で引き落としが行われず、支払いが遅れてしまうリスクがあることです。
たとえば、給料日前に口座に十分な残高がなく、引き落としが実行されないパターンが考えられます。また、突発的な出費が重なり、残高が不足していることに気づかないケースにも注意が必要です。
引き落とし日の前に口座残高を確認し、必要な金額を確保するようにしましょう。
家賃の自動引き落としの手続き方法

家賃の自動引き落としを設定するには、いくつかの手順があります。具体的には以下の流れで手続きを行いましょう。
手順 | 内容 |
|---|---|
1. 不動産会社または大家さんに確認する | 自動引き落としに対応しているかどうかを確認します。対応していない場合は代替手段を検討します。 |
2. 口座振替依頼書を受け取る | 不動産会社から「口座振替依頼書」を受け取ります。 |
3. 必要事項を記入する | 銀行口座情報、引き落とし希望日、契約者名などを正確に記入します。 |
4. 金融機関の届出印を押す | 依頼書に、口座開設時に使用した届出印を押します。印鑑が一致しない場合は手続きが完了しないため事前に確認が必要です。 |
5. 提出する | 完成した依頼書を不動産会社または金融機関に提出します。オンライン手続きに対応している場合はウェブサイトから申し込むことも可能です。 |
6. 手続き完了の通知を待つ | 手続きが完了すると、不動産会社から通知があります。設定した日に家賃が自動で引き落とされるようになります。 |
手続きをスムーズに進めることで、自動引き落としを安心して利用できます。不明点がある場合は、早めに不動産会社や金融機関に相談しましょう。
自動引き落としに対応していない場合は?
自動引き落としに対応していない場合でも、代替手段として「自動送金サービス」を利用できます。このサービスは、事前に振込み先や金額を登録しておくことで、指定した日に自動的に振込みが行われるというものです。
自動引き落とし(口座振替)との主な違いは、手続きを入居者自身で行う必要がある点です。金融機関で手続きをする際には、振込み先の情報、利用する口座情報、銀行印を持参しましょう。
なお、手続きは比較的簡単に完了しますが、退去する際には自分で自動送金を停止する手続きが必要です。この手続きを忘れてしまうと、退去後も家賃が送金され続けてしまうリスクがあるため注意が必要です。
サービスの内容や手数料は金融機関によって異なるため、利用を検討する際には事前に不動産会社か最寄りの金融機関に確認することをおすすめします。
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家賃の自動引き落とし手続きで確認すべきポイント

家賃の自動引き落としを利用する際には、手数料の負担や引き落とし日など、事前に確認しておくべきポイントがあります。
これらは支払い計画に直結する重要な内容のため、契約時にしっかりと確認し、予期せぬトラブルを防ぐことが大切です。ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
手数料はいくら負担するのか
家賃の自動引き落としには、金融機関や契約内容によって手数料が発生する場合があります。不動産会社が負担するケースもありますが、多くは入居者負担となるため、契約時に確認が必要です。
以下の表は、三井住友銀行の手数料額です。
顧客区分 | 振込み金額 | 定額自動送金取扱手数料 | 振込み手数料 | ||
|---|---|---|---|---|---|
当行同一店あて | 当行本支店あて | 他行あて | |||
Oliveアカウントご契約のお客様 | 3万円未満 | 無料 | 無料 | ||
3万円以上 | |||||
その他の個人のお客様 | 3万円未満 | 110円 | 無料 | 110円 | 385円 |
3万円以上 | 330円 | 550円 | |||
法人のお客様 | 3万円未満 | 110円 | 110円 | 110円 | 385円 |
3万円以上 | 330円 | 330円 | 550円 | ||
参考:三井住友銀行|定額自動送金に関する手数料一覧(2023年3月1日現在)
家賃の自動引き落としの手数料は、金融機関や契約条件、顧客区分によって異なります。事前に手数料の詳細を確認し、不必要な負担を避けることが大切です。
また、手数料を抑える方法として、振込み先と同じ金融機関の口座を利用することも検討するとよいでしょう。
引き落とし日はいつか
家賃の自動引き落とし日は、26日や27日、月末などが一般的ですが、金融機関の運用スケジュールによって決定されるため、不動産会社では変更できない場合があります。そのため、契約前に具体的な引き落とし日を確認することが重要です。
引き落とし日を事前に把握することで、口座の残高不足による支払い遅延やトラブルを未然に防止できます。また、給料日とのタイミングを考慮し、計画的に残高を管理することも大切です。
引き落とし日に関する情報は、不動産会社だけでなく、利用する金融機関にも確認しておくと安心です。スムーズな支払いを実現するために、事前の確認を怠らないようにしましょう。
まとめ

家賃の自動引き落としは、支払い忘れの防止や手間を省ける便利な方法ですが、手数料や引き落とし日などを事前に確認することが大切です。
特に残高不足によるリスクや費用負担について理解しておくことで、トラブルを未然に防止できます。この記事で解説した手続き方法や注意点を踏まえ、自分に合った支払い方法を選びましょう。
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